「潜水艦/海戦アクション映画のサントラはハズレなし」の法則は『グレイハウンド』にも当てはまるというお話。

ランブリング・レコーズ様からのご依頼で、Apple TV+で配信中の映画『グレイハウンド』(20)のサントラ盤に音楽解説を書かせて頂きました。
音楽担当はテレビシリーズ『ARROW/アロー』や『メンタリスト』のブレイク・ニーリー。
ワタクシ的には、2000年代のハンス・ジマー(およびリモート・コントロール・プロダクションズのアーティスト)の作品でオーケストラ指揮や追加音楽の作曲を担当していたイメージが強い作曲家です。

『グレイハウンド』オリジナル・サウンドトラック(TOWER RECORDS)

『グレイハウンド』の音楽については差込解説書でかなり詳しく書かせて頂きましたし、BANGER!!!でニーリーさんにインタビューもさせて頂いたので、正直もうブログで書くネタがありません。。

Uボートの不気味さと緊張感を増幅させる音楽!
トム・ハンクス主演最新作『グレイハウンド』の作曲家が語る
https://www.banger.jp/movie/43397/

しかし、せっかくなのでもうちょっとネタを絞り出してみたいと思います。

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あのテーマ曲も使ってます!『アダムス・ファミリー』サントラ盤でマイケル・ダナ&ジェフ・ダナ兄弟にロングインタビューを行いました。

ランブリング・レコーズ様からのご依頼で、CGアニメ映画『アダムス・ファミリー』(19)のサントラ盤に音楽解説を書かせて頂きました。
音楽担当は弊社リリース作品「ケルティック・ロマンス」のマイケル・ダナ&ジェフ・ダナ。

ダナ兄弟とのお付き合いはもう10年以上になるのですが、ワタクシが彼らのサントラの日本盤に音楽解説を書くことになると、すごく喜んで下さるんですよね。。
そしてインタビューにも快く応じて下さる。
『アーロと少年』(15)や『コウノトリ大作戦!』(16)の時もそうでした。

昨年彼らとやり取りした時に「『2分の1の魔法』(20)の音楽解説の仕事が来るといいね」と言われていたのですが、残念ながらこちらの仕事は当方に回って来ませんでした。。ピクサー映画のダナ兄弟作品ということで、『アーロと少年』の音楽解説で実績があったはずなんですが。
新型コロナウイルスの蔓延が始まって、世の中が特に混乱していた時期だったので、先方も忘れていたのでしょう、たぶん。

そんな中、ランブリングさんが『アダムス・ファミリー』のお仕事を当方に発注して下さったので、マイケルさんとジェフさんにご報告したところ「よかったね!」と言われまして、今回も「知りたいことがあったら何でも聞いてくれ」ということで、快くインタビューに応じて下さったのでした。

ダナ兄弟からは差込解説書の紙面に収まりきらないくらいの回答を頂いたのですが、何とか翻訳を工夫して、彼らから頂いたコメントを全部載せました。
今回の『アダムス・ファミリー』の音楽については、拙稿のダナ兄弟のコメントを読んで頂ければ、コンセプトがほぼ全てご理解頂けると思います。

映画をご鑑賞後は、是非国内盤サントラを手に取って頂ければと思います。

『アダムス・ファミリー』オリジナル・サウンドトラック(amazon)
『アダムス・ファミリー』オリジナル・サウンドトラック(TOWER RECORDS)

『アダムス・ファミリー』の音楽については後日BANGER!!!でもご紹介予定なので、ここでは差込解説書で書けなかったことなどを少々補足したいと思います。

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デヴィッド・アーノルドの007音楽に関するBANGER!!!コラムの補足的なお話。

The World Is Not Enough (Limited Edition) – TOWER RECORDS

ムービープラスで6ヶ月連続『007』特集放送があるということで、
前回の『007/ゴールデンアイ』(95)のエリック・セラの音楽に関するコラムに続いて、
デヴィッド・アーノルドの音楽コラムを書きました。

巨匠のお墨付き! テクノ系「次世代型『007』音楽」を確立した作曲家デヴィッド・アーノルド https://www.banger.jp/movie/36451/ #BANGER

エリック・セラの『ゴールデンアイ』の音楽コラムを書いたのだから、ファン人気の高いアーノルドの音楽もきちんと紹介しないといけませんよね」…と思い立ったものの、『007/トゥモロー・ネバー・ダイ』(97)から『007/慰めの報酬』(08)まで1作品ずつ紹介していったら肝心の映画の放送が終わってしまうので、「ひとつのコラムの中で5タイトルの音楽をまとめて紹介」という構成にさせて頂きました。

…とはいえ、コラムを書くにあたって映画を観直したり、
サントラをじっくり聴き直したりしたので、
文字数の割には手間がかかってます。

当方がお伝えしたいことはコラムの中でほとんど書いてしまったのですが、こちらのブログでは補足的なネタ(サントラ盤の在庫状況など)を書かせて頂きます。

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祝!『ランボー ラスト・ブラッド』劇場公開! 『ランボー』シリーズのサントラ盤を一挙ご紹介

ランブリング・レコーズ様からのご依頼で、 『ランボー ラスト・ブラッド』(19)のサントラ盤に音楽解説を書かせて頂きました。音楽担当は前作『ランボー 最後の戦場』(08)に続いてブライアン・タイラー。

『ランボー ラスト・ブラッド』オリジナル・サウンドトラック (amazon)

以前ランブリングさんの「サウンドトラック傑作選50」の時に、『ランボー/怒りの脱出』(85)の音楽解説を書かせて頂いたので、今回再び『ランボー』シリーズのお仕事に携わることが出来て大変嬉しかったです。

『ランボー ラスト・ブラッド』の音楽と簡単な見どころについては、サントラ盤の差込解説書と、BANGER!!!コラムで詳しくご紹介させて頂きました。

ランボーの怒りと哀しみを勇壮な音楽で描き出す! シリーズ最新作『ランボー ラスト・ブラッド』
https://www.banger.jp/movie/35401/

『ラスト・ブラッド』の音楽は、基本的には前作『最後の戦場』のスタイルを踏襲したものになってます。つまり「タイラー作曲のテーマ曲+ゴールドスミスの”ランボーのテーマ”少々」といった感じ。

前作はミャンマーが舞台だったのでアジアンな民族楽器を使っていたけれども、今回はアリゾナ州のランボー牧場とメキシコが舞台なので、音楽からもアジアンな要素がなくなりました(メキシコのシーンで少しギターが使われる程度)。そういう意味ではゴールドスミスの『ランボー』(82)1作目の雰囲気に近いです。

RAMBO Original Motion Picture Soundtrack – Brian Tyler (amazon music)

タイラー作曲の新「ランボーのテーマ」もなかなかいいです。『エクスペンダブルズ』シリーズのようなイケイケ感は前面に出さず、「シリアスで熱い」サウンドに仕上げているのが印象的でした。

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『失くした体』 BANGER!!!コラムの補足的なお話

オリジナル・サウンドトラック 失くした体(TOWER RECORDS)

BANGER!!!編集部から「4月はNetflix作品から映画音楽コラムを1タイトルよろしく」とご依頼を頂いたので、 先日『失くした体』(19)のに音楽紹介コラムを書かせて頂きました。

『アメリ』脚本家の小説をアニメ映画化 
物言わぬ“手”に感情を吹き込む音楽が秀逸なNetflix『失くした体』 | BANGER!!! https://www.banger.jp/anime/32636/ #BANGER

サントラ盤はランブリング・レコーズさんから発売になっているのですが、ワタクシ本当はサントラ盤のほうの音楽解説も書きたかったんですよね…。

でもその時は『マリッジ・ストーリー』(19)のサントラ盤の音楽解説BANGER!!!コラム原稿の執筆、
『フォードvsフェラーリ』(19)のBANGER!!!コラム原稿の執筆、
アレクサンドル・デスプラのオペラ鑑賞デスプラ様のBANGER!!!コラム執筆の締め切りが重なっていて、
泣く泣くお仕事の依頼を断念したのでした(それぞれの仕事については、前述のテキストに当方のブログ記事やBANGER!!!へのリンクを張ってあります)。多少無理してでも依頼を受けたかったのですが、万が一原稿の締め切りに間に合わなかったりしたら先方にご迷惑がかかりますので。。

そんなわけで、「もし自分がサントラ盤の差込解説書に音楽解説を書くことになったら、多分こういうことを書いていただろうなぁ」という感じで『失くした体』のコラム原稿を書かせて頂きました。

『失くした体』の音楽について、ここが重要なんじゃないかなという所はほぼ全部書かせて頂いたので、当方のブログではその補足的なことを少し書かせて頂きます。

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