ワイヤレスポータブルスピーカー ULT FIELD 1を買いました。

先日、仕事場で使っているオーディオが故障しました。

その少し前あたりから、収録時間70分前後のCDをかけると終盤のトラックでときどき音飛びするようになっていたのですが、頻繁に音飛びするようになって「あ、これはもうダメだな」と。
7, 8年くらい使ってきたCDレシーバーなので、修理に出すよりは買い換えた方が安く済むということで、とりあえずこちらは同じメーカーの新モデルに買い換えた次第です。

で、今後もこういうことがありそうなので、CDプレーヤーが故障した際にウォークマンの中の音楽データをヘッドホン無しでも聴けるように、ワイヤレスポータブルスピーカーを買っておくことにしました。

当方が選んだのは、SONYのワイヤレスポータブルスピーカー「ULT FIELD 1」。
ポータブルスピーカーはいろいろなメーカーから出ていますが、SONY製ならウォークマンとの相性もいいだろうという理由で選びました。色をフォレストグレーにしたのは、黒よりホコリが目立たないかなと思ったからです。

ソニー ワイヤレススピーカー SRS-ULT10 / ULT FIELD 1 / SRS-ULT10 BCブラック (amazon)

当初はSRS-XB23 を買うつもりで家電量販店に行ったものの、売り場のスタッフさんから「今でしたらULT FIELD 1の方が音がよくていいですよ」と勧められ、「大してガンガン使うわけでもないのに、値段が高い機種を買っていいものかな…。でも”音がいい”と言われるとなぁ…」と逡巡した結果、結局ULT FIELD 1を買ってしまったのでした。

どちらのスピーカーを買おうか悩んでいる方は、ソニーの製品情報サイトをじっくりご覧になってご検討いただければと思います。

https://www.sony.jp/active-speaker/products/ULT_FIELD1/
https://www.sony.jp/active-speaker/products/SRS-XB23/index.html

一応店頭で両製品の音の聞き比べもできたのですが、まあ騒々しい家電量販店の店内で聴いても音の違いがイマイチ分からない。帰宅してから「さてどんなものかな」と思いながらセッティングしてみました。

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幸宏さんのエッセイ集「犬の生活」と「ヒトデの休日」を文庫本で読み返したある夏の日。

先月の話ですが、幸宏さんのエッセイ集「犬の生活」と「ヒトデの休日」をカップリングした新装版の文庫本が発売になるということで、つい買ってしまいました。

自分は1989年/1992年にJICC出版から発売になった単行本を持っているから、わざわざ文庫本(今回は河出文庫刊)を買う必要はないのですが、今回新たに追加された細野晴臣さんの解説が気になって購入した次第です。

文庫「犬の生活/ヒトデの休日」 – 高橋幸宏 (amazon)
文庫「犬の生活/ヒトデの休日」 – 高橋幸宏 (TOWER RECORDS)

で、届いた本を早速読んでみたところ「アレ?」と思うところがひとつありました。
「ヒトデの休日」に載っていた幸宏さんと実兄の高橋信之氏、山本耀司氏、椎名誠氏、信藤三雄氏、田辺年男氏によるほろ酔い座談会が、今回の文庫本では丸ごとカットされていたのです。

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アルバムのテーマは「ラーメン離婚」だった!? 1996年当時の幸宏さんのインタビュー記事と共に「Portrait with No Name」を聴く。

昨年の暮れからコツコツ買い揃えていっている、高橋幸宏さん東芝EMI在籍時代のアルバムのリマスタリングSHM-CD盤。先日「Portrait with No Name」を買いました。1990年代当時好きでよく聴いたアルバムです。

Portrait with No Name (SHM-CD限定盤) – amazon
Portrait with No Name<SHM-CD 限定盤> – TOWER RECORDS

ご本人は2006年のレコード・コレクターズのインタビューで「自分の中ではあっさりし過ぎている印象があって」と仰っていましたが、個人的にはCMタイアップ曲が3曲あったせいか歌謡曲テイスト強めだった「Mr. YT」より、”ドラムンベース邂逅編”とでも言うべき「Portrait with No Name」のほうが好きでした。

連休中実家に帰ったとき、自分の部屋で当時新星堂が発行していたフリーペーパー「pause」の幸宏さんのインタビュー記事のスクラップを見つけまして、懐かしいなぁ、そういえばこんなことを仰ってたなぁと思いながら読んでいました。

そのフリーペーパー誌上で幸宏さんご本人が全曲解説をしていらっしゃったので、大雑把にまとめてご紹介したいと思います。

■アルバムの隠れテーマは「ラーメン離婚」だった!?

シングル曲「名もなき恋愛」の歌詞の打ち合わせで、鈴木慶一が「最近”ラーメン離婚”ってのが多いらしいよ」という話を切り出したのだとか。
「ラーメン離婚ってなに?」…という感じですが、要は「夫が夜遅くに帰って来て、妻に”ラーメン作ってくれる?”と頼むと、妻はただ黙ってラーメンを作ってくれる。そして次の日の朝に“私はあなたのラーメンを作るために結婚したんじゃありません”と書き置きを残して出て行く」というシチュエーションのことらしい。

で、夫が食べたがっているラーメンを作ってあげるという行為が「ラーメンを作るために結婚したんじゃない」という問題にすり替わるのはなぜだろう? という話になって、「それはつまり、二人の間に”何もなければいい”ということなんだろうか。期待も、形も、名前も…」という結論になって、「Portrait with No Name」というアルバムタイトルが生まれることになったのだそうです。
「Nameless」みたいなタイトルはストレート過ぎてカッコ悪いので、アメリカの”A Horse with No Name”からアイデアを頂いたと仰っていました。

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幸宏さんのEMI時代のリマスター盤を買い揃えていっています(『LIFETIME, HAPPY TIME 幸福の調子』編)

幸宏さんの「大人の純愛三部作」の「幸福編」にあたる『LIFETIME, HAPPY TIME』の最新リマスター盤を買いました。
今回は紙ジャケでの再発なので、プラケースでリリースになった旧盤のバックインレイは縮小サイズで同梱されていました。

LIFETIME, HAPPY TIME 幸福の調子(SHM-CD限定盤) – amazon
LIFETIME,HAPPY TIME 幸福の調子<限定盤> – TOWER RECORDS

やはり紙ジャケではなくプラケースで発売するべきだったのでは…と思った次第。

当時本屋で立ち読みした音楽雑誌の幸宏さんのインタビューだったかな。「LIFETIME, HAPPY TIME」は全ての曲の歌詞に”幸せ”という言葉を入れるつもりで作ったと仰っていました。
実際、11曲中7曲ぐらいに”幸せ”という言葉が入っている。
名曲「元気ならうれしいね」には”幸せ”という言葉は出てきませんが、”人が言うほど僕は不幸じゃない”や”うれしいね”というフレーズが出てくるので、まあこれも広義の”幸せ”ではないかと。

1992年といえば、その少し前から始まったMTVアンプラグドが話題になり、エリック・クラプトンのアンプラグド・ライブ盤も大ヒットして、音楽シーンで「いま、アコースティックサウンドがトレンディ」というような流れがあった記憶があります。

たぶん、幸宏さんもレコード会社との打ち合わせで「幸宏さんもアコースティック路線でひとつどうですか?」的な話が出たのではないかと思います。
実際、前年のライブ「A NIGHT IN THE NEXT LIFE」はアコースティック感強めのアレンジ/セットリストだったし、1993年にはアコースティック・アレンジによるセルフカヴァー盤「HEART OF HURT」もリリースしていますから。

だから今回の「LIFETIME, HAPPY TIME」も「EGO」や「BROADCAST FROM HEAVEN」の音数多めのサウンドからガラッと変わった感じ。
「A DAY IN THE NEXT LIFE」の時点で既にアコースティック色が出てきていましたが、あのアルバムよりも神経質そうな音が少なくなったという印象を受けました。

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幸宏さんのEMI時代のリマスター盤を買い揃えていっています(『A DAY IN THE NEXT LIFE』編)

幸宏さんの「大人の純愛三部作」の「来世編」にあたる『A DAY IN THE NEXT LIFE』の最新リマスター盤を買いました。

A Day in The Next Life (限定盤)(SHM-CD) – amazon
A DAY IN THE NEXT LIFE<限定盤> SHM-CD (TOWER RECORDS)

このアルバムの旧・初回生産盤は、透明プラケースと透明フィルム、名刺サイズの橙&紫のカードなどを使った信藤三雄氏デザインのユニークなジャケットアートが目を引きましたが、リイシュー盤ではあのデザインが中途半端な形で再現されていて少々ガッカリしました。

製品を手に取ったとき、「これは紙ジャケの表面を透明フィルムにしてあのデザインを再現してくれたのかな?」と一瞬ワクワクしたのですが、何のことはない「単なる印刷」でした。
だから「ひとつとして同じデザインになることはなく、十人十色のデザインが楽しめる」という旧初回盤のデザインコンセプトは今回再現されておりません

一応、旧盤にあった名刺サイズのカラーカードと細長いタイトルロゴの紙は封入されていました。
ちなみに旧盤だとカードの裏にオフィス・インテンツィオの住所が書かれていましたが、今回のリイシュー盤だと裏面は白紙です。

本作以降、幸宏さんのアルバムは透明プラケースの特性をフル活用したジャケットアートになるので、そもそもこのリイシュー企画は紙ジャケではなく、プラケースで実施した方がよかったのではないか…とも思った次第です。

そして気になるリマスターの音質ですが、『BROADCAST FROM HEAVEN』の方は違いがあまり分からなかったものの、『A DAY IN THE NEXT LIFE』は旧盤より音の輪郭がハッキリしたような気がします。全体的に音が前に出ている感じとでも申しましょうか。
ちなみに幸宏さんはこのアルバムの制作当時、プリファブ・スプラウトの『ラングレー・パークからの挨拶状』に影響を受けて、わざわざあの作品を手掛けたエンジニアに頼んだそうです。

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