La-La Land Recordsから発売になる『バウンド』サントラ盤の内容を確認してみた。

今月下旬にLa-La Land Recordsから『バウンド』(96)のサントラ盤が発売になるとのこと。1,000枚限定リリースとプレス枚数はやや少なめ。

オリジナル・サウンドトラック バウンド<限定盤・国内流通仕様> – amazon
Bound Original Motion Picture Soundtrack (Limited Edition)<限定盤> – TOWER RECORDS
オリジナル・サウンドトラック バウンド<限定盤・輸入盤国内流通仕様> – TOWER RECORDS

スコア作曲のドン・デイヴィスはこの映画でウォシャウスキー兄弟(←当時)の信頼を得て、数年後に『マトリックス』3部作のスコア作曲を任されることになったのでした。『バウンド』の劇場公開からもう30年になるんですね…。

たぶん40歳以上の洋画ファン/サントラリスナーであれば、「あれ? 『バウンド』ってサントラ出てなかったっけ?」と思われるでしょう。
はい、確かに出てました。1999年6月23日にカルチュア・パブリッシャーズから国内盤サントラが出ていたのです。

Bound (Original Motion Picture Soundtrack) – amazon music

調べてみると映画の日本公開は1997年の7月。
なぜ2年経ってからサントラがリリースになったのか。
1999年といえば『マトリックス』(99)公開の年であり(日本公開は9月だった模様)、ウォシャウスキー兄弟×ドン・デイヴィスの『マトリックス』関連商品ということで、この機会に『バウンド』のサントラをリリースしたのでしょう。

注目すべきはオビに記載の「世界初CD化!!」という文言。
当時はもちろん、今回La-La Land盤が発売になるまで、『バウンド』のサウンドトラックアルバムはつい最近まで日本以外では未発売だったのでした。

2024年にSupertrain Recordsなるレーベルからひっそりとデジタル版が出ていたようですが、当方は全く気づかなかったし、どういうレーベルなのかもよく分かりません。

ちなみに1999年に発売になった国内盤サントラは、当方調べでは1996年にSupertracksなるレーベルが製作したプロモ盤の内容と収録曲が同じでした。
なので権利元から許諾を取って、プロモ盤の内容を正規盤としてリリースしたのだと考えられます。

ジャケット裏面に権利元の記述が明記されていて、楽曲の音質も全く問題なく、収録曲もボーナストラックを除けば今回のLa-La Land Records盤と全く同じなので、国内盤がちゃんとした製品だったのは確かです。世界初CD化であり、日本限定リリースだったということなのでしょう。

今回の曲目はこんな感じ。

1. Closet Diving 2:48
2. Fix My Pipe 5:42
3. Rug Rangers Qu’est-ce Que C’est 2:22
4. Hand It To Shelley 2:01
5. Ravine Cuisine 4:37
6. Yodeling In The Canyon 2:37
7. Girls Having Fun 2:39
8. Ceasar Gets Corked 1:41
9. Thelma And Louise From Hell 1:26
10. Tang Bangers 5:21
11. Dying For His Money 0:20
12. I Am Gino Marzzoni, Capice? 1:59
13. Chicago’s Finest 2:09
14. Jail Bait 0:52
15. Curiosity Cops 1:15
16. Corky’s Peephole 1:06
17. Ceasar Bizarro 3:02
18. Holy Mackerel 1:35
19. In Utero Morituri Te Salutamus 1:17
20. Girl Talk 0:31
21. Bang The Bangers 2:02
22. Out Of The Closet And Down The Stairs 6:38
23. Mambo Mamacita 3:02
24. Illicit Felicity (BONUS TRACK) 3:58 – Performed by Jenny Lin

La-La Land盤も23曲目までは旧盤と収録曲が一緒。今回ボーナストラックで追加された”Illicit Felicity”は劇中未使用曲とかではなく、デイヴィスのコンサート音楽作品だそうです。

当方は前述の『バウンド』国内盤サントラを所有していて、保存状態も良好だったので、逡巡の末、まあ今回のLa-La Land盤は買わなくてもいいかな…? という結論に至りました。
ジャケ違い、ブックレットのドン・デイヴィス最新インタビュー、リマスター音源などの新要素には心惹かれるものもあるのですが。

…というかですね、同じくLa-La Land Recordsから発売になる『ゴッドファーザー 最終章:マイケル・コルレオーネの最期』デラックス版サントラの価格が高すぎて、サントラを次から次へとポンポンポンポン買ってなんかいられないのですよ…。8,000円台、9,000円台は当たり前というこの状況は決して健全とは言えない。何とかしてくれよほんとに…。

でも『バウンド』の劇伴自体はとてもよい出来なので、サントラを持っていない方、オーケストラ・スリラー劇伴がお好きな方は買って損はないと思います。

製作費の都合上、こういう低予算スリラーは劇伴にあまりお金を掛けられないことが多いものの、『バウンド』は奥行きのあるオーケストラ劇伴を聴かせてくれるのが嬉しい。オーケストレーターとして経験を積んできたデイヴィスの編曲手腕が冴え渡っております。
ところどころで「こういう曲の展開、『マトリックス』の劇伴でもやっていたな」と感じる部分もあり、
両作品の共通点を見つけるのもなかなか楽しい。

ウォシャウスキー兄弟改め姉妹は「SF大作の監督」という色がついてしまう前に、もう2, 3本でいいから『バウンド』のような低予算/中規模予算の粋なスリラー映画を撮ってほしかったな…と思う今日この頃です。

Mychael Danna & Jeff Danna『A Celtic Romance』好評発売中!
iTunes
A Celtic Romance: The Legend of Liadain and Curithir - Mychael Danna & Jeff Danna