高野寛さんのステージ(@勾当台公園)

今日はTBC夏まつりのEASTステージのトリで高野寛さんのライヴがあるというので、
勾当台公園に行ってきました。

午後から大雨というガッカリな天気だったのですが、ちょうど高野さんのステージが
始まる頃に雨がやみました。いやー、これはかなりラッキーでした。

さて肝心のライヴはと申しますと、ギター弾き語り形式で全8曲を演奏しました。
曲目は以下の通り。

– リハーサル –

1. 風をあつめて
2. 上を向いて歩こう

– 本番 –

3. 相変わらずさ
4. See You Again
5. Black & White
6. 虹の都へ
7. ベステンダンク
8. 確かな光

それにしても高野さんは若々しいなー。見た目も声も昔とほとんど変わっておらず、ギター片手に
熱唱する姿は「永遠の音楽少年」という感じでした。

「まだリハーサル中でーす」と言いつつカヴァー曲を2曲演奏したり、「相変わらずさ」の歌詞を
今日の天気やイベントに合わせて即興(?)で改変したり、30分強のステージながら非常に
充実した内容でございました。

ステージの写真を撮りたかったところなのですが、「ビデオ・カメラ撮影禁止」というプラカードを
持ったスタッフが横に立っていられると、やっぱりカメラは出しにくかったので断念しました。
ま、当日の高野さんの勇姿は「心のカメラに焼き付けておく」って事で。

代わりに載せた写真は、以前弾き語りツアー『Ride on Tide』で仙台に来た時に高野さんに
サインしてもらったアルバム『Tide』のジャケット。あのライヴもよかったなぁ。

新曲のシングル『LOV』、『Black & White』も最高にいい曲だし、何だか自分の中で久々に
「高野寛」熱が燃え上がって参りました。

11月のライヴも楽しみです。

  

MIRRORS

カードの更新期限が近かったので、近所のTSUTAYAに行ってきたところ、
『ミラーズ』(08)のDVDが置いてあったので借りてきました。

この映画、去年映画館で1回見てるんですけどね。今度はストーリーを追うだけじゃなくて、
プロットとか背景の細かいところまでじっくり見てみようと思ったわけです。

例えば映画館で見た時、子供部屋に「魔法先生ネギま!」のタペストリーが貼ってあったのは
確認出来たのですが、もう一つは何だったかなーと気になってまして、DVDで見たら「ツバサ
クロニクル」だった事が判明しました。誰の趣味だコレ? 数ある日本のアニメの中から、あえて
この2つを選んだマニアックなセンスが秀逸です。

映画本編は皆さんが既にwebとかで書かれている通り、「ジャック・バウアー vs. 悪霊のガチンコ
一本勝負」というひと言で説明がついてしまいます(日本語吹替えも小山力也氏ですし)。

キーファー・サザーランド扮する主人公ベンが”Damn it!”と悪態をつくシーンとか、捜査に入れ込む
あまり暴走するシーンとか、家族を悪霊の魔の手から助けるために「エシィカー」に銃を突きつけて
協力を強要するシーンなどは、まんまジャック・バウアーです。さすがに「君をこんな事に巻き込んで
しまって、本当にすまないと思っている」みたいなセリフは言いませんでしたが。

でもまぁ、映画自体がパワフルな演出でガンガン押していくタイプの物語なので、キーファーの
熱血演技もドラマの展開とマッチしていて違和感はないです。

監督/脚本はアレクサンドル・アジャ。あの『ハイテンション』(03)の監督・・・というとちょいと印象が
悪いですが(アレはトンデモオチで映画をブチ壊しちゃったからなぁ)、今回はアジャ印の比類なき
残虐描写とパワーで押す演出、トラウマティックな心理描写が絶妙なバランスで成立しており、
成長の跡が伺えます。オチもなかなかいい感じで纏まってますしね。

ハリウッド進出後は、『ヒルズ・ハブ・アイズ』(06)と『P2』(07)でTOMANDANDYに音楽を依頼して
いたアジャですが、今回音楽を手掛けたのは『パンズ・ラビリンス』(06)のハビエル・ナバレテ。
これもなかなかマニアックでナイスな人選です。

演奏はプラハ・フィルで、重厚なオーケストラ・サウンドでどどーっと聴かせるタイプの音楽です。
映画のメインテーマにスペイン人作曲家イサーク・アルベニスの”Asturias”を引用しているのが
ポイントでしょうか。ナバレテも同郷の音楽家なので、彼なりにいろいろ考えてこの曲を選んだん
だろうと思います。ピアノやギターで弾かれる事の多い曲ですが、フルオケで演奏されるとまた
違った趣がありますな。

CDはLakeshore Recordsの輸入盤で購入可能。”Asturias”に加えて、ナバレテが作曲した
メロディアスなテーマ曲があと1つ2つほどあれば、もっと面白いサウンドトラックになったと思うん
ですけどねー。いや、かなりクオリティの高いサントラだとは思うのですが、せっかくあの『パンズ・
ラビリンス』の作曲家を起用したのですから、もっとナバレテらしい濃厚さを出してほしかったなー、
と思うわけです。個人的には。

最近のホラー映画は、70年代や80年代に作られたものと違って、印象的なメロディーを聴かせる
作品はあまり見かけなくなってしまいました。そういう風潮なのかもしれませんが、サントラ愛好家
としては寂しいものがありますな。

ちなみに”Asturias”はこんな感じの曲です。
(演奏:John Williams)

   

プリズン・ブレイク (Season 3 & 4)

前回シーズン1と2について書いてからちょいと間が空いてしまいましたが、本日は『プリズン・
ブレイク』のシーズン3と4に関する他愛のないお話でございます。

シーズン1で脱獄ドラマ、シーズン2で『逃亡者』のようなドラマ展開を見せた同シリーズですが、
シーズン3はパナマの刑務所”SONA”を舞台に再び脱獄ドラマに戻りました。

しかしまぁ、SONAはフォックスリバーの上を行く劣悪な環境の刑務所ですな。
「ムショ内に刑務官がおらず、ボス格の囚人ルチェロが所内の悪党を全部仕切っている」という設定がナイス。
ムショのモメ事は当事者同士が決闘して解決。
すなわち死んだ奴が負け! 何て分かり易いルールでしょう。

そのSONAにはマイケルが収監されてしまうわけですが、
マホーンとベリック、ティーバッグも一緒。
何とかして塀の外からマイケルを助けようとするのは、
前シーズンで力仕事専門だったリンカーンというのがなかなかスリリングです。
マイケルに比べると明らかに頭脳の点で劣るので、
「ホントにリンク兄貴で大丈夫かいな」と、見ていて非常にハラハラするのです。
案の定、「組織」のスーザン(本名グレッチェン・モーガン)を出し抜こうとしちゃあ失敗するし。

ま、「マイケルやリンクが考えた作戦が、必ずしも成功するとは限らない」というのがこのシリーズの面白さでもあるわけですが。
SONAでのマイケルとその仲間(?)たちの騙し合いも面白い。

シーズン3の見所は、キャラクターの人間関係のビミョーな変化ですね。
その正義感の強さ故に、道を踏み外して組織の手先に成り下がってしまったマホーンの悲哀とか、
前半はそのマヌケな言動で相変わらず笑いを取りつつも、
「サラが×された」という話を耳にした途端に心変わりするベリックの人間くささとかの描写がよい感じ。
でもティーバッグは相変わらず。
ルチェロに取り入る時の卑屈な演技はいつ見ても笑える。
ロバート・ネッパーの芝居は原語(字幕)と若本規夫氏の吹替えで違った味わいがあるので、
一粒で二度おいしい(←古い表現)感じです。

シーズン4はと申しますと、
日本ではまだ後半のDVDがレンタル開始になっていないのであまり詳しい事は書きませんが、
脱獄ドラマから一転、『スパイ大作戦』とか『特効野郎Aチーム』のようなドラマ展開になります。

「こりゃちょっと唐突すぎないか?」とか、
「今まで自由を求めて警察とかFBIから散々逃げ回っていたのに、結局国家権力の手先になっちゃうわけ?」
などと最初のうちは違和感があったのですが、これはこれで結構楽しめて見られてしまうんだな。

特にマホーンとリンカーンが和解するエピソードとか、
目立った活躍のなかったベリックが人生最大の男気を見せるエピソードとか、
泣ける展開が多くて、なかなかアツいシーズンになってます。
ドラマを見ていて目頭が熱くなったのは久しぶりでした。

唯一気になったのは、
シーズン4になってマイケル(というかウェントワース・ミラー)がちょっと太めになった事ですかね。
彼の持病が悪化して任務遂行に支障が・・・というのがシーズン4のドラマのキモになっているのに、
ぽっちゃりして病的に見えないというのはどうしたものか。
後半のエピソードになったら痩せるんだろうか。

・・・というわけで、前作に引き続き、
ランブリング・レコーズさんからシーズン3と4の代表的なスコアをコンパイルしたサントラ盤が7/22にリリースになります。音楽のノリはこれまでのシーズンとほとんど一緒。
耳慣れたメロディーが違うアレンジで演奏されたりするので、
前作のリミックス・アルバム的な楽しみ方もできそうな気がします。
“Dirt Nap”とか”Fin Del Camino”、”Breaking and Entering”などはなかなかカッコいい感じのスコアではないかと。

今回はシリーズ完結記念ということで、
日本版ブックレットには音楽担当のラミン・ジャワディ氏のコメントが載っています。

ジャワディ氏の好きな登場人物とか、
作曲者本人が語る『プリズン・ブレイク』の音楽の魅力とか、
作曲にまつわる苦労話とか何とか話してくれましたので、
ぜひぜひ国内盤をよろしくお願い致します。
日本のファンへのメッセージ&サイン(印刷だけど)も付いてますので。

『プリズン・ブレイク Season 3 & 4』オリジナル・サウンドトラック
音楽:ラミン・ジャワディ
品番:GNCE-7058
定価:2,625円

哀愁のファミスタDS 2009

発売日に購入してから、2ヶ月ほどサルのようにプレイしまくったファミスタDS 2009ですが、
最近はちょっとごぶさた気味・・・というか、ほとんどDSに手をつけてません。

いや、ファミスタDS自体は本当にいいゲームなんです。ソフトに罪はありません。
理由は、現実世界のタイガースがあまりにも弱いから。

23年来の阪神ファンであるワタクシは、ドリームペナントで選ぶマイチームも当然タイガース。
ペナント1周目は割とあっさり優勝してしまったので、2週目は難易度を「さいきょう」にして、
スタメンも現実世界のタイガースとほぼ同じメンツで揃えてプレイ。ファミガシャで獲得した
他球団の選手は使いません(現実世界と同様、途中入団した久保康友は使用します)。

フツーに遊ぶと大体勝ってしまうので、COMにハンディを与えるためにわざと初回に
2、3点先取された状態でゲームを始める事にしたのですが、このマゾプレイというか
逆境プレイが結構アツかった。

で、こんな調子で2週目のペナント130試合中55試合を消化したのですが、それでも46勝
8敗1分でダントツ首位。野手陣には打率.447 / HR28本の新井とか、打率.425の金本、
打率.406の林威助のようなスラッガーがズラーっと並んでます。

ま、「我こそはファミスタのプロ」を自認する方から見れば全然大したことのない数字なので
しょうけれども、それはまた別の話という事で。

このようにファミスタワールドのタイガースが連戦連勝する度に、現実世界のタイガースとの
ギャップが激しくなってきて、何だか虚しくなってきたわけです。自力優勝も消滅したし、
最近はニンテンドーDSを開く気力も失せちゃいました。

唯一、「抑えの藤川球児が肝心な所で一発打たれる」という所だけ、現実世界のタイガースと
リンクしてます。ま、ファミスタで球児が打たれるのはプレイヤー(=ワタクシ)の責任ですが。

このブログを書くために久々にプレイしたら、やっぱり終盤で球児が打たれました(笑)。
球児株、大暴落中。

   

ヘザース / ベロニカの熱い日

数日前にeiga.comのゴシップ記事にぼーっと目を通していたら、

全てはウィノナ・ライダーの妄想?『ヘザース』(89)続編はなしと監督が明言

・・・という見出し(記事)が視界に飛び込んで参りました。

ま、映画のラストでJ.D.(クリスチャン・スレーター)は爆死しましたからね。続編を作るのは
無理だし、そもそも続編を作っちゃいけないタイプの映画だよなぁ、と思っていたので特に
驚きはしなかったのですが、マイケル・レーマン監督のコメントがちょっとイジワルな感じ。

「ウィノナが続編の話を持ち出してくるのはいつものことで、(脚本家の)ダンも僕もそれを
ジョークにしているぐらいなんだ」

・・・って、ネタにされてます。ウィノナさんカワイソすぎ(涙)。これじゃ映画の中のヘザースの
イジメと何ら変わらないなぁ。大体、レーマンだって最近ロクな映画撮ってないじゃないの。
数年前に奇行(=万引き疑惑)でキャリアにケチがついて以来、すっかり「ウィノナ=変人」
というレッテルを貼られてしまってますが、あんまりイジメちゃいけませんって。それにしても、
この調子だとウィノナさんの完全復活はまだまだ先になりそうだな・・・。

そんなワタクシは20年来のウィノナ・ライダーのファンでございます、ハイ。

ま、確かにこの方は昔から変わり者だったわけですが、80年代は「不思議ちゃん」系の
役を演じると抜群にキュートでした。『ヘザース』も80年代ファッションに身を包んだ
ウィノナさんはスーパー可愛かったし、自身の実体験をそのまま演技に転化させたような
「いじめられっ子」ベロニカ・ソーヤー役も最高にハマってました。日頃の恨み辛みを日記に
書き殴る描写とか、文系女子のダークな一面を垣間見た気がしました(笑)。

で、ベロニカに屈折した愛情(?)を抱くJ.D.役のクリスチャン・スレーターがまたいいんだな。
アナーキーで悪魔的な魅力を持つ危険な男を好演してます。

コイツがヘザースの片割れとか、ベロニカに恥をかかせたフットボール部のいけ好かない
上級生をブッ殺しちゃあ自殺に偽装するんですが、どんなにイヤな奴でも自殺(ホントは違う
わけですが)した途端、学校中が彼らを聖人君子のように扱い始める、というくだりが何とも
風刺が効いております。偽善をあざ笑う究極のブラックユーモア。これがなかなか的を射ている
から、この映画は面白い。「笑える」のではなく「興味深い」という意味での面白さなのですが。

ま、ブラックなテーマはさておき、ウィノナ・ライダーが抜群にカワイイので、それだけでも
必見の映画でしょう。

そういえば、その後スレーターは『ベリー・バッド・ウェディング』(98)で「もしもJ.D.が大人に
なったら?」みたいなキャラを演じてましたが、カルト的人気を得た『ヘザース』と違って、
こっちの映画は酷評されましたなぁ。ま、叩かれるのも無理もない内容だったわけですが。

さて『ヘザース』の音楽は、デヴィッド・ニューマンが担当しております。トーマス・ニューマンの
1歳違いの兄・・・なのですが、アカデミー賞常連の弟に比べると、どうにも作品に恵まれない
気の毒な人です。『愛に翼を』(91)とか『ブロークダウン・パレス』(99)とか、佳作も結構多いん
だけどなぁ。

『ヘザース』では、いかにも「80年代の音」といった感じのシンセ・スコアを鳴らしています。
J.D.のためのライトモチーフでハーモニカを使っているのがポイントでしょうか。チープな
シンセ・サウンドが結構聴いていてクセになり、個人的には好きな一枚です。

確か中古CD屋で偶然見つけて580円くらいで買った記憶がありますが、いい買い物でした。
(最近見かけませんしね)