ラミン・ジャワディからクリストフ・ベックに…でもジョン・パウエルは? いろいろ気になる『Edge of Tomorrow』の音楽事情

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『オール・ユー・ニード・イズ・キル』という邦題になるらしい、
トム・クルーズ主演最新作『Edge of Tomorrow』(14)。
何だかここひと月ほど音楽に関する情報が頻繁に入れ替わっていて、
これは一体どうしたものかと思っておりました。

その一連の動きをざざーっとまとめてみると、
当初音楽担当としてimdbに名前が挙がっていたのがDarren Rutterという人で、
ネット上で「Darren Rutterって誰だ?」みたいな話になって、
僕も「大作映画に新人作曲家を抜擢するとは大胆だなー」と思ったのですが、
1週間ぐらいしたらimdbから名前が消えてました。
やや先走ってしまった誤情報だったのでしょうか。

次に「『パシフィック・リム』(13)のラミン・ジャワディが音楽を担当」と正式なアナウンスがあって、
「これは期待出来る!」とか、
「パシリムのジャワディならこの映画にピッタリじゃないか!」
という声が上がったのですが、
つい最近になってクリストフ・ベックに交代という事態に。

「何でジャワディじゃなくなったんだよ!」
「クリストフ・ベックで大丈夫なのか?」
というような声が上がっているのが現在の状況。

クリストフ・ベックというと、
『ハングオーバー!』シリーズとか『ペントハウス』(11)とか、
まぁコメディ系の映画音楽を担当する人という印象がありますね。
アクション映画にしても『RED』(10)とか『ゴーストエージェント R.I.P.D.』(13)とか、
アクション・コメディーというカテゴリになりますので、
「シリアスなSFアクション」という印象とは程遠い感じ。

とはいえシリアスな映画の音楽を全くやっていないわけでもなく、
そっち方面の映画では、
『ザ・センチネル/陰謀の星条旗』(06)と『Runner Runner』(13)が代表作ではないかと。
そういう意味では、ベックがどんなスコアを聴かせてくれるのか楽しみでもあります。

 

しかしネット上で最も多かった反応はというと、
「何で音楽がジョン・パウエルじゃないの?」
「ジョン・パウエルの音楽が恋しいぜー」というものでした。
確かに本作のダグ・リーマン監督とは、
『ボーン・アイデンティティー』(02)、『Mr. & Mrs. スミス』(05)、
『ジャンパー』(08)、『フェア・ゲーム』(10)でコンビを組んでいますので、
リーマンの新作なら今回もパウエルのはず…と考えるのがフツーです。

しかし近年のパウエルはなぜか実写映画の音楽を全く手掛けておらず、
今後の作品も『ヒックとドラゴン』(10)の続編2作と、
『ブルー 初めての空へ』(11)の続編がアナウンスされているのみ。
本作のダグ・リーマンに限らず、
ポール・グリーングラスとも『キャプテン・フィリップス』(13)での再タッグが実現しなかったし、
パウエルさん一体どうしたのかな、と思ってしまいます。

映画音楽家を安易に降板・交代させるのは、
個人的にあまり好ましい製作環境ではないなーと思っておりますので、
願わくば『オール・ユー・ニード・イズ・キル』も、
これ以上の降板劇は勘弁して頂きたいところです。

ちなみに先ほど名前の挙がったDarren Rutterですが、
本作のレコーディングに参加しているギタリストでした。
(追加音楽も担当している…らしい)
ただひとつ気がかりなのは、
ジャワディとベックのどちらのレコーディングに参加しているのか、という事なのですが。
前者だったらスコアがリジェクトされた途端に、
自分の仕事も”なかったこと”にされてしまいますので。

 

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