BANGER!!!で書いた『メカニック』シリーズの音楽コラムの補足的なお話。

先日、BANGER!!!で『メカニック』(11)と『メカニック:ワールドミッション』(16)の音楽コラムを書きました。

ジェイソン・ステイサムは”乱暴な”ジェームズ・ボンド? 『メカニック』シリーズのギタリストが語るソリッドな音楽の魅力|BANGER!!!
https://www.banger.jp/movie/81423/

ワタクシ『メカニック』シリーズが好きだし、マーク・アイシャムの音楽も好きなのですが、第1作は国内盤サントラが発売されず、第2作は国内盤サントラが出たものの音楽解説の仕事が自分に回ってこなかったので、やっとこのシリーズの音楽についていろいろ書くことが出来て、本当に嬉しかったのです。

特に続編の『メカニック:ワールドミッション』では、知り合いのギタリストのBJ(ブライス・ジェイコブス)がギターを弾いていたので、サントラ盤の音楽解説の仕事が来たら実施しようと思っていた、彼へのインタビューがようやく実現しました。

『メカニック:ワールドミッション』オリジナル・サウンドトラック(amazon)
『メカニック:ワールドミッション』オリジナル・サウンドトラック(TOWER RECORDS)

で、コラムの文字数を限界まで使って原稿を書いたものの、それでも書き切れなかったネタがいくつかありましたので、こちらのブログで補足させて頂きます。

まず『メカニック』第1作のサントラ盤の販売形態ですが、映画公開当時、アイシャムの公式サイトの直販で「ASSASSIN’S EDITION」「COMPLETE COLLECTOR’S EDITION」「DOUBLE BARREL EDITION」の3種類が発売になってました。

「COMPLETE COLLECTOR’S EDITION」というのがいわゆるスコア完全盤というやつで、全29曲71分。何か、もう廃盤になってました。
「ASSASSIN’S EDITION」はスコアをサントラ用に再編集して全6曲にした(それでも収録時間は51分あります)、通常盤に相当するアルバム。
で、数量限定リリースだった「DOUBLE BARREL EDITION」は、その2種類のアルバムをCD2枚組にしてパッケージした製品でした。
ワタクシが通販で買ったのはこの2枚組限定盤でしたが、確か初回購入者特典で楽譜が1ページ封入されてきた記憶があります。貴重なものをゲットしたなぁと当時嬉しくなったものです。

『メカニック』の音楽の方向性については、BANGER!!!のコラムで書いたとおりです。
アイシャムといえば『ヒッチャー』(86)ニューマスター版ブルーレイの音声解説で語っていたとおり、「登場人物ごとのテーマ曲は効果的とは思えないのでほとんど書かない」というスタイルの音楽家です。
だから『メカニック』も「ビショップのテーマ」や「スティーブのテーマ」は用意されておらず、モティーフはエレキギターで演奏されるメインテーマに絞って、あとはストリングスとギター、電子音、リズムのテクスチャーで聞かせるタイプのスコアとなっています。

第1作の終盤、ビショップとスティーブが訣別するシーンで、なぜかダニー・ローナーがRenholder名義で『アンダーワールド』(03)に提供した「Now I Know」をカヴァーして使っています。テンプトラックでこの曲を使っていたんでしょうかね…?

ちなみに今回のBANGER!!!のコラムタイトルは「『メカニック』シリーズのギタリストが語る…」となっていますが、拙稿の中でも明記してあるとおり、BJが参加しているのは続編のほうで、第1作のギタリストはBig Jimmy DuchanpとJason Larocca、Lordes D’Ortegaの3人です。
3人で弾いていたギターパートを『メカニック:ワールドミッション』ではBJひとりで全部担当しているという点からも、彼が腕利きギタリストであることがお分かり頂けるのではないかと。

あと今回のインタビューでは「追加音楽の作曲」とはなんぞや、という疑問にひとつの回答が出たのが大きかったかなと。
人によっていろんなパターンがあるのでしょうけれども、『メカニック:ワールドミッション』の場合は「メイン作曲家が書いたモティーフを使ったスコアの作曲」ということだったようです。テーマ曲のバリエーションに相当する曲を作ったということなのでしょう。

今回のコラムを書くにあたって久々に『メカニック:ワールドミッション』をじっくり観直しましたが、第1作ではAppleやDellの製品を使っていたのに、続編では悪漢サイドがASUSのノートパソコンを使っていたのが妙に印象に残りました。あと天空プールでの暗殺ミッションは何度観ても笑えます。

アイシャムのスコアもテーマ曲の不吉なギターのメロディがかなり印象に残るので、この機会にサントラも是非聴いて頂きたいなと思います。

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