イリュージョン -The Woman in The Fifth-

ツタヤに行ったら、『イリュージョン』(11)なるイーサン・ホークの日本未公開作品がレンタル開始になっていたので借りてみた(イーサン・ホーク好きなので)。
共演はクリスティン・スコット・トーマス。
監督・脚本は『マイ・サマー・オブ・ラブ』(04)のパヴェル・パヴリコフスキー。
上映時間83分。やけに短いです。

離婚した妻とその娘を追ってフランスにやってきたスランプ気味の作家(ホーク)が、
現地で荷物を盗まれて文無しになったり、
胡散臭い男から怪しげな仕事を頼まれたり、
何だか謎めいたマダム(トーマス)と関わったりするうちに、
不条理な世界へズブズブとハマっていくお話。

DVDパッケージの裏とか予告編で「衝撃の結末」みたいな事が書いてあったけど、
どっちかというと「呆気にとられる結末」でした。”あのー、それで・・・?”みたいな。

 

劇中、ホークがいろんなトラブルに遭遇したりするのですが、
サスペンス描写が抽象的なのか、
淡々としているのか、
描き込み不足なのか、
何か消化不良なのです。
ホークが引き受けた”何か怪しげな仕事”も、
それが何なのか分からないのはまだいいとしても、
これといって本編の事件に絡んでこないで丸投げ状態なのはいかがなものかと。

いや、もしかしたらあれでも一応アパートの隣人の事件に絡んでるのかもしれないけど、
これといって盛り上がらないので、
やっぱり「それで?」となってしまう。
まぁ「共同トイレを使った後は必ず水を流しましょう」って教訓ですかね(たぶん違う)。

物語のキモとも言えるクリスティン・スコット・トーマス扮する謎のマダムの正体ですが、
何の脈絡もなく「実は○○でした」と映画の中・後半で明かされるので、
観ている側はただ呆気にとられるのみ。
ネタバレ防止のためにあえてここではオチを書きませんが、
あの結末も含めて、「なるほど、これじゃあ邦題を『イリュージョン』にしたくもなるわな」という感じでした。

ヨーロッパを舞台にしたイーサン・ホーク主演のサスペンスにしては、
非常に残念な出来…と僕は思ってしまいました。
ホークは何でこの映画に出る事にしたんだろう。
作家の役が演じられるから?

 

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