第87回アカデミー賞をちょっとだけ振り返ってみる。

the grand budapest hotel

今年のアカデミー賞の最優秀作曲賞は、
『グランド・ブタペスト・ホテル』(14)のアレクサンドル・デスプラでした。

本命:『イミテーション・ゲーム』のヨハン・ヨハンソン
対抗:『グランド・ブタペスト・ホテル』のデスプラさん
大穴:『ターナー、光に愛を求めて』のゲイリー・ヤーション

…とワタクシ予想を立てておりましたので、
見事に(ビミョーに?)外れてしまいました。

まぁ反省材料と致しましては、
ちょっとひねくれた分析の仕方をし過ぎてしまったかなと。
『イミテーション・ゲーム』と票割れするんじゃないかとか、
アカデミー賞はデスプラさんに冷たいとか、
非ハリウッド系の作曲家に賞が行く傾向があるとか何とか。
ワタクシ自身は『グランド・ブタペスト・ホテル』でデスプラさんが獲ってほしいなと思っていたので、
もっと自分の気持ちに素直になって予想すればよかったなーと思った次第です。

が、しかし。
ひねくれたものの見方になってしまうのも無理ないと思うのですよ。

今回一番それを痛感したのが『バードマン』(14)の受賞結果でした。
最優秀作品賞・監督賞・脚本賞・撮影賞を受賞したにもかかわらず、
演技部門は誰も受賞せず。
特にマイケル・キートンに主演男優賞を獲らせなかったのが何だか納得がいかない。

birdman

というのも、『バードマン』は映画・演劇業界を風刺したブラックコメディでありつつも、
演技者・表現者への愛とリスペクトが詰まった作品…ということになっているわけです、一応。
で、そういうテーマの映画を高く評価しての最優秀作品賞受賞(のはず)なのに、
“演技者・表現者”である映画の出演者(=俳優)には賞をあげないというのは、
何か矛盾してるなーと個人的に思ってしまいまして。
アカデミー賞の主演男優賞部門は、
相変わらずコメディに冷たいんだなーとガッカリした次第です。

あと主演男優賞で「何だかなぁ」と思ったのは、
ノミネートされた5人のうち4人が実在の人物を演じた人という事実。
これはちょっと選考基準が偏りすぎじゃないかと。
実在の人物だろうが架空の人物だろうが演技は演技だし、
架空のキャラクターだから演技が劣るなんてことはないはずなのに、
何でこうなるんだろうと。
こういう作品ノミネートの傾向が続くと、
「どうせ今年も伝記映画が強いんでしょー?」と屈折した見方になってしまうわけです。
本当はそんな見方したくないのに。
お願いですから次回のアカデミー賞主演男優賞は、
架空の人物を演じた俳優さんにあげて下さい。。。

あー、そういえば『バードマン』はこんだけ撮影方法に凝りまくった映画なのに、
撮影賞を受賞しても編集賞にはノミネートすらされてないとか、
これも何か選ぶ基準がおかしいな-。
もう何が何だか分からなくなってきました。

 

とはいえ、『グランド・ブタペスト・ホテル』の音楽が評価されたのは素直に嬉しい。
「東欧の架空の国(=ズブロフスカ共和国)の音楽」を1から作り上げるという難題を、
見事にやってのけた作品ですからねー。
今でも時々サントラを聴いてますが、
相当作り込まれた音楽ですよ、コレ。

コメディ映画で俳優部門に受賞のチャンスがあるとするなら、
頼みの綱はウェス・アンダーソン監督作品かもしれませんね。。

 

Mychael Danna & Jeff Danna『A Celtic Romance』好評発売中!
レーベルショップ
iTunes A Celtic Romance: The Legend of Liadain and Curithir - Mychael   Danna & Jeff Danna

関連する投稿