『プーと大人になった僕』日本版サウンドトラック・アルバムにライナーノーツを書かせて頂きました。

ウォルト・ディズニー・ジャパン様からのご依頼で、
『プーと大人になった僕』(18)のサントラ盤にライナーノーツを書かせて頂きました。
音楽はジェフ・ザネリとジョン・ブライオン。

…などとアッサリ書いてますが、
今回の仕事はものすごくキツかった。。
前回の『インクレディブル・ファミリー』(18)も”ハードなお仕事”とブログで書いてましたが、
『プーと大人になった僕』はそれ以上にキビしかったのでした。。

 

まず資料が少なかった。
お仕事を頂いたタイミングというのが、
アメリカでもまだ公開前(公開直前)だったこともあり、
まだ巷に情報がほとんど出回っていなかったのですね。
ましてや音楽に関する情報なんて皆無に等しい。

で、先方から頂いた資料も音源とトラックリストのみ。
本国でもまだジャケットのアートワークが出来上がっていなかったらしく、
レコーディングスタッフのクレジットなどがもらえなかったのは正直キツかった。
オーケストラの編成や使用楽器、
追加音楽の作曲者などの情報が全く分かりませんでしたからね。。

 

しかし、試写会の前日に音源を聴かせてもらえたのは大いに助かりました。
音楽を事前に”予習”できたおかげで、
どのメロディがメインテーマで、
誰の(あるいは何の)テーマなのかがバッチリ把握できました。
このあたりはライナーノーツできちんと楽曲分析させて頂きましたので、
是非拙稿に目を通して頂ければと思います。

ちなみに音楽分析に必要な情報は、
映画のエンドクレジットで全て確認しました。
たぶん、ワタクシは当日の試写で最も血眼になってエンドクレジットに見入っていた人間だったと思います。。

で、何でワタクシがこんなに『プーと大人になった僕』のライナーノーツの仕事に入れ込んだのかと申しますと、
ジェフ・ザネリもジョン・ブライオンもワタクシの大好きな作曲家だからなんですね。

ワタクシのザネリさんの音楽を愛する”ザネリスト”ぶりについては、
『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』(17)の時のブログで綴っておりますので、お手数ですがこちらをご覧頂きたいと思います。

自称”ザネリスト”の夢かなう。
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http://www.marigold-mu.net/blog/archives/8718

 

当方の所有しているジョン・ブライオンのサントラ。『パンチドランク・ラブ』は実家にあると思う。
ダウンロードで買ったけど、あえてCDも買った『レディ・バード』のスコア盤。
10年以上前にライナーノーツを書かせて頂いた『ハッカビーズ』と『エターナル・サンシャイン』のサントラ盤。
実家に帰った時に持ってきた『パンチドランク・ラブ』のサントラ盤。

ではジョン・ブライオンの方はどうなのかと申しますと、
ワタクシは当時輸入盤しか出なかった『マグノリア』(99)のスコア盤を購入して、
「エイミー・マンのソング盤もいいけどブライオンのスコア盤も最高なんだよ!」とPRするものの、
相手から全く興味なさそうな冷ややかな反応しか返ってこなかった苦い思い出とか、
当初メジャーレーベルから発売予定だったものの、
「シングル向けの曲がない」という理由で自主製作盤でのリリースになったブライオンのソロアルバム「Meaningless」を海外の通販サイトで2枚買ったこととか、過去に結構いろいろやってまして。
ブライオンのサントラは『パンチドランク・ラブ』(02)や『脳内ニューヨーク』(08)、『パラノーマン ブライス・ホローの謎』(12)、『レディ・バード』(17)など基本的にCDリリースされたものは全て購入しているし、
何より『ハッカビーズ』(04)と『エターナル・サンシャイン』(04)の日本盤にライナーノーツを書かせて頂いたのは、当時まだ駆け出しのライターだった自分だったりするので、それなりに“ブライオニスト”という自負もあるのです。

ジョン・ブライオンの傑作ソロアルバム「Meaningless」

なので、『プーと大人になった僕』の仕事はどうしてもやりたかった。

この映画の音楽は当初ヨハン・ヨハンソンが担当することになっていて、
ヨハンソンが亡くなったので後任にブライオンが起用されたのですが、
後からザネリも参加することになったという経緯がありまして、
業界人的なものの見方をするならば、
本作は「音楽製作現場がちょっと慌ただしかった」ということになるのでしょう。

しかしブライオンの音楽もザネリさんの音楽も大好きなワタクシからすれば、
ヨハンソン亡き後にふたりで音楽を担当したというのは、
これはもうあいがけカレーライスとか、
お肉とお魚のメインディッシュ2種盛りにも通じる、
“夢のごちそう”以外の何ものでもありませんでした。
(ヨハンソンの「実写プーさん」の音楽も聴いてみたかったですけどね…)

…というわけで、
入稿スケジュール的には非常にキツい仕事だったのですが、
同時にとても満足感というか充実感のある仕事でもありました。

現在、またちょっと仕事が立て込んでおりますので、
アルバムの概要の紹介についてはまた次回。
美メロとアコースティックな質感の音が楽しめるなかなか素敵なアルバムですよ。

 

『プーと大人になった僕』オリジナル・サウンドトラック
音楽:Various Artists(ジェフ・ザネリ&ジョン・ブライオン, リチャード・M・シャーマン)
レーベル: Walt Disney Records / ユニバーサルミュージック
品番:UWCD-1003
発売日:2018/09/12
定価:2,500円+税

 

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