『ドラゴン・タトゥーの女』:トレント・レズナーの音楽

the girl with the dragon tattoo

MOVIX仙台の木曜のメンズデーまで待ちきれなくて、公開初日に観に行ってきました。
期待に違わぬ見応えのある映画で、ワタクシ的には大満足。
やっぱりデヴィッド・フィンチャーの撮る映画は毎回クオリティ高いです。
(巷では評価がイマイチな『ゲーム』(97)も結構好き)

深みのある映像とシャープでエッジィな編集で、158分の長尺もあっという間。
「人間の心の闇」を巧みに表現する実力派俳優の顔ぶれも素晴らしい。
ダニエル・クレイグは翳りのあるいい役者ですねぇ。無骨な感じなのもイイ。
ジョエリー・リチャードソンも素敵なマダムだった(ちょっと年を感じさせたけど)。

オリジナル・スコアは『ソーシャル・ネットワーク』(10)に続いてトレント・レズナーとアッティカス・ロスの二人。前回の音楽も凄かったけど、今回の『ドラゴン・タトゥーの女』(11)のスコアも、かなり手の込んだ造りになってます。


前作は一応「若者たちのドラマ」だったので、音楽もそれなりにポップなものが何曲かありましたが、今回は思いっきりダークな内容のサスペンス・ドラマなので、スコアにキャッチーさは皆無。神経症的なピアノ、アンビエント・ギター、奇妙なプログラミング・リズム、ブウィーーンと歪んだ音を出すアナログシンセ”SWARMATRON”を使った実験音楽・前衛音楽的な楽曲が勢揃い。

初めてサントラを聴いた時には「このスコアは映像に合ってるのか?」と思いましたが、いざ本編を見てみたら、冬のスウェーデンの寒々とした景色やミカエルとリスベットの孤独感と寂寥感、人間の「内なる狂気」といったものが、レズナーのスコアでリアルかつ緻密に表現されていました。『ソーシャル・ネットワーク』がアカデミー賞作曲賞を受賞して、なぜ本作の音楽がノミネートされなかったのか不思議でなりません。

ちなみに僕はダウンロード版ではなく、3枚組デジパック仕様のサントラ盤を買いました。ジャケットデザインも凝ってるし、買って損はありません。「分厚くて置き場所に困りそう」なんてヤボな事は言いっこなしです。モダンアートと思えばいいのです。

映画のOPを飾るレッド・ツェッペリンの”Immigrant Song”のカヴァー(ヴォーカルはKaren O)と、エンドクレジットで流れるブライアン・フェリーの”Is Your Love Strong Enough”(演奏はHow to Destroy Angels)も勿論収録。ツェッペリンのカヴァーは何となく分かりますが、ブライアン・フェリーの、しかも音楽差し換え騒動でゴタゴタした『レジェンド/光と闇の伝説』(85)のUS公開版の主題歌をチョイスするとは、フィンチャーもマニアなお方ですなー。

劇中使用曲はパンフレットの最後のページにリストが載っていたので、詳しくはそちらをご覧下さい。劇中の”あの場面”でエンヤのOrinoco Flowを使うというのは、かなりドギツいブラックユーモアでした。しかし「あのキャラなら、あそこでああいう曲をかけそうだ」という気もしましたけど。

なお、The Null Corporationのサイトでレズナーのスコアが6曲フリーダウンロード出来るようになってます(案の定、一番おいしいスコアは収録されてないけど)。まずはこちらをDLして、気に入ったらアルバムを購入してみてはいかがでしょうか。

http://www.nullco.com/GDT/

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