待望の『青いドレスの女』スコア盤サントラ(劇伴集)が発売になるので予約注文しました。

以前Xで「『青いドレスの女』のスコア盤サントラが発売にならないかなー、今年は公開30周年の節目にあたる年なんだけどなー」というような投稿をしました。
「ま、そんなことを言ってもどうせ発売されないだろうな…」と例年どおり諦めモードで過ごしていたところ、今年もあと1ヶ月で終わりというタイミングでLa-La Land Recordsから本当に30周年記念盤スコアアルバムが発売されることになりました。

遂に当方の切なる願いが叶ったか……と、感激のあまり即予約注文しました。

Devil In A Blue Dress: 30th Anniversary Edition<限定盤> – TOWER RECORDS
【輸入盤国内品番】青いドレスの女 <公開30周年記念盤>(サウンドトラック)- amazon

劇場公開当時ソニーから発売になったサントラ盤はソングコンピレーション盤の色合いが強く、エルマー・バーンスタインの劇伴は3曲しか収録されていなかったのでした。それでもバーンスタインの曲が聴けるからということでサントラを買いましたが。

歌曲のほうも劇中で使われたTボーン・ウォーカーやデューク・エリントン、セロニアス・モンクなどの渋いブルース/ジャズの名曲が収録されておりまして、当時10代の学生でブルースの知識に乏しかった自分には、音楽経験値を上げるためのよいサントラであることは確かでした。

一般の洋楽リスナーやジャズ/ブルース愛好家からすれば、当時の自分は「エリントンやモンクをよく知らない若造なのに、なんでエルマー・バーンスタインのことは知ってるんだよ?」と思われていたんでしょうね…。
まあ洋画サントラ愛好家なんてそういうものです。普通の洋楽リスナーとちょっと感覚がズレているというか、知識の偏りがあるというか。

発売元のトラックリスト(https://lalalandrecords.com/devil-in-a-blue-dress-30th-anniversary-limited-edition/)を見た感じだと、今回のスコア盤は収録時間が52分くらいのコンパクトな内容のようです。
本編で使われたバーンスタインの劇伴が40分弱と、バージョン違いが12分ちょっとという感じ。

既製曲もいろいろ使っていたし、映画全体を劇伴でベッタリ塗りつぶすような作りでもなかったので、それを考えるとこのぐらいのボリュームかなという気は致しますが。

映画のほうもなかなか面白いハードボイルド・ミステリーなので、ブルーレイで発売になってほしいところです。
“ちょっとオフビートなハードボイルドにわか探偵”エゼキエル・”イージー”・ローリンズを演じたデンゼル・ワシントンのキャラが実に味わい深い。
年齢を重ねて”人生の師”のような雰囲気が出てきた今のデンゼルにはもう演じられない”軽さ”がある。
いや、主人公のイージーは基本的に真面目なキャラなのですが、他人の妻とあっさり一線を越えてしまうだらしない一面もあったりして、これが人間くさくてなかなかよいのです。

そういえば同じカール・フランクリン監督の『タイムリミット』(04)でデンゼルが演じた警察署長も、自分が犯した不倫の痕跡をもみ消しながら真犯人を追うという面白い設定のスリラーでしたっけ(あの映画も大好きです)。

そして「何がきっかけでキレるか分からない」「キレたらすぐ銃をブッ放す」「微妙に会話が噛み合わない」という、アブなすぎるデンゼルの相棒マウスを演じたドン・チードルの怪演も見もの。
ぐでんぐでんに酔っ払って半分寝ぼけた状態でイージーに銃を向けたときは「どうやって収拾をつけるんだコレ…?」と当時映画館でハラハラしたもんです。

個人的にはこのシーンが一番好きなのですが、ここでのドン・チードルはデンゼルのセリフに素で失笑した感がある(映像で言うと2分くらい経った場面)。

ああ、何だかまた映画本編を観たくなってきたなぁ。
今週DVDを観ようかな。

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