『ジョン・ウィック:チャプター2』雑感(音楽とかキャラ設定とか世界観などについていろいろ)

遅ればせながら先日『ジョン・ウィック:チャプター2』(17)を観て参りまして、
2年ぶりにジョンのブギーマンっぷりを楽しませて頂いたのですが、
まぁやっぱり1作目のほうが面白かったなーというか、
続編を観て「1作目は奇跡の完成度だったんだなぁ」と再認識させられた次第です。

ワタクシ「今度は世界が舞台だ!」みたいな続編の展開があまり好きではなくて、
今回「ローマが舞台になる」と聞いた時にちょっとイヤな予感がしていたのですが、
やはりというか何というか、
映画をスケールアップさせた結果、
前作でタイトにまとまっていた設定や世界観が微妙に壊れてしまった気がしてならないのです。。

 

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『必殺』シリーズの音楽は個人的に70年代の作品が一番好きです(追悼・平尾昌晃氏)

先日、平尾昌晃氏の訃報がtwitterで流れてきたわけですが、

「”よこはま・たそがれ”や”瀬戸の花嫁”などのヒット曲で知られる平尾昌晃さん」

…という略歴のまとめ方をされていて、
ああそうか、一般的には平尾さんは「昭和歌謡曲のヒットメーカー」という認識なんだなーと思った次第でして。

それじゃあお前さんはどういう認識なんだと聞かれたら、
ワタクシ的には断然「平尾さん=『必殺』シリーズの作曲家」なのです。

 

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おかげさまで10周年。言うなれば「マリーゴールドミュージック ディケイド」

もうブログタイトルそのまんまなのですが、
おかげさまで弊社も今週で10周年を迎えることが出来ました。

レーベルを起業して最初の5年は長く感じられましたが、
その後の5年はあっという間というか、
忙しく仕事していて「気がついたら10年目になっていた」という感じです。

 

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『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズの追加音楽を手掛けてきた作曲家たち

エイベックス様からのご依頼で、
『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』(17)のサントラ盤にライナーノーツを書かせて頂いたわけですが、
映画も大ヒット上映中だし、
もう少し『パイレーツ・オブ・カリビアン』の音楽について何か書いてみようかなと思ったのでまた書きます。
今回は字数の都合でライナーノーツに書けなかったネタ、
追加音楽(=Additional Music)を担当してきた作曲家を振り返ってみようかなと。

 

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シリーズの主要なテーマ曲”ほぼ全部乗せ”。『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』のジェフ・ザネリの音楽を味わい尽くす。

エイベックス様からのご依頼で、
『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』(17)のサントラ盤にライナーノーツを書かせて頂きました。

前回のブログでは、タイトな締切スケジュールの中、
音楽監督のボブ・バダミさんと作曲家のジェフ・ザネリさんのご厚意で、
ご本人にインタビュー出来ましたよ!
…というようなことを書かせて頂きましたが、
今回はワタクシなりに『最後の海賊』の音楽を分析してみようかなと思います。

まず今回のサントラ収録曲は以下の通り。

1. Dead Men Tells No Tales
2. Salazar
3. No Woman Has Ever Handled My Herschel
4. You Speak of the Trident
5. The Devil’s Triangle
6. Shansa
7. Kill the Filthy Pirate, I’ll Wait
8. The Dying Gull
9. El Matador Del Mar
10. Kill the Sparrow
11. She Needs the Sea
12. The Brightest Star in the North
13. I’ve Come With the Butcher’s Bill
14. The Power of the Sea
15. Treasure
16. My Name is Barbossa
17. Beyond My Beloved Horizon
18. He’s a Pirate (Hans Zimmer vs Dimitri Vegas & Like Mike) – Bonus Track

 

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