自称”ザネリスト”の夢かなう。『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』のサントラ盤 好評発売中です!

エイベックス様からのご依頼で、
『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』(17)のサントラ盤にライナーノーツを書かせて頂きました。
音楽はハンス・ジマーからリモート・コントロール・プロダクションズ所属のジェフ・ザネリにバトンタッチ。
ザネリさんはこれまでの全シリーズで追加音楽を手掛けてきたので、
「ジマーさんのお弟子さん」であると同時に、
「『パイレーツ・オブ・カリビアン』の音楽を知り尽くした男」ということになります。

 

続きを読む

ルパート・グレッグソン=ウィリアムズは『ハクソー・リッジ』と『ワンダーウーマン』の音楽でブレイクするか?

昨日から『ハクソー・リッジ』(16)の公開が始まりましたが、
この映画、ワタクシ的にはルパート・グレッグソン=ウィリアムズの音楽に大変興味がございます。
(サントラ盤は昨年購入済み。映画も今月中に観ます)

名前でピンと来る方も多いと思いますが、
ルパート・グレッグソン=ウィリアムズ(以下RGW)はハリー・グレッグソン=ウィリアムズ(以下HGW)の弟です。
HGWは『スパイ・ゲーム』(01)とか『ザ・タウン』(10)とか『イコライザー』(14)などのカッコイイ音楽で有名ですが、
RGWはどうも「HGWの弟」というだけでこれまで過小評価されてきた向きがありまして、
多作ではあるけれども「誰もが知っているメガヒット作」に恵まれなかったような気がします。

 

続きを読む

ある意味、見どころ満載。 19年目の『ジャッカル』(97)雑感

先日ザ・シネマで『ジャッカル』(97:リメイク版)を放送していたので、懐かしさも手伝って久々に本編を鑑賞。

なお映画の製作年度は1997年ですが、日本公開は1998年だったのでブログタイトルは「20年目」ではなく「19年目」とさせて頂きました。

自分はこの作品を映画館で観ましたが、当時も映画の評判があまりよろしくなくて、”The Day of The Jackal”のタイトルを巡ってオリジナル版の監督とひと悶着あったとか、嘘か真かブルース・ウィリスとリチャード・ギアが撮影中不仲だったとか(確かに性格的に合いそうな気がしませんが)、興行的にコケたとかいろいろありましたが、まあそれでも個人的には結構思い出深い映画だったりするのです。

…というのも、自分はこの映画のおかげでマッシヴ・アタックを聴くようになったんですね。
映画のオープニングタイトル曲がなかなかカッコよくて、調べてみたらマッシヴ・アタックの”Superpredators”という曲だったと。

で、サントラ盤を買ったらこの曲は入っていたけどエンドクレジットの曲が入っておらず、エンドクレジットを確認したらこれもマッシヴの”Endtrack”という曲だったことが判明。のちにマッシヴの3rdアルバム「メザニーン」を買ったら、”Dissolved Girl”というタイトルで収録されていて、「これが聴きたかったんだよ!」と宝物を見つけたかの如く喜んだ思い出があるのです。
後年、”Endtrack”は”Dissolved Girl”の初期バージョンにあたる曲だったことや、”Dissolved Girl”が『マトリックス』(99)でも使われたことを発見するのですが。

続きを読む

『ジーサンズ はじめての強盗』のサントラから選曲のコンセプトを読み解いてみる

ランブリング・レコーズ様からのご依頼で、
『ジーサンズ はじめての強盗』(16)のサントラ盤にライナーノーツを書かせて頂きました。

アルバムは既製曲9曲+ロブ・シモンセンのスコア7曲という構成。
ランブリングさんが歌モノ多めのサントラを出すのは割と珍しいのですが、
「音楽がとてもよかったので」ということでリリースすることにしたそうです。
実際、シモンセンのスコアも既製曲の選曲も実にいい感じのサントラだったのですが。

 

続きを読む

ある意味、クラウス・バデルトの新作サントラ。予告編音楽集『Directors Cuts – EXTREMELY EPIC!』発売!

ランブリング・レコーズ様からのご依頼で、
予告編音楽のコンピレーションアルバム『Directors Cuts – EXTREMELY EPIC!』にライナーノーツを書かせて頂きました。

それにしてもランブリングさんはImmediate Musicの「Trailerhead」シリーズに始まって、
Two Steps From Hellにロバート・エトール氏のミュージック・ライブラリー「Q-Factory」の日本独自編集盤、
そして本盤…と予告編音楽の名盤を次から次へと繰り出して参りますねー。

ワタクシ的には長年「映画サントラといえばランブリング・レコーズ」という認識だったのですが、
今やそれに加えて「予告編音楽のコンピ盤といえばランブリング・レコーズ」というブランドイメージ(?)が加わった感じです。

 

続きを読む