シュワルツェネッガー主演作のサントラ盤をいろいろ揃えてみた話(『トータル・リコール』『バトルランナー』『プレデター』)

昨年の暮れ、『トータル・リコール』(90)の30周年記念盤サントラを買いました。

2000年にVarese(自分の場合は国内盤を買ったのでVolcano Records)から発売された完全版サントラを持っているので、まあ買わなくてもいいかな…と思って購入を見送っていたのですが、これだけ衛星の映画チャンネルで頻繁に映画を放送されると「やっぱり買っておくかな」という気分になってきて、気がついたら製品をショッピングカートに入れていたという次第です。

ランブリング・レコーズさんの国内流通仕様が一番お安く買えたのですが、さすがに2020年リリースの作品なのでもう売り切ってしまったようで、やや割高な輸入盤を買う羽目になってしまいました。

今回の30周年記念盤はCD2枚組で、Disc 1にジェリー・ゴールドスミスのスコアを完全収録(全28曲77分)、Disc 2に1990年リリースの通常盤の内容をまるまる収録して、そのほかスコアの別テイク、ソースミュージックを収録した構成になってます(全25曲67分)。

ワタクシが購入に踏み切ったポイントとなったのは、この30周年記念盤には2000年の完全盤に未収録だったエンドクレジット曲が入っていることでした。そして各種ソースミュージックの音源も興味深かった。

ブックレットはフルカラー24ページ。最後のページにゴールドスミスとバーホーベンが仲睦まじく写っているツーショット写真があって、満面の笑みを浮かべているご両人を見て「やっぱりこのサントラ買ってよかった」と思いました。

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2022年に購入して個人的に満足度が高かったサントラ盤10選

今年もいろいろサントラ盤を購入したので、「これは買ってよかったなぁ」と思ったアルバムを挙げていきたいと思います。
新作のサントラよりも旧作のエクスパンデッド盤を買う機会のほうが多かったのかな。

その1;『スカーフェイス』(83) 2枚組エクスパンデッド盤

真っ先にあげるとするなら、やはりこの一枚でしょう。
学生時代に初めてこの映画を観た時から約30年、「ジョルジオ・モロダーの劇伴をフルで聴きたい」というワタクシのささやかな願いが叶ったアルバムでした。
このサントラが発売される前に、BANGER!!!でもこんなコラムを書いてました。

『スカーフェイス』 過激なバイオレンスにセクシーなディスコ音楽!
EDM界の巨匠ジョルジオ・モロダーの功績
https://www.banger.jp/movie/59235/

SCARFACE Expanded Motion Picture Soundtrack (TOWER RECORDS:輸入盤)
SCARFACE Expanded Motion Picture Soundtrack (TOWER RECORDS:輸入盤国内流通仕様)
SCARFACE Expanded Motion Picture Soundtrack (amazon:輸入盤国内流通仕様)

その2:『L.A.コンフィデンシャル』(97) エクスパンデッド・スコア盤

先日買ったばかりですが、これも25年近く発売を待ち続けたスコア盤でした。
拡張盤(完全盤)になっても収録曲が16分ほど増えた程度というのは意外でしたが、先日ブログに書いたとおり、この追加収録分は金額やプレイタイムに換算出来るものではないんですよね。

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『トップガン マーヴェリック』のサントラ盤を聴きながら5ヶ月近く過ごしたので、音楽をじっくり分析してみた。

11月2日に『トップガン マーヴェリック』(22)のブルーレイ&DVDが発売になります。

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このブログで何度も書いていますが、ワタクシ若い頃に映画館でインフルエンザをうつされて1ヶ月近く死ぬほど苦しんだ経験をして以来、インフルや新型コロナのようなはやり風邪や感染症が蔓延している時は映画館に行くのを避けるようになりました。
したがって『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』(21)も『DUNE デューン/砂の惑星』(21)も映画館で観たかったけど、どうしても及び腰になってしまい、ブルーレイとかデジタル配信、衛星放送で観られるようになるまでじっと我慢したのでした。

『トップガン マーヴェリック』も映画館の大画面で観たかったんですけどね…。一人暮らしで自由に過ごしていた若い頃と違って、家族のこととかも考えなくてはならなくなったので、結局デジタル配信で鑑賞しました。
映画評とか関連記事とか情報を一切遮断して何ヶ月も過ごすのは実に厳しかったですが、インフルで悶絶した時のように、新型コロナに罹患して家族に迷惑かけたら一生後悔しますから、まあ仕方がありません。

そんなわけで5ヶ月近くサントラを聴いてから映画本編を鑑賞したので、「なるほど今回の『トップガン』の音楽はこういう風にバージョンアップしたのか」と楽しむことが出来ました。せっかくなので当方の分析をブログに書いてみたいと思います。ちなみにワタクシは国内盤サントラを買いました(ボーナストラックでスコアが1曲多かったので)。

トップガン マーヴェリック:オリジナル・サウンドトラック (通常盤:特典なし) – amazon
トップガン マーヴェリック オリジナル・サウンドトラック<通常盤> – TOWER RECORDS

まず今回の音楽担当のクレジットですが、

Music by Harold Faltermeyer, Lady Gaga, Hans Zimmer
Score Produced by Lorne Balfe

…と、なかなかすごいことになっております。
本作のスコアはフォルターメイヤーが第1作で作曲した”Top Gun Anthem”のフレーズと、ガガの主題歌”Hold My Hand”のフレーズをほぼメインテーマとして使用しているので、ジマーさん以外の二人も「スコアの作曲者」というクレジットに値する働きをしたということなのでしょう。
かつて映画主題歌というのは「映画のメインテーマに歌詞をつけたもの」でしたが、本作の場合は「テーマソングのメロディをスコアに組み込む」という作り方をしている。その結果、スコア(劇伴)と主題歌に統一感が生まれたと言えるのではないかなと。

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BANGER!!!で書いた『スカーフェイス』音楽コラムの補足的なお話

先日、BANGER!!!で『スカーフェイス』(83)の音楽コラムを書きました。

『スカーフェイス』 過激なバイオレンスにセクシーなディスコ音楽!
EDM界の巨匠ジョルジオ・モロダーの功績
https://www.banger.jp/movie/59235/

ワタクシ「自分は『ゴッドファーザー』(72)より『スカーフェイス』のほうが好きです」と公言すると、友人・知人からは十中八九「え~マジですか~?」というリアクションをされるのですが、そういう反応を返してくる人の6割ぐらいは『スカーフェイス』を観たことがなくて、残りの4割くらいはそもそも映画の存在自体を知らなかったりして、四半世紀くらい非常に肩身の狭い思いをしてきたのですね。

で、まぁそんな当方の憤懣やるかたない思いと、溢れんばかりの『スカーフェイス』愛を今回のBANGER!!!コラムにまとめて注ぎ込んだ次第です。

そんなわけで、自分が長年書きたいと思っていたことはほとんど書けたと思うのですが、もうちょっと補足しておいた方がいいかなというネタもあるので、少しばかり自分のブログで書かせて頂きます。

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先週買ったサントラ盤/『ビバリーヒルズ・コップ』1&2と『フレンチ・コネクション』2枚組コレクション盤

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La-La Land Recordsの12月の目玉商品、
『ビバリーヒルズ・コップ』(84)と『ビバリーヒルズ・コップ2』(87)の完全版サントラ(ハロルド・フォルターメイヤーのスコア+ボーカルコンピ盤の歌モノを収録)、
そして『フレンチ・コネクション』シリーズの2枚組完全盤、
その名も『フレンチ・コネクション・コレクション』を買いました。

当初はタワレコで予約して買おうかなと考えていたのですが、
La-La Landの直販で『ビバリーヒルズ・コップ』の1と2のサントラをまとめ買いすると5ドル割引になるということだったので、
「それなら送料込みでも若干合計金額が安くなるのでは?」と思いまして、
今回はレーベル直販で買わせて頂きました。

 

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