『トカレフ』と『タイタンA.E.』のサントラ盤を買いましたの巻

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先週、『トカレフ』(14)と『タイタンA.E.』(00)のサントラ盤を買いました。
『タイタンA.E.』はLa-La Land Recordsから発売されたばかりだからいいとして、
『トカレフ』のサントラ盤はよく手に入ったなーと思いました。
タワレコで注文したのですが、
以前「現在取り寄せ中です」的なお知らせメールが来て、
「あー、これは”メーカー在庫切れで注文キャンセル”の流れかなー」と覚悟していたものの、
見事に商品を取り寄せてくれました。
タワレコさんもやりますねー。

『トカレフ』の音楽を作曲したのはフランス人作曲家のロラン・エケン(Laurent Eyquem)。
カナダ映画『クリミナルズ』(11・未)の音楽などやっているみたいですねー。
海外では『Copperhead』(13)という映画の音楽で一定の評価を得ているみたいですが、
こちらは日本未公開・未DVD化の模様。

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Caldera Recordsというあまり聞いたことのないレーベルからのリリースで、
エケンのオリジナル・スコアを全17曲・40分弱収録。
トラック18はエケンのオーディオ・コメンタリー(7分弱)。
ブックレットにはエケンのコメントも交えた楽曲解説が載ってます。
まだざざっとしか聞いていませんが、
映画本編の印象的な場面で流れた音楽は大体収録されてますね。
これからじっくり聴かせて頂きます。

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で、もう一方は『タイタンA.E.』のスコア完全盤。
映画の公開当時に出たサントラ盤はヴォーカル曲のコンピ盤だったので、
14年経ってやっとスコア盤が出たことになります。
それにしてもLa-La Landもなかなかマニアックな作品を選んできましたねー。
確かこの映画、公開当時に大コケして、
20世紀FOXのアニメーションスタジオが閉鎖に追い込まれたというニュースを
映画情報番組だか何かで聞いた記憶があります。
まぁその後FOXはブルースカイ・スタジオと契約して、
3DCGアニメ『アイス・エイジ』(02)や『ロボッツ』(05)でヒットを飛ばすことになるのですが。

個人的にはビル・プルマンがコルソ船長の声をアテているのと、
グーン役のジョン・レグイザモが相変わらず奇妙な声を出しているのと、
主人公の父親役の声がロン・パールマンの兄貴ということで、
なかなか忘れがたい映画でございました。

オリジナル・スコアの作曲はグレアム・レヴェル。
アニメ映画の印象が全くと言っていいほどない作曲家ですが、
この時期のレヴェルは『ピッチブラック』(00)とか『マーシャル・ロー』(98)とか、
脂の乗っていた時期でもありますので、
手掛ける作品の幅も広かったということなのでしょう。
今回もフツーのSFアニメ映画では鳴らさないような、
奇妙な電子音や民族楽器・ホーミー歌手を起用した異色のSF音楽を作り上げてます。
ちなみに現在『アドレナリン』(06)などで活躍中の作曲家ポール・ハスリンガーが、
シンセ・プログラミングでレコーディングに参加しています。

どうやらこの映画、
「映画の中でポップ・ミュージックをバンバン流してティーンの観客ををゲットだぜ!」
…と目論んでいたスタジオ側と、
「歌はOPとEDぐらいにして、本編はトラディショナルなスコアで行きたい」
…と考えていた監督(ドン・ブルース&ゲイリー・ゴールドマン)サイドで、
音楽の方向性にズレがあったみたいですね。
そんな中でも、レヴェルは音楽監督のグレン・バラードと密に仕事をしていたみたいですが。

まぁどちらも興行的に成功した作品とは言い難いですが、
「コケた映画」とか「B級映画」のひとことで片付けるには惜しい作品でもあります。
こうしてCDプレス盤でサントラが出たわけですし、
ここはありがたく音源を聴かせて頂こうと思います。

 

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