シュワルツェネッガー主演作のサントラ盤をいろいろ揃えてみた話(『トータル・リコール』『バトルランナー』『プレデター』)

昨年の暮れ、『トータル・リコール』(90)の30周年記念盤サントラを買いました。

2000年にVarese(自分の場合は国内盤を買ったのでVolcano Records)から発売された完全版サントラを持っているので、まあ買わなくてもいいかな…と思って購入を見送っていたのですが、これだけ衛星の映画チャンネルで頻繁に映画を放送されると「やっぱり買っておくかな」という気分になってきて、気がついたら製品をショッピングカートに入れていたという次第です。

ランブリング・レコーズさんの国内流通仕様が一番お安く買えたのですが、さすがに2020年リリースの作品なのでもう売り切ってしまったようで、やや割高な輸入盤を買う羽目になってしまいました。

今回の30周年記念盤はCD2枚組で、Disc 1にジェリー・ゴールドスミスのスコアを完全収録(全28曲77分)、Disc 2に1990年リリースの通常盤の内容をまるまる収録して、そのほかスコアの別テイク、ソースミュージックを収録した構成になってます(全25曲67分)。

ワタクシが購入に踏み切ったポイントとなったのは、この30周年記念盤には2000年の完全盤に未収録だったエンドクレジット曲が入っていることでした。そして各種ソースミュージックの音源も興味深かった。

ブックレットはフルカラー24ページ。最後のページにゴールドスミスとバーホーベンが仲睦まじく写っているツーショット写真があって、満面の笑みを浮かべているご両人を見て「やっぱりこのサントラ買ってよかった」と思いました。

その『トータル・リコール』の30周年記念盤を買った数ヶ月前、ワタクシは『バトルランナー』(87)のデラックス・エディション版サントラも買っていたのでした。
これも発売当時は購入を見送っていたのですが、昨年夏に『スカーフェイス』(83)の完全盤サントラを買って以来、何だか80年代シンセスコアのアルバムをいろいろ聴きたくなってきて、ちょうどその頃『バトルランナー』の4K Ultra HD+ブルーレイ(3枚組)も発売になるという話があったり、その少し前にテレ東で放送があったりして(当方の住んでる地域では観られませんでしたが)、これは「サントラ買っとけ」という啓示だなと思い、つい買ってしまったのでした。2020年発売の限定盤がよくまだ在庫あったなぁと思いました。

音楽担当はハロルド・フォルターメイヤーということで、まさにワタクシが聴きたかった80年代のシンセスコアでした。
ブックレットにフォルターメイヤーのインタビューが載っていましたが、当時の彼はポップな内容の映画の仕事が多かったので、『バトルランナー』のようなダークな雰囲気の映画の作曲にはやり甲斐を感じたそうです。言われてみれば、確かにこの時期のフォルターメイヤーはコミカルな内容の映画の仕事が多かった。

で、『バトルランナー』のデラックス・エディション版サントラとほぼ同時期に買ったのが、『プレデター』(87)のIntrada盤サントラでした。
『プレデター』のサントラはVarese盤が出た頃に買いそびれてそれっきりだったのですが、Intradaから再販されたものがまだ某所で在庫があったので、二度同じ過ちを繰り返さぬよう、今回はしっかり購入しました

Predator / Alan Silvestri (TOWER RECORDS)

ブックレットのライナーノーツによると、監督のジョン・マクティアナンはコープランドの「市民のためのファンファーレ」をテンプトラックに使っていたらしく、音楽担当のアラン・シルヴェストリは一部の場面でそれのオマージュを(トランペットソロで)やっているらしい。この歳になって初めてそのことを知りました(『ダイ・ハード』(88)の”あの曲”で顕著なように、マクティアナンはテンプトラックを好んで使う人です)。書き込みすぎない、研ぎ澄まされたオーケストラスコアが大変よい感じ。

シュワはキャリア最盛期にゴールドスミス、フォルターメイヤー、シルヴェストリ、ベイジル・ポールドゥリス、ジェームズ・ホーナー、マイケル・ケイメンというような大御所作曲家にスコアを作曲してもらえて、すごく恵まれていたなと思いました。

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