ジャック・ライアン・シリーズの完全版サウンドトラックをフルコンプの巻

jack ryan_ost

先日La-La Land Recordsから『トータル・フィアーズ』(02)の完全版サウンドトラック・アルバムがリリースになり、
これでジャック・ライアン・シリーズの長尺版サントラが全て揃いました。

Intradaからは『レッド・オクトーバーを追え!』(90)の完全盤(約70分)と、
『今そこにある危機』(94)の完全盤(Disc1:約53分、Disc2:約45分)。
La-La Land Recordsからは前述の『トータル・フィアーズ』(約78分)と、
『パトリオット・ゲーム』(92)の完全盤(Disc1:約46分、Disc2:約43分)がリリースになって、
これにシリーズ最新作『エージェント:ライアン』(14)のサントラを加えた全5タイトル。

厳密に言えば『エージェント:ライアン』のサントラは完全盤ではないけれども、
収録時間が約73分あるので、
ボリューム的に考えればほぼ完全盤みたいなもんです。
『レッド・オクトーバーを追え!』から『エージェント:ライアン』まで24年。
こうしてアルバムを並べてみると、なかなか壮観ですね。

ベイジル・ポールドゥリス、ジェームズ・ホーナー、ジェリー・ゴールドスミス、
そしてパトリック・ドイルと錚々たる顔ぶれが音楽を手掛けてます。

アルバムをじっくり聴いて改めて思ったのですが、
『トータル・フィアーズ』は映画本編の出来こそ芳しくなかったものの、
ゴールドスミスの音楽は非常にクオリティ高いですね。
ガン治療中で体調がすぐれない中、
フィル・アルデン・ロビンソン監督の『フィールド・オブ・ドリームス』(89)が好きだから、
「昔ほどの体力はないが、今は調子もいいから是非やりたい」と言ったのだとか。
ゴールドスミス入魂のスコアです。

そして最近の作品にもかかわらず、
ドイルの『エージェント:ライアン』のスコアも、
ポールドゥリスやゴールドスミス、ホーナーに負けず劣らず見事な出来だということを、
改めて実感した次第です。

このシリーズの中では最も”イマドキ”な感じのサウンドではあるものの、
電子音やプログラミングに埋没することなく、
メインテーマからサブテーマを展開させてスコアを組み立てていく、
極めて普遍的な手法を使っているのですね。

ライアン役の俳優も代われば監督も代わり、
音楽担当もその都度代わっていったシリーズではありますが、
こうしてアルバムを聴いてみると、
非常に音楽を大切にしているシリーズなんだなーと実感出来ました。
ジャック・ライアン・シリーズは個人的にかなり思い入れあるので、
「どの作品の音楽が一番好きか?」なんて選べませんね…。

まぁ「自分がライナーノーツ係として作品に携われた」という点では、
『エージェント:ライアン』が特に思い出深い作品ではありますが。

 

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