メル・ギブソンが泥沼状態な件について

lethal weapon

ここで多くは語りませぬが、メル・ギブソンの元恋人への暴言&DV疑惑が
ドロ沼化の様相を呈しております。

人間ってのは不思議なもんで、昔ワルだった人が歳を取って丸くなるという
ケースがある一方、若い頃の欠点が歳を取るにつれて悪化してくるケースが
あったりします。ギブソンの場合は明らかに後者。

若い頃の彼はオフザケが過ぎたり、言動が荒っぽくてもそこが彼の魅力であり、
「やんちゃな人」で済んだのですが、先頃の飲酒運転&反ユダヤ的暴言など、
どうも歳を取ってからは「冗談じゃ済まされませんぜ」的な言動が目につくように
なってきた印象があります。せっかくいい役者なのに勿体ない事してるなー、
と思う。

この調子じゃ『Edge of Darkness』(10:TVシリーズ『刑事ロニー・クレイブン』の
映画化作品)は日本公開見送りかも。ギブソンが迫真の演技をしているらしいので、
是非とも見てみたいのですが。

そんなギブソンの出世作と言えば、何と言っても『リーサル・ウェポン』(87)なわけで、
先週久々にサントラ盤を棚から引っ張り出して聴いてみました。やっぱりいいわ、コレ。

音楽はご存じマイケル・ケイメン、エリック・クラプトン、デヴィッド・サンボーンの3人。
ケイメンの特徴的なオーケストラ・サウンドにクラプトンのギターとサンボーンのサッ
クス・ソロが加わった贅沢極まりないサウンド。まるでロック/ブルースのジャム・セッ
ションの如く自由気ままにプレイされるギターとサックスが絶品です。

サウンド的にはメロディーで聞かせるというより、短いながらも印象的なフレーズで
聞かせるという感じ。クラプトンのギター・リフやサンボーンのサックス・ソロを10秒
ほど聞いただけで、ギブソンやダニー・グローヴァーの顔が裏に浮かんでくる。何年
経っても色褪せない名盤と言えるでしょう。

『リーサル・ウェポン』シリーズは1作目のスコア盤が2002年に3000枚限定で
リリースされ(さすがに現在はもう売り切ってしまった模様)、2作目と3作目は
ワーナーからサントラ盤が出てました。4作目も何かボーカルコンピ盤が出てた
ような気がする。インスパイア盤だったかも。中古CD店で割とよく見かる『2』の
サントラは、リッグスのテーマ”Riggs”がなかなかカッコよく、ジョージ・ハリソンの
歌”Cheer Down”もいい感じなので、『3』よりオススメです。

今になって『リーサル』のサントラを聴き直したところで、ギブソンの不祥事はどう
にもならないのですが、それでも「あの頃はよかったな」と思わずにはいられない、
後ろ向きな気分の夜なのでありました。