マヤ・ホークの2ndアルバム「MOSS」のデモ音源集など聴いてみました。

マヤ・ホークさんのデビューアルバム「Blush」をご本人のオフィシャルストアで買って以来、不定期でニュースレターが送られてくるようになりました。
内容はライブのお知らせだったり、ニューシングル発売(配信開始)のお知らせだったりするのですが、昨年の12月ごろにセカンドアルバム「MOSS」のデモ音源をストリーミングで配信しますというお知らせが来ました。デモ音源集の中から”My Body Is Rotten (Over Demo)”だけamazon musicやiTunesなどでも配信しているようですが。

で、CDプレス盤も数量限定でリリースするというので迷わずオーダー。12月はアメリカもホリデーシーズンだし、CDが手元に届くのは年明けかなと思っていたところ、年末も年末、12月30日に届きました。郵便屋さんありがとうございました。

さてその「MOSS Demos」のCDプレス盤はこんな感じ。
ブックレット(というか投げ込み冊子)は2ページ。「ペラ1枚」というやつです。
歌詞カードはなし。

盤面はマヤさんの筆跡とおぼしきアルバムタイトルが印字されております。
極めてシンプルな作りですが、ついジャケ買いしてしまいたくなる感じのアーティスト写真です。

そして音源はと申しますと、宅録系オルタナティブ・フォークといった趣の「MOSS」のサウンドをさらにローファイにした感じ。
「サーーッ」というノイズもそのままに、”「MOSS」収録曲を自分の部屋で歌っているところを録音しました”というような、極めて自然体で(いい意味で)粗削りなサウンドになっておりました。
何と言うか、このアルバムを聴いているとマヤさんが自分のすぐ近くで歌っているような感覚になって、これもなかなかいいなと。
このデモ音源に収録された楽曲を磨いていって、アルバム「MOSS」に収録されたバージョンになったんだな、と曲が出来上がっていく過程を想像して楽しめるのも面白い感じでした。

せっかくなので昨年買ったマヤさんのシングルもいくつかご紹介します。

続きを読む

ブライアン・フェリー「MAMOUNA」 CD3枚組デラックス・エディションを購入。「HOROSCOPE」の音源を聴いて思ったこと。

フェリーさんが1994年に発表したアルバム「MAMOUNA」のデラックス・エディションを買いました。

Mamouna (Deluxe 3CD) – amazon


このアルバムの目玉は、何と言っても1990年代当時お蔵入りになってしまったアルバム「HOROSCOPE」のオフィシャルな音源が聴けること。

当時「MAMOUNA」やその前の「TAXI」の国内盤を買ったとき、差し込み解説書に「”ホロスコープ”はハイテクを駆使した56チャンネルのスーパー・マルチ・レコーディングを試みるも、テクノロジーに依存しすぎて頓挫したアルバム」と書かれていて、一体どんなアルバムだったのだろうと30年近く思いを巡らせていたものです。
音源が流出してブートレグ盤が出ていたらしいのですが、ワタクシ海賊版の類いは手を出さないようにしているので、「HOROSCOPE」の音源はこれまで全く聴いたことがなかったのでした。

まずデラックス・エディションの内容は以下の通り。

Disc1 (Mamouna)

  1. Don’t Want to Know
  2. N.Y.C.
  3. Your Painted Smile
  4. Mamouna
  5. The Only Face
  6. The 39 Steps
  7. Which Way to Turn
  8. Wildcat Days
  9. Gemini Moon
  10. Chain Reaction

Disc 2 (Horoscope)

  1. Where Do We Go from Here (The 39 Steps)
  2. The Only Face
  3. Desdemona (N.Y.C.)
  4. S&M (Midnight Train)
  5. Loop De Li
  6. Gemini Moon
  7. Raga
  8. Mother of Pearl

Disc 3 (Mamouna Sketches)

  1. Mamouna (Instrumental Edit ’89/’94)
  2. Your Painted Smile (Instrumental – First Draft ’89)
  3. Your Painted Smile (With Guide Vocals) [later Version ’89]
  4. Your Painted Smile (Piano and Vocals ’93)
  5. NYC/Desdemona (Instrumental ’91)
  6. Robot (Instrumental) [first Draft ’89]
  7. The Only Face (Instrumental) [first Draft ’89]
  8. The Only Face (Piano and Vocal ’93)
  9. Loop De Li (Instrumental) [first Draft ’89]
  10. Horoscope Strings (Instrumental ’90)
続きを読む

EVERYTHING BUT THE GIRLの「FUSE」を購入して2ヶ月ほど経ったので雑感。

EVERYTHING BUT THE GIRL 24年ぶりのニューアルバム「FUSE」を発売日当日に買いました。
自分としては通常盤でもよかったのですが、当初ショップでは通常盤の入荷時期が未定という表示がずっと出ていたので、Blu-ray Audioが付属する限定盤を購入しました。

EVERYTHING BUT THE GIRL / FUSE (通常版) – amazon
FUSE (CD+Blu-ray Audio) – amazon

EVERYTHING BUT THE GIRL / FUSE (通常盤) – TOWER RECORDS
Fuse (Deluxe) [CD+Blu-ray Audio]<限定盤> – TOWER RECORDS


UK盤かと思ったら包装に”Made in Czech Republic”のシールが貼ってありました。チェコには友人のヴァイオリニストがいるのでちょっと親近感を抱いてしまい、シールを包装からきれいに剥がしてジャケット裏に貼りました。

2ヶ月ほどじっくり聴いたのでその雑感です。

最初に聴いた時はトレイシー・ソーンの声が変わったことばかり印象に残ってしまって、曲によっては「何だかニーナ・シモンみたいな渋いお声になったなあ」と思ったりしたものですが、何度もアルバムを聴いていくうちに、「このアルバムの曲はトレイシーのこの声だからこそ成立するのではないか」と感じるようになりました。

今回の「FUSE」は前作「テンパラメンタル」やその前の「哀しみ色の街(原題:Walking Wounded)」の流れを汲むエレクトロニック路線ですが、これらの作品に比べると落ち着いた…というか大人向けのエレクトロニック・ソウル・ミュージックという印象のサウンドでした。

続きを読む

個人的に特に思い出に残っている幸宏さんのライブ5つ(+YMOのライブ)

前回のブログで幸宏さんの”Saravah Saravah!”完全再現ライブのことを書いていた時、そういえば自分は幸宏さんのライブをいろいろ見てきたなと昔の思い出に浸っておりました。

幸宏さんのお誕生日にあたる本日は、自分がとりわけ印象に残っている幸宏さんのライブについて書いてみたいと思います。

IT’S GONNA WORK OUT 〜LIVE 82-84〜 (完全生産限定盤) (特典なし) – amazon
IT’S GONNA WORK OUT ~LIVE 82-84~ [3Blu-spec CD2+Blu-ray Disc]<完全生産限定盤> – TOWER RECORDS

その1:WILD & MOODY TOUR (1984年)

自分にとって一生忘れられない幸宏さんのライブは、何と言っても1984年のWILD & MOODYツアーです。なぜならこれが初めて見に行った幸宏さんのライブだったから。ちなみに当時小学校低学年でした

新青年(DVD) – amazon
新青年(DVD) – TOWER RECORDS


チケットの抽選に当たったので、母(YMOでは幸宏派)と一緒にNHKホールに見に行きました。ツアー最終日の公演だったので、細野(晴臣)さんがゲストで登場して嬉しかった。

スタジオアルバム版よりもロック寄りのアレンジになった”Murdered by the Music”のかっこよさ、「WILD & MOODY」のアルバムとは違う曲順で演奏された収録曲、幸宏さんのボーカルが聴けたライブ版の”Helpless”のカヴァー、YMO時代の曲(”中国女”、”Day Tripper”、”CUE”)、子ども心に感動したものです。ステージをエネルギッシュに動き回る立花ハジメさんの演奏も忘れられない。

幸宏さんに限らずいろんなライブを見てきましたが、人生で一番楽しかったのはこの時のライブだったと思います。それはたぶん、これからも変わることはないでしょう。母もこの時の幸宏さんのライブが一番好きだと言っています。

その母は1980年代に自分以上に幸宏さんのライブを見に行っていましたが、360度回転するドラムセットが曲の途中で止まって、幸宏さんが後ろを向いたままドラムを演奏する羽目になった公演を見に行ったことがあるのだとか。「いつの公演で、何の曲を演奏していたかは忘れた」とのこと(インスト曲だったらしい)。

続きを読む

高橋ユキヒロ LIVE 2018 “Saravah Saravah!”のBlu-rayを購入しました。

幸宏さんのデビューアルバム”Saravah!”完全再現ライブのブルーレイを買いました。

YUKIHIRO TAKAHASHI LIVE 2018 Saravah Saravah! [Blu-ray] – amazon
【Amazon.co.jp限定】YUKIHIRO TAKAHASHI LIVE 2018 Saravah Saravah!(L判ビジュアルシート付) [Blu-ray]


YUKIHIRO TAKAHASHI LIVE 2018 Saravah Saravah! – TOWER RECORDS

買ったからには映像を見て画質について書くべきなのでしょうけれども、これが自分にとって最後に観た幸宏さんのライブになってしまったので、正直なところ今の時点ではまだ映像を観るのがつらいです。たぶんブルーレイでライブの映像を鑑賞するのはもうしばらく経ってからになると思います。後述のライブ盤に同梱のDVDでは何度も観ていたし、2019年9月の幸宏さんと林立夫氏のトークイベントにも行ったのですが。

観る気が起きないのになぜブルーレイを買ったんだと思われそうですが、いつか気持ちの整理がついた時、幸宏さんの音楽を聴いて幸せだった頃を振り返りながらライブの映像を観る日が来るだろうと思ったからです。
その頃になってブルーレイを買おうと思っても品切れになっている可能性が大なので、せめて製品だけでも手に入るうちに買っておこうと考えたのでした。
ちなみにブルーレイに同梱のブックレットに載っている幸宏さんとKYONさん、佐橋さんの鼎談はCD+DVD盤のものと同じでした。

“Saravah Saravah!”のライブ盤は2019年に購入済みで、幸宏さんが亡くなるまでは毎週のように聴いていました。こちらも亡くなってからは聴くと悲しくなるのでちゃんと聴けていません…。試しに”Elastic Dummy”を聴いたら、胸が締め付けられるような感覚になったので、たぶんまだアルバムをフルには聴けない気がします。

YUKIHIRO TAKAHASHI LIVE2018 SARAVAH SARAVAH!【CD+DVD】- amazon
YUKIHIRO TAKAHASHI LIVE 2018 SARAVAH SARAVAH! [CD+DVD]- TOWER RECORDS


このライブ盤が出た時も「なぜ同梱の映像ソフトはブルーレイじゃなくてDVDなのか」という声も多かったような記憶があります。いずれブルーレイでリリースする予定が当初からあったのか、幸宏さんが亡くなったので追悼の意味で急遽リリースすることになったのか、末端リスナーの自分には分かりませんが。

続きを読む