ロビン・ウィリアムズのラストのセリフに泣きました…。『ナイトミュージアム/エジプト王の秘密』

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諸般の事情で先にサントラ盤の話をしてしまいましたが、
先月そのサントラ盤の仕事で、
『ナイトミュージアム/エジプト王の秘密』(14)の試写に行ってきたのでした。

『ナイトミュージアム』シリーズは2006年の1作目を見た時、
ベン・スティラーやオーウェン・ウィルソン、スティーヴ・クーガンにロビン・ウィリアムズ…と、
悪ノリのアドリブも辞さない強力なコメディ俳優が勢揃いしているのに、
随分とギャグがおとなしくまとまっちゃってるなーという印象がありました。
例えて言うなら、悪ガキがよその家で妙におとなしい”よい子”になっちゃったような。

で、2009年の2作目はどうだったかというと、
キャストも監督もこなれてきて、
どの辺までフザけていいのかコツを掴んだのか、
ハンク・アザリアやジョナ・ヒルを巻き込んで1作目よりもハジケまくってくれまして、
これが結構面白かった。
ロダンの「考える人」とかジョナス・ブラザーズのネタとか、
くっっっだらないんだけど失笑してしまう。
あとは押しかけ女房みたいなキャラのアメリア・イアハートが最高でした。

そんなわけで『ナイトミュージアム』シリーズは1作目より2作目が好きなワタクシですが、
では今回の3作目はどうだったのかというと、これもなかなか面白かった。
(個人的にはエイミー・アダムスが好きなので2作目推しですが)

今回の悪ふざけ要素としては、
ベン・スティラーがネアンデルタール人の「ラー」を演じて、
1人2役でドリフの原始人コントのようなやり取りをするシーンがあるのと、
新キャラのランスロット卿(ダン・スティーヴンス)のピントがズレまくった会話ですかね。
特にランスロット卿のくだりは総じて可笑しい。
ノリ的には前作のハンク・アザリアとの掛け合いに近いかな、と。
チュート徳井の吹き替えでどれだけその面白さが出せているか分からないので、
これは字幕版推奨だと思います。

あとは終盤に渾身のギャグ(楽屋オチ?)がありますが、
言っちゃったらつまらないのでそれ以上は言いません。
この件について言及している他の映画サイトも見ない方がいいと思います。

今回初参戦のギャグキャラ、ランスロット卿。
今回初参戦のギャグキャラ、ランスロット卿。

ことほどさように思った以上に大人も笑える本作ではありますが、
シリーズ最終章ということで、
連載マンガの最終回のような切なさ・悲しさがあるんですね。
物語自体そういうストーリーになっているせいもあるのですが、
何よりこの映画がロビン・ウィリアムズの最後の実写映画出演作ということで、
彼の出演シーンにそこはかとなく哀愁が漂っているんですよ。

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これは今回の映画に限らず、
2006年の『RV』あたりから個人的にちょっと気になっていたことなのですが、
ウィリアムズはコメディ映画に出ていても目が笑っていないことが時々ありまして、
いま思えば、その頃から相当悩んでいたんだろうなと。

で、今回のルーズベルト大統領役も、
全編何だか切なそうな表情で演じているんですよ。
ラストでおなじみの「ワッ!」というアレを見せてくれるのですが、
何だかもう、自分も相当精神的に辛いのだけれども、
「笑い」を必要としている人がいるから、
力を振り絞ってその人たちを笑わせようとしているんじゃないか、と思ってしまうくらい、
痛々しいほど献身的なコメディ演技に見えてきてしまって、
気がついたら泣きそうになってましたよ、ホントに。
何しろ今回の3作目はウィリアムズだけでなく、
1作目に登場した古参警備員トリオのミッキー・ルーニーの遺作にもなってしまったし、
ベン・スティラーの日本語吹き替えを担当していた壇臣幸氏も、
1作目でミッキー・ルーニーの吹き替えを担当されていた永井一郎氏も、
この8年の間に亡くなられてしまいましたから…。

配給会社側はタレント吹き替えを使って、
万人向けお笑い映画路線でPRするようですが、
ワタクシと致しましては、
この映画を「ロビン・ウィリアムズの映画を見て育った大人」に特に観て頂きたいですね。
そして「大笑いできる映画」というより、
「クスッと笑って、最後にしみじみ泣ける映画」として観て頂きたい。
子供の頃、日曜の夕方になるとやけに悲しくなったりしたものですが、
あの感覚にも似た切ない余韻が今回の『ナイトミュージアム』にはありますので。

あ、そうそう。念を押させて頂きますと、
アラン・シルヴェストリの音楽もいい出来ですよ!

 

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