諸般の事情でブログの更新をサボったので若干時間が経ってしまいましたが、先日La-La Land Recordsから発売になった『NY検事局』(96)のサントラ盤を買いました。
Night Falls On Manhattan / Varsity Blues<限定盤> – TOWER RECORDS
マーク・アイシャムの音楽が好きな当方としては、サントラリリースのお知らせが出たとき「遂に出るのか!」と喜んだものの、「でも待てよ、『NY検事局』ってそんなに音楽の割合が多くなかった…というか、ものすごく少なかったのでは?」と気づきました。
劇中未使用曲を足したら50分くらいにはなるのかな、などと考えていたら、なんと『バーシティ・ブルース』(99)の劇伴とのカップリングという形でサントラがリリースになったのでした。
ちなみにこのCDは1,000枚限定リリースということでプレス枚数も少なめ。まあ作品の知名度を考えればそんなもんか…。
ハンス・ジマーやジョン・ウィリアムズのアルバムのように初回に注文が殺到する感じでもなかったようで、当方が予約注文した製品はアイシャムの直筆サイン入りでした。未開封の製品にアイシャムのサインが入ったブックレットが別途封入される感じで送られてきました。

収録内容は『NY検事局』が全7曲で20分くらい。
『バーシティ・ブルース』が全15曲で28分くらい。
ブックレットがリバーシブルジャケットの仕様になっているので、
自分の好きなほうの作品を表1にすることができます。
いやしかし、『NY検事局』の劇伴がここまで少なかったとは。20分のうちボーナストラックが1曲あるし、最終的に劇中で使われなかった劇伴もあるので、映画本編で流れたアイシャムの劇伴は正味15分くらいだったのではないかと。
まあシドニー・ルメットは『セルピコ』(73)にしても『狼たちの午後』(75)にしても、社会派映画を撮ったときはほとんど音楽を使わないタイプの監督でしたから、この映画もそうなるのは自明の理といったところでしょうか。
ブックレットに載っているアイシャムの最新インタビューに目を通すと、当初別な大物ジャズミュージシャンにスコア作曲を依頼したものの、その劇伴はボツになってアイシャムが雇われることになったそうな。
その”大物ジャズミュージシャン”は一体誰なのか(名前は載ってなかった)気になって調べてみたところ、どうもウィントン・マルサリスだったらしい。
当方が『NY検事局』を最後に観たのはもう20年近く前ではないかと思うのですが、それでもアイシャムの劇伴を割としっかり憶えていたのが我ながら面白かった。サントラを聴いてすぐに「ああそうそう、このトランペット・ソロだったなぁ…」と即座に記憶が蘇りました。『蜘蛛女』(93)にしても『アフターグロウ』(97)にしても本作にしても、アイシャムのトランペット・ソロはよき。
そして一方『バーシティ・ブルース』の音楽はというと、青春スポーツドラマ映画の割には静かな劇伴でした。「エレクトリック・ギターを用いたアンビエント系劇伴」といったところでしょうか(フルオケも使ってます)。同じアイシャムの作品でも『ミラクル』(04)のようなスポ根ドラマ音楽とはちょっと方向性が違う。
『バーシティ・ブルース』はMTV製作ということもあって劇中で既存のロックがガンガン流れるサウンドトラックになっておりまして、いわゆる「アガる音楽」が必要とされる部分は既製曲がその役割を担っていたのです。
だからアイシャムの劇伴はシリアスな人間ドラマのパートで必要とされた。その結果、繊細で静かな音楽になったということなのでしょう。歌曲集のサントラは当時発売になってましたが、果たして国内盤は出ていたかどうか…。よく憶えてない。
6人のジャズ・アンサンブルでレコーディングした社会派ドラマ『NY検事局』のジャズ劇伴と、フルオケでレコーディングしたMTV製作の青春スポーツドラマ『バーシティ・ブルース』の劇伴。
カップリングするにはジャンルが違いすぎるのでは…?と思ったものの、いざ通してサントラを聴いてみるとサウンド面での違和感はそれほどありませんでした。たぶん、どちらも静かな曲が多めだったからでしょう。
そういえば当方は1990年代にアイシャムのサントラを集めまくっていたので、『NY検事局』もサントラが出ていないか映画のエンドクレジットで確認したり、レコ屋でサントラを探し回ったりしたっけなぁ。2020年代になってCDで『NY検事局』の劇伴が聴けるようになるとは夢にも思いませんでした。
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