『NY検事局』『バーシティ・ブルース』カップリング盤サントラで1990年代ハリウッド映画の思い出に浸る。

諸般の事情でブログの更新をサボったので若干時間が経ってしまいましたが、先日La-La Land Recordsから発売になった『NY検事局』(96)のサントラ盤を買いました。

Night Falls On Manhattan / Varsity Blues<限定盤> – TOWER RECORDS

マーク・アイシャムの音楽が好きな当方としては、サントラリリースのお知らせが出たとき「遂に出るのか!」と喜んだものの、「でも待てよ、『NY検事局』ってそんなに音楽の割合が多くなかった…というか、ものすごく少なかったのでは?」と気づきました。
劇中未使用曲を足したら50分くらいにはなるのかな、などと考えていたら、なんと『バーシティ・ブルース』(99)の劇伴とのカップリングという形でサントラがリリースになったのでした。

ちなみにこのCDは1,000枚限定リリースということでプレス枚数も少なめ。まあ作品の知名度を考えればそんなもんか…。
ハンス・ジマーやジョン・ウィリアムズのアルバムのように初回に注文が殺到する感じでもなかったようで、当方が予約注文した製品はアイシャムの直筆サイン入りでした。未開封の製品にアイシャムのサインが入ったブックレットが別途封入される感じで送られてきました。

収録内容は『NY検事局』が全7曲で20分くらい。
『バーシティ・ブルース』が全15曲で28分くらい。
ブックレットがリバーシブルジャケットの仕様になっているので、
自分の好きなほうの作品を表1にすることができます。

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追悼ジョージ・フェントン 個人的に好きな(思い入れのある)フェントンのサウンドトラックアルバムたち

ケン・ローチ監督作『家族を想うとき』(19)や『恋はデジャ・ブ』(93)の音楽で知られる英国の作曲家、ジョージ・フェントンが2026年10月19日に亡くなったとのこと。

George Fenton, Oscar-nominated British composer for more than 100 films, dies aged 76 | The Guardian

享年76。映画音楽家はどちらかというとご長寿の方が多いので「まだ早いよフェントンさん…」と思ってしまう。
まだまだ映画界の第一線で活躍できるお年だったと思うし、仮に第一線でのお仕事の機会が減っても、英国映画音楽界の重鎮、あるいはご隠居さんとしてもっと長生きして頂きたかった。

Groundhog Day (Original Motion Picture Soundtrack) – amazon music

当方が初めてフェントンのサントラ盤を買ったのは1990年代。記念すべき購入第1号のアルバムは先述の『恋はデジャ・ブ』でした。映画が面白くて何度も観たから「じゃあサントラも買ってみるか」と思って買ったんじゃなかったかな。フェントンの音楽に興味を持ったのはそこからでした。
オーケストラを使った劇伴なのだけれどもポップな作りで聴きやすい。ちょうどサントラにハマりだした頃だったので「ジョージ・フェントンという名前を覚えておこう」と思ったものです。

で、当時はインターネットなんてまだなかったから自力でフェントンのことを調べていったわけですが、そうするとリチャード・アッテンボローやケン・ローチ、テリー・ギリアム、ニール・ジョーダン、ニコラス・ハイトナー、スティーヴン・フリアーズら錚々たる英国映画監督たちと仕事をしている音楽家だと分かりました。
アッテンボローとは晩年までずっとタッグを組んでいたし、ローチやハイトナーともつい最近まで仕事をしていた。ハイトナーの『ザ・コラール 希望を紡ぐ歌』(25)では作曲というより編曲の仕事でしたが。

The Duke (Original Motion Picture Soundtrack) – amazon music

『ゴヤの名画と優しい泥棒』(20)の頃だったかな。フェントンはインタビューで「ロジャー・ミッチェルとはエリザベス女王のドキュメンタリーでも仕事をしましたが、彼とはもっと仕事をしてみたかった」と言っていました。

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『ドラッグストア・カウボーイ』のサントラ盤でキャリア初期のエリオット・ゴールデンサールの音楽を味わう。

ガス・ヴァン・サント監督作の連続上映企画で『マイ・プライベート・アイダホ』(91)と『ドラッグストア・カウボーイ』(89)のデジタルリマスター版が上映になるということで、5月末に後者のサントラ盤を中古で買いました。まあ中古で2,000円以内なら買ってもいいかな、という感じで購入を決断。

Drugstore Cowboy (Selections from the original motion picture soundtrack) – amazon (中古品)

「まあ劇場公開まで日にちがあるし、まだブログで書かなくていいだろ」…と、しばらくほったらかしにしていたら、あっという間に9月になってしまいました。ああ、光陰矢のごとし。

スコア作曲はエリオット・ゴールデンサール。『ドラッグストア・カウボーイ』と同時期に作曲を手掛けていたのは『ペット・セメタリー』(89)。『エイリアン3』(92)や『デモリションマン』(93)、『インタビュー・ウィズ・バンパイア』(94)でメジャーデビューを果たす直前の時期にあたります。

ドラッグストア・カウボーイ ―デジタル・レストア・バージョン― [Blu-ray] – amazon

ゴールデンサールはジョン・コリリアーノやアーロン・コープランドのもとで学び、コンサート音楽や舞台音楽の作曲で注目を集めた現代音楽界の鬼才ミュージシャンでした。
そんな彼が『ドラッグストア・カウボーイ』でどのような音楽を作曲したのかというと、実験的なジャズ(もしくはエレクトロニック・ジャズ)劇伴でした。

劇伴の楽器編成はシンセサイザーとキーボード(ゴールデンサールもキーボード演奏を担当)、テナーサックス、ディジュリドゥ、パーカッションという構成。
テナーサックスが自由奔放なブロウを聴かせる”Monkey Frenzy”や、パーカッションが異国情緒を醸し出す”Mr. F. Wadd”、”White Gardenia!”という女性ボイスが繰り返される”White Gardenia”、ボブ(マット・ディロン)がラリったときの幻影シーンで流れるアンビエント調の曲など、なかなか実験的であり前衛的な劇伴が15曲並んでおります。

現代音楽界の鬼才がホラー映画(『ペット・セメタリー』)の音楽を担当するのは分かるのですが、本作のようなジャズ劇伴でも印象的な仕事をしてしまうのだから、やはりゴールデンサールはすごい。

なお『ドラッグストア・カウボーイ』のサントラは「歌曲6曲+劇伴15曲」という構成で、歌曲は下記の6曲を収録。

For All We Know
Written by J. Fred Coots & Sam Lewis
Vocal Performance by Abbey Lincoln
Piano Accompaniment by Geri Allen

Little Things
Written & Performed by Bobby Goldsboro

Put a Little Love in Your Heart
Written by Jimmy Holiday, Randy Myers & Jackie DeShannon
Performed by Jackie DeShannon

Psychotic Reaction
Written by Ken Ellner, Roy Chaney, Craig Atkinson, Sean Byrne (as John Byrne) and John Michalski
Performed by Count Five

Judy in Disguise
Written by Andrew Bernard and John Gourrier (as John Fred)
Performed by John Fred and His Playboy Band

The Israelites
Written by Desmond Dekker & Leslie Kong
Performed by Desmond Dekker & The Aces

サントラ未収録曲はこんな感じ。

Piu Amore Romantico Per Anna
Composed & Produced by Jeff Levi

I Am
Music & Lyrics by Roky Erickson
Performed by Roky Erickson & Jack Johnson

Cherry Lips
Written by Scotty Moore (as Winfield Scott)
Performed by The Robins

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『ザ・ファン』のハンス・ジマー劇伴集サウンドトラックアルバムが発売になるそうなので予約注文しました。

La-La Land Recordsから『ザ・ファン』(96)の拡張版スコアアルバムがリリースになるらしい。

Hans Zimmer – The Fan Original Motion Picture Score (TOWER RECORDS)

【輸入盤国内品番】ザ・ファン(2CD)- amazon
オリジナル・サウンドトラック ザ・ファン<完全生産限定盤> – TOWER RECORDS

『ザ・ファン』といえば、以前ブログで書いたとおり当時TVT Soundtraxからサントラ盤が発売になっておりました。

「歌曲+ハンス・ジマーの劇伴がメドレー形式で1曲」という構成で、ジマーさんのメドレー劇伴”Sacrifice”(「犠牲フライ」)は20分近くあるという長尺曲でした。

当時の自分は「メドレーで20分あるなら、本編の劇伴はその2倍、いや3倍くらいあるのではないか?」と思い、独立したスコア盤のリリースを心待ちにしていたものですが、映画がそれほどヒットしなかったせいか、当時のジマーさんのネームバリューが今ほどではなかったせいなのかは分かりませんが、今日に至るまで未リリースのままだったのでありました。

で、仕方がないので前述の通常盤サントラに未収録だったローリング・ストーンズやナイン・インチ・ネイルズ、ジプシー・キングスなどの劇中未使用曲を自前で付け足して、「セルフ拡張版サントラ」を自作したのが数年前のこと。

今回のCD2枚組スコアアルバムの発売で、名実ともに「完全版」サントラを完成させることができるわけですな…と、あまりに感慨深くなったので、タワーレコードオンラインで速やかに予約注文させて頂きました。

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目黒シネマで『ザ・セル』が1週間上映になるので、ハワード・ショアの音楽のことなど書いてみる。

別に目黒シネマでの【ターセムと石岡瑛子 美しき幻想】特別上映を予測していたわけではないのですが、先頃『ザ・セル』(00)のサントラ盤を中古で手に入れました。

Xにも書いたとおり、劇場公開当時国内盤サントラを買ったものの、仕事場も自宅も実家もいくら探してもアルバムが見つからず、学生の頃に売ったか、東日本大震災のときに被害に遭ったCDの中の一枚になってしまって完全に紛失したようでした。
「こんなマニアックな映画のサントラ、中古でも出回ってないだろうな…」とダメ元で調べてみたら、某所で至って標準的な中古価格で売られていたのを見て即購入した次第です。例えばamazonで出品されている中古品だとこんな感じ。いろいろ調べてはみたのですが、デジタル版はリリースになっていないのかな。

『ザ・セル』オリジナル・サウンドトラック(中古品) – amazon

で、久々に、本当に10数年ぶりくらいに『ザ・セル』の劇伴をしっかり聴いたのですが、「すごい、いや、すさまじい音楽だな」と改めて思いました。
モティーフとかメインテーマのバリエーションで聞かせるような、西洋的な文脈で作曲した劇伴ではない。エキゾティックなサウンドが強烈な印象を残す「異界の音楽」とでも申しましょうか。

ひとくちに「エキゾティックなサウンド」と言っても、「これは一体どこの国の音なのか?」という疑問にまず直面するわけですが、演奏を担当しているのが「ザ・マスター・ミュージシャンズ・オブ・ジャジューカ」なのでモロッコのスーフィー音楽/トランスミュージックということになります。

サイコキラーのカール・スターガー(ヴィンセント・ドノフリオ)のいびつな精神世界を、エキゾティックなトランスミュージックで描き出したというわけですな。

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