春のBT祭り! 待望の『ワイルド・スピード』第1作と『ドリヴン』『go』のスコアアルバムを購入

当方のブログやSNS、『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』(06)スコア盤サントラのライナーノーツでも書きましたが、『ワイルド・スピード』シリーズで劇伴集のサントラがちゃんと出るようになったのは、ブライアン・タイラーが音楽担当になった第3作からでした。

第2作はスコア作曲がデヴィッド・アーノルドだったにもかかわらずスコア盤サントラは未発売。ましてや映画音楽が本職ではないトランスミュージック系アーティストのBTが劇伴を作曲した第1作なんて、たぶん未来永劫スコアアルバムが出ることはないんだろうな…と20年以上諦めておりました。

ところがですよ、先週SNSで「『ドリヴン』(01)のスコアアルバムがデジタル版で発売」という情報を見かけまして、「おお、これはすごい!この映画もサントラは歌曲集だけで劇伴集は出なかったなぁ…。これはひょっとすると、この流れで『ワイルド・スピード』のスコアアルバムも出るんじゃないか?」…などと淡い期待を抱いていたところ、嬉しいことに本当に発売されてしまったのでした。

The Fast And The Furious Original Motion Picture Score – amazon music

収録曲は以下の通り。
収録時間は44分くらい。

  1. The Fast and the Furious Theme (6:39)
  2. Ditch the Fuzz (1:43)
  3. Title Sequence (1:21)
  4. Enter the Eclipse (Brian’s First Drive) (2:02)
  5. The Team Arrives (2:11)
  6. Dominic’s Story (1:47)
  7. First Race (5:56)
  8. Motorcycle to Saigon (1:21)
  9. Brian Saves Dominic (1:34)
  10. Breaking Into Johnny Tran’s Garage (1:59)
  11. Entering the Shop (3:45)
  12. Rave @ Race War (3:18)
  13. The Train Race (1:45)
  14. Hand the Keys (1:07)
  15. The Hijacking (1:08)
  16. Race Wars (3:19)
  17. All Kinds of Family (1:05)
  18. Smoke the Ferrari (1:07)
  19. Jesse Loses Pink Slip (1:09)
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『エターナル・サンシャイン』を観たのはジョン・ブライオンの音楽にハマっている頃だった。

昨日(2025年12月12日)から『エターナル・サンシャイン』(04)のリバイバル上映が始まったそうですね。

先日Xにもチラッと投稿しましたが、当方は2005年の劇場公開当時サントラ盤に音楽解説を書きました。

Eternal Sunshine Of The Spotless Mind Original Soundtrack – amazon music

ただし当初の予定と異なり、ほかの音楽ライターの方がエッセイを寄稿することになったので、当方の原稿の文字数は普段の半分くらいになってしまったのですが。

そういう事態になってしまったとき(当時の自分はまだ若かったので)ちょっと落ち込みましたが、数日冷静になって考え直してみたら「仕事にありつけただけ運が良かった」と思えるようになりました。

当時の自分はまだ駆け出しの映画音楽物書き。
厳格な契約書を書いたわけでもない担当さんとの約束なんて、「この前の話ですけど、別なライターさんにお願いすることになったので。すいません」と”なかったこと”にされる可能性だってあったわけです。
でも担当さんは当方のぶんのライナーノーツの文字数を確保してくれた。
それなら自分は普段より少ない文字数の中で最大限努力して、担当さんの恩義に報いなければならないと思ったのでした。

だから文字数の割には結構頑張って音楽解説を書いたのではないかな、と思います。

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『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』のサントラ盤を買ったので雑感。

先月の話になりますが、La-La Land Recordsから2,000枚限定でリリース発売になった『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』(25)のサントラ盤を買いました。CD2枚組、総収録時間は120分強。Disc 1もDisc 2も収録時間は60分前後でした。

【輸入盤国内品番】『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』オリジナル・サウンドトラック(amazon)
【輸入盤国内品番】『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』オリジナル・サウンドトラック(TOWER RECORDS)
Mission: Impossible – The Final Reckoning<限定盤/輸入盤> (TOWER RECORDS)

オリジナル・サウンドトラック ミッション・インポッシブルファイナル・レコニング<完全限定盤/カラー・ヴァイナル> (TOWER RECORDS)
Mission Impossible: The Final Reckoning (Analog) – TOWER RECORDS

曲を聴いたらすぐブログに何か書こうと思ったのですが、仙台フィルの『機動戦士ガンダム』シリーズ ~宇宙世紀コンサート~を聴きに行ったら、つい余韻を味わいたくなってガンダム関連のサントラを何枚も聴きまくってしまったのと、雑感とはいえ『ファイナル・レコニング』の劇伴もちゃんと聴かないと何も書けないので、2週間ぐらいアルバムを聴いていたら9月になってしまったというわけです。

…というわけで今回の劇伴を聴いて感じたことを書きます。

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『アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方』の音楽は「人生の偉大さと無意味さ、避けられない運命のようなもの」を描いている…と作曲家さんは語った。

ランブリング・レコーズ様からのご依頼で、アリ・アッバシ監督作『アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方』(24)のサントラ盤に音楽解説を書きました。
スコア作曲はマーティン・ディルコフ、デヴィッド・ホームズ、ブライアン・アーヴァイン、ダニー・フォードの4人(詳しくは後述します)。

ランブリングさんから仕事の依頼を受けたときには既に『アプレンティス』の劇場公開が終わっていて、「なぜこのタイミングで?」と思ったのですが、円盤化に合わせてサントラを出すことにしたらしい。サントラは劇場公開に合わせてリリースするのが一般的なので、このあたりも異色な感じでした。

『アプレンティス』の円盤(ブルーレイ/DVD)は下記リンクから。

アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方(ブルーレイ)- amazon
アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方(DVD)- amazon

アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方(ブルーレイ)- TOWER RECORDS
アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方(DVD)- TOWER RECORDS

自分はトランプ氏のようなタイプが苦手なので、若き日のドナルド・トランプを描いた映画のサントラに何か書けるだろうかとものすごく悩みました。しかしセバスチャン・スタンの主演作だし、なにより作曲家のディルコフさんにインタビューできそうだということが分かり、それならぜひこのお仕事を引き受けなければと考え直した次第です。

大事なことなので本題に入る前に書いておきますが、このサントラ盤は劇伴集でありソングコンピレーション盤ではないので、ジョージ・マックレーやスーサイド、ニュー・オーダーらの劇中で使われた既製曲は未収録です。そのあたりを勘違いしてサントラを購入してしまい、「歌曲が入ってなかった。思っていたのと違う。つまらん」などと低評価のクチコミを投稿しないで下さいね。

間違われないようにもう一度書きます。

『アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方』のサントラ盤は劇伴集なので、映画の中で使われた既存のポップソングは入っていません。何卒ご了承くださいませ。

『アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方』オリジナル・サウンドトラック – amazon
『アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方』オリジナル・サウンドトラック – TOWER RECORDS

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BANGER!!!で書いた『アンジェントルメン』音楽コラムの補足 クリス・ベンステッドと劇伴の聴きどころについて

ランブリング・レコーズ様からのご依頼で、ガイ・リッチー監督作『アンジェントルメン』(24)のサントラ盤に音楽解説を書きました。

『アンジェントルメン』オリジナル・サウンドトラック – amazon
『アンジェントルメン』オリジナル・サウンドトラック – TOWER RECORDS

そして映画情報サイト「BANGER!!!」でも作品の見どころと音楽の聴きどころを簡単にご紹介しました。

非公式かつ非紳士的!実在した「対ナチス部隊」とは?
戦争映画にマカロニ音楽がハマる『アンジェントルメン』| BANGER!!!
https://www.banger.jp/movie/135468/

プレス資料に載っていた脚本家のアラッシュ・アメルのコメントによると、「『大脱走』(63)や『特攻大作戦』(67)、『ナバロンの要塞』(61)などのテイストを再現する作品にしたかった」そうです。
しかし”非紳士的な戦争省”のメンバーの無敵っぷりと”ただのカカシ”の如く蹴散らされるナチスのモブ兵、某特車二課の太田功巡査のような「現場に臨んでは臨機応変!」という作戦立案がほとんど意味を成さない場当たり的な展開など、どちらかというと腕力だけで難関を突破する『コマンドー』(85)や『エクスペンダブルズ』シリーズのノリに近い気がします。

2000年代に入ってからアクション映画は一気にリアル志向になってしまったので、「リアルさとかどうでもいいから、派手に暴れる奴らを見てスカッとしたいんだよ!」とフラストレーションを溜めていた方も多いと思われます。したがって本作は「もう一度1980年代の筋肉アクション映画のようなものが観たい…」と渇望していた方にはお勧めできる作品ということになります。

まあ映画の見どころはBANGER!!!のコラムの中で十分書いたので、当方のブログではサントラ盤(=クリス・ベンステッドの劇伴)の魅力をきちんとご紹介していきたいと思います。

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