『ジオストーム』はローン・バルフェの燃える音楽で”超大作”感が3割増くらいになってます、という話。

ランブリング・レコーズ様からのご依頼で、
『ジオストーム』(17)のサントラ盤にライナーノーツを書かせて頂きました。

昨年の暮れにブログで「作曲家のローン・バルフェさんにインタビューしましたよ!」というネタを書かせて頂きましたが、
年も明けて今週末に映画が日本公開になるということで、
バルフェさんの音楽(オリジナル・スコア)をざっくりご紹介させて頂こうかなと。

 

『ジオストーム』は日本公開が決まるかなり前から、
「テスト試写の結果がイマイチだったので大幅に取り直した」という話が出回っていて、
試写を観る前は正直どんな出来かと不安でした。

■参考記事
ジェラルド・バトラー主演のディザスター映画がトラブルで監督交代
http://eiga.com/news/20170105/10/

ディーン・デブリン監督バージョンがテスト試写で不評だったので、
取り直し&編集し直しコンサルタントとしてジェリー・ブラッカイマーを呼んできて、
ブラッカイマーが連れてきたダニー・キャノン監督(『プレイデッド』(93)や『ジャッジ・ドレッド』(95)、『CSI:科学捜査班』の人)が追加撮影して映画を作り直したというわけですが、
その割にはツギハギ感はあまり感じなかったなーという印象。

例えていうなら「カレーを頼んだらパンチの弱い味だったので、トッピングを追加したり卓上の辛味スパイスを大量投入したらホット&スパイシーな味になってウマかった」みたいな感じ。
B級トンデモ系ディザスター映画としては水準以上の出来になってますよ、ええ。

で、ローン・バルフェの音楽はどうなの?というと、
これがなかなか熱いスコアに仕上がっておりまして、
前述のカレーで例えるならばロースカツのトッピングに相当する働き(=映画のクオリティ向上への貢献)を見せてくれています。
サントラリスナー的には『ジオストーム』最大の見所というか聴きどころは音楽だと言っても過言ではないのではないかと。

 

ジェリー・ブラッカイマーといえば『クリムゾン・タイド』(95)や『ザ・ロック』(96)、『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズや『キング・アーサー』(04)などなど、
ハンス・ジマーとその一派にアクション映画でキャッチーかつ燃え燃えのスコアを書かせていましたが、
今回の『ジオストーム』もほぼそのノリです。
巨匠になってネクストレベルに到達したジマーさんがもう書かなくなってしまったタイプの音楽を、
弟子のバルフェさんが師匠の技を引き継いで鳴らしている感じ。
スケール感のあるオーケストラ+シンセ・サウンドで全編を盛り上げてくれています。
どこか音楽が生真面目だった『デイ・アフター・トゥモロー』(04)に比べるとエンターテインメントに徹した音作りになっていて、
サントラ単体で聴いても楽しいアガるサウンドと言えるでしょう。

 

アルバム1曲目からメインテーマの旋律が聞こえてくるのですが、
映画全体のメインテーマと呼べるのは8曲目の「Take-Off」。
このヒロイックなメロディーと胸を熱くするアレンジがたまりません。
ほかにも印象的なモティーフが2つくらいありまして、
映画本編でかなり騒々しく効果音が鳴っている中でもメロディーがしっかり確認出来ました。
熱いメロディーが響き渡るディザスター/パニック映画というのはいいものです。

バルフェさんが本作に起用された経緯や、
音楽のコンセプトについては、
サントラ盤のブックレットにいろいろ書かせて頂きましたので、
是非ライナーノーツをご覧頂ければと思います。

『ジオストーム』オリジナル・サウンドトラック
音楽:ローン・バルフェ
レーベル:Rambling RECORDS
品番:RBCP-3232
発売日:2017/12/20
定価:2,400円+税

 

 

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