The Hire – Beat The Devil

今月はザ・シネマで『マイ・ボディガード』(04)を放送していますが、この映画のベースになっているのは短編『The Hire – Beat The Devil』(02)なんじゃないかと思うのですが、いかがでしょうか。

『The Hire』はBMWが製作した10分前後のコマーシャル短編映画で、クライヴ・オーウェンがBMWのドライバー役で主演しています。CMとはいえジョン・ウーやアン・リー、ジョー・カーナハンなど錚々たる映画監督が演出を手掛けており、短編ながらなかなか見応えのある作品になってます。

『Beat The Devil』はトニー・スコットが演出を手掛けた一編。若い頃に悪魔と契約して成功を収めたジェームズ・ブラウン(本人)が、悪魔(ゲイリー・オールドマン)に契約内容の不備を訴えたところ、ストリートレースで勝ったら内容を見直してやると言われ、ドライバー(オーウェン)と共にストリートレースに挑む事になる、みたいなお話。悪魔の側近(付き人?)役でダニー・トレホが出ているのがポイント高いです。ゲイリー・オールドマンのイカレっぷりも最高。

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CHLOE

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アトム・エゴヤン監督作『クロエ』(09)を見てきた。

このタイミングならDVD化されるまで待っていてもよかったんですが、エゴヤンの映像美とマイケル・ダナの官能的な音楽の融合を劇場で味わってみたかったので、あえて映画館にて鑑賞。

夫デビッド(リーアム・ニーソン)の不倫を疑った妻キャサリン(ジュリアン・ムーア)が、若く美しい娼婦クロエ(アマンダ・セイフライド)に「自分の夫を誘惑して、彼がどんな行動を取ったか報告してほしい」と”仕事”を依頼した事から、夫婦関係・親子関係が破綻していくというお話。「疑惑」と「嘘」がジワジワと人間関係を蝕んでいく展開とか、キャサリンとクロエが倒錯した性の世界にのめり込んでいくアヤしい展開なんかは、いかにもエゴヤン映画というノリ。とはいえ、この映画を「悪女もの」とか「官能サスペンス」とジャンル分けするにはあまりにも悲しい物語ではありますが。

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エレクトリック・ミスト 霧の捜査線(In The Electric Mist):音楽について

in the electric mist

『エレクトリック・ミスト』の音楽を手掛けたのは、『スクリーム』シリーズでおなじみのマルコ・ベルトラミ。何でもベルトラン・タヴェルニエ監督が『メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬』(05)の音楽を気に入って、「マルコ・ベルトラミに音楽を作曲してもらおう」と思ったらしい。僕はてっきりトミー・リー・ジョーンズが「この映画の音楽にはベルトラミがいいぞ」と推薦したものとばかり思ってましたが。

監督直々のご指名を受けたマルコさんは、ケイジャン音楽のリサーチのため、相棒のバック・サンダースと共にオールドアメリカン・ミュージックの大御所ダーク・パウエルのスタジオに籠もってケイジャン音楽を聞きまくったそうです。

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エレクトリック・ミスト 霧の捜査線(In The Electric Mist):映画について

トミー・リー・ジョーンズ主演の激シブ・ハードボイルド映画をDVDにて鑑賞。

ジェイムズ・リー・バーク原作のデイヴ・ロビショー・シリーズ第6作「In the Electronic Mist with Confederate Dead」を映画化した作品です。

ちなみにデイヴ・ロビショー・シリーズは、第2作「天国の囚人」が『ヘブンズ・プリズナー』のタイトルで1996年に映画化されてます(主演はアレック・ボールドウィン)。フィル・ジョアノー監督のクールな演出がなかなかカッコイイ作品でした。それにしても、ボールドウィンが演じた役をジョーンズが引き継ぐとは、ロビショーも15年で随分枯れちゃったなぁ、という感じ。まぁ似合ってますけどね。ジョーンズのロビショーも。

今回の『エレクトリック・ミスト』は、ロビショーが若い女性を狙った連続殺人事件を追ううちに、自分が40年前に目撃したある殺人事件の記憶が蘇り、2つの事件が同時進行していくというストーリー。養女のアラフェアや使用人のバティストなど、原作でおなじみのキャラが登場しているのが嬉しい。アラフェアを養女に迎えたいきさつも語られていて、きちんと『ヘブンズ・プリズナー』との関連づけがなされています。

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Live from Daryl’s House #45

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エリオット・ルイスも鍵盤弾きとしてレギュラー出演しているLive from Daryl’s House。
エピソード45のゲストはグレイス・ポッターでした。

グレイス・ポッター&ザ・ノクターナルズのロック女子として有名な彼女ですが、「グレイス・ポッターって誰?」という人でも、映画ファン/ディズニー映画好きなら『塔の上のラプンツェル』(10)の挿入歌”Something That I Want”で彼女のヴォーカルを聞いた事があるのではないかと。

今回のライブでは何と言っても”Room to Breath”が最高(選曲がシブい!)。
ポッターもダリルさんもロックンロールしてます。
んでもって、ジェリー・リー・ルイスを彷彿とさせるエリオットさんの鍵盤さばきもイカす。

下記URLから是非ぜひLFDHのサイトへ行っちゃって下さいませ。

http://www.livefromdarylshouse.com/

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