サービス精神旺盛なエンターテインメント映画『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』

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先月末、都内某所で『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』(11)の試写に行ってきました。

ストーリーについても音楽についても、
これといった情報が出回っていなかったので、
予備知識ゼロで本編を見る事になりましたが、
そりゃもう期待通りのデキでございました。

予告編の映像とか、
大まかなあらすじ(=イーサンが誰かにハメられて、孤立無援のまま4人のチームでクレムリン爆破テロの犯人を探す)を聞いた限りだと、
ものすごくシリアスで暗い話を想像していたのですが、
思ったよりも笑える展開だったのがちょっと意外だった。
内容的には前作『M:I:3』(06)の方がシリアスかも。

なぜお笑い要素が強くなったかというと、
前作でIMFのデスクワーカーだったベンジー・ダン(サイモン・ペッグ)が現場に出るようになったから。
緊迫した状況でビミョーにズレたトークをカマしてくれます。
このへんのノリは人によって好みが分かれるかもしれませんが、
『ホット・ファズ/俺たちスーパーポリスメン』(07)が好きなら楽しめるハズ。

映画の見所としては、
やっぱりブルジュ・ハリファの宙づりスタントという事になるわけですが、
ここのシーンは3Dでなくても画面の奥行き感や高所の恐怖感がかなり出てました。
見ている最中、手のひらにイヤーな汗をかいたほどで。
あのシーンはIMAXカメラで撮ったらしいですが、
どうやってあんな高いところまでカメラを持っていったんだろう。

前作でも上海の高層ビルから飛び降りてましたが、
“ラビットフット”を奪還するシーンが省略されていたのに対して、
今回はブルジュ・ハリファの壁面を登って、
サーバー室に潜入して、
また(外から)下の階に降りて次の作戦に…みたいな感じで、
一連のシークエンスがちゃんと描かれてます。
ドバイではこのあと砂嵐の中の追跡劇&カーチェイスが始まりますが、
これもなかなか見応えがあった。

あとはあまり話題になっていませんが、
立体駐車場でのイーサンとヘンドリックス(悪役キャラ)とのドツキ合いが見もの。
これまであまり見た事のない感じの画面構成で、
アニメ出身のブラッド・バード監督らしいアクション描写だなーと思いました。
バード監督らしさといえば、
「ある事情により、持ち前の能力を存分に発揮出来ない主人公」というキャラクター設定も、
『Mr.インクレディブル』(04)や『レミーのおいしいレストラン』(07)と共通している気もする
(今回は大事な局面でガジェットが動作不良に陥る事が多い)

これまでのシリーズに比べると、
後半の展開がいささかガチャガチャしているのが難点ですが、
映画料金分はきっちり楽しませてくれるし、
見ていて「スゲェ!」と感心させられる箇所がいくつもあります。
サブキャラの人間関係がややこしいので、
そのあたりは集中して見ておいた方がいいかもしれません。

キャストについてはまた次回。

 

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