Quartet Recordsから発売された『クリフハンガー』の2枚組拡張盤サントラを購入

以前、Twitter(現X)で何度か投稿したような記憶もありますが、ワタクシはIntradaやLa-La Land Recordsから発売になったトレヴァー・ジョーンズの『クリフハンガー』(93)拡張盤サントラを買い逃して、その後ずっと「買っておけばよかった…」と後悔しておりました。

数量限定盤という性質上、在庫切れになったらもう手に入らないだろうなと4,5年近く購入を諦めておりました。そんな中、Quartet RecordsからLa-La Land盤と同じ内容で再販されるという情報を入手し、同じ過ちを繰り返さぬよう今回はちゃんと予約して購入致しました。

Cliffhanger Original Motion Picture Soundtrack <限定盤> – TOWER RECORDS

ワタクシ、トレヴァー・ジョーンズの音楽が好きなんですよね…。
「それじゃあ何でLa-La Land盤を買わなかったんだ」と言われそうですが、当時は懐具合が寂しくて泣く泣く購入を見送ったのですよ…。
「もうちょっと購入資金が出来たときに買おう」と思っていたら、気がついた時には在庫切れになっていたと。まあそんなことがあったのでした。

Quartet盤はDisc 1の28曲とDisc 2の3曲にまたがってジョーンズの劇伴をフル収録して、Disc 2の残り17曲で通常盤サントラの内容をまるまる収録。さらに”Hooked Copter”のステレオ・アルバム・ミックスをボーナストラックとして収録という構成。Disc 1が73分、Disc 2が74分という大ボリュームです。

ブックレットの解説書(全部英語)によると、レニー・ハーリン監督は『ラスト・オブ・モヒカン』(92)のジョーンズの音楽が気に入って、この映画の作曲を依頼したのだとか。
衛星の映画チャンネルで初めてこの映画を観たとき、うちの母と「なんか『ラスト・オブ・モヒカン』っぽい音楽だね」と話したのを今でも憶えていますが、ハーリンがジョーンズを起用した経緯を考えればそれも納得といった感じです。

ハーリンは「エモーショナルで運命を感じさせるようなメロディの曲」を望んでいたけれども、ジョーンズが最初に送ってきたデモ音源は『ランボー』シリーズのような感じの音楽だったので、ハーリンは「違う、そうじゃない」と焦ってジョーンズの家にまで出向いて『クリフハンガー』の音楽の趣旨を説明したのだとか。その結果、ジョーンズも即座に軌道修正してあのメロディアスなメインテーマ曲が生まれたらしい。

ジョーンズは『死の接吻』(95)や『絶体×絶命』(97)、『ダークシティ』(98)のようなシンセ音多めのオーケストラスコアも得意ですが、『クリフハンガー』はどちらかというと正統派のシンフォニックなアクションスコアです。スケール感のあるオーケストラの音が大自然(雪山)を舞台にしたアクションと見事にマッチしています。ああ、拡張盤を買えてよかった…。

解説書に書いてあったハーリンのインタビューによると、映画でジョン・リスゴーが演じた悪役のクアレンは、当初デヴィッド・ボウイに演じてもらいたかったらしいです。
で、スケジュールの都合で話がダメになって、今度はブライアン・フェリーにもオファーが行ったけれどもそれもダメになって、クリストファー・ウォーケンにほぼほぼ決まりかけたけれども土壇場でキャンセルになり、その結果リスゴーに役が回ってきたという話でした。

映画本編を観るとリスゴーがあまりにもキャラにハマっていたので、「見事なキャスティングだな」と思っていたのですが、そうか…ボウイとかフェリーさんとか、そういうイメージの悪役キャラだったんだなと分かって面白いエピソードでした。

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