アメリア 永遠の翼(音楽について)

amelia

前回のブログでこの映画の見所のひとつとして挙げたのが、ガブリエル・ヤレドのオリジナル・スコア。
というわけで、本日は『アメリア 永遠の翼』の音楽について少しばかりご紹介を。

ヤレドといえば、ヨーロッパに比べるとハリウッドでの評価がイマイチ低い事で有名(?)で、最近だと『トロイ』(04)で公開直前になって音楽を差し換えられるというムゴい仕打ちを受けています。音楽の差し換えトラブルは『トロイ』以前にもあったし・・・。気の毒すぎます。何でこう、アメリカ人プロデューサーはヤレドの音楽のよさが分からないんだろう。

そんなわけで、ヤレドは何となく「悲運の作曲家」という印象が強くて、彼の音楽を愛好する身としては何ともやりきれない気持ちになるのですが、この映画ではトレードマークとも言える美メロをたっぷりと聞かせてくれて、実に頼もしい限りです。

CD1曲目の”Introducing Amelia”が事実上の映画のテーマ曲で、劇中はこのメロディーを反復・変奏させながらスコアを展開させて行っています。つまり、映画の核となるような印象的なメロディーのテーマ曲がしっかり存在するという事。ただの背景音楽に甘んじているわけではありません。ジョン・バリーとかフランシス・レイとかジョルジュ・ドルリューのスコアを彷彿とさせる、フルオーケストラで奏でられる甘美な旋律がたまりません。劇中何度もこのメロディーが登場するので、かなり印象に残ります。特にバリー好きの方にはオススメ。エキゾチックな民族楽器(主に管楽器)の音色もグッド。

「ハリウッドだとロマンス物しかやらせてもらえない」という感のあるヤレドですが、本作はアメリアとジョージの夫婦愛のドラマであると同時に、世界一周・太平洋/大西洋横断飛行を題材にしたアドベンチャー作品でもあるので、ヤレドにしては珍しいダイナミックな音楽もいくつかのスコアで聞く事が出来ます。そういえば『イングリッシュ・ペイシェント』(96)でも複葉機が砂漠の上を飛ぶシーンがありましたが、ヤレドの音楽はヴィンテージ機が優雅に空を飛ぶ映像と絶妙にマッチする模様。これはCDでスコアを聞くだけでなく、ぜひ映画本編をご覧になって音楽と映像のマッチングを確認して頂きたい所存です。

他にもお伝えしたい事はいろいろあるのですが、詳しい話は日本盤ライナーノーツにまとめさせて頂きましたので、拙稿に目を通して頂ければと思います。

サントラ盤はランブリング・レコーズさんから発売中です。

『アメリア 永遠の翼』オリジナル・サウンドトラック
音楽:ガブリエル・ヤレド
品番:GNCE-7081
定価:2,625円