これがホントの”夏の夜の夢”! 『ディズニー・イン・コンサート:ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』

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先週の土曜日にレーベル業務のお休みを頂きまして、
『ディズニー・イン・コンサート:ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』を観て参りました。
個人的には『アリス・イン・ワンダーランド』の演奏も観に行きたかったのですが、
予算とスケジュールと距離的な都合上どちらか1つしか観られなかったので、
ダニー・エルフマンの生歌が聴ける『ナイトメアー』を選ばせて頂いた次第です。

『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』(93)でのダニーさんの生歌は、
昨年の『ティム・バートン&ダニー・エルフマン 映画音楽コンサート』でもかなり披露してくれてましたが、
今回は映画の中で使われたジャックの歌を全部、しかも本人が歌ってしまおうと。
そしてウギー・ブギーやサリー、悪ガキトリオたちの歌も、
芸達者な4人のシンガーに生で歌ってもらっちゃおうと。
そしてスクリーンで映画本編を上映しながら、
劇伴と歌をオーケストラとシンガーたちの生演奏で聴いてもらっちゃおうという、
贅沢この上ないコンサートなのでした。

 

ワタクシ事前に『ナイトメアー』を予習してコンサートに臨みましたが、
かなり再現度の高い演奏でした。
いやそれどころか、やはり生で聴くぶんオーケストラの音の迫力が凄い。
4人のシンガーの”七色の声”も凄かったですねー。
“Kidnap Sandy Claws”でカン高い悪ガキの声を出していたかと思ったら、
後半の”Sally’s Song”ではサリーの声でしっとりと歌っていたり、
表現力の豊かさに圧倒されました。

そして我らがダニー・エルフマン。
昨年のブログで「ジャック・スケリントンの魂が乗り移ったような歌唱」とか書きましたが、
もう乗り移ったどころか「ジャック=ダニー・エルフマン」ですね。
ダニーさんの全身レントゲン写真を撮ったら、
そこにはジャックの姿が写ってるんじゃないかというぐらい。
“What’s this? What’s this? There’s color everywhere…”と歌が始まった途端、
ワタクシいい歳こいてものすごくワクワクしました。
ダニーさんの手の動き、表情、視線、しぐさ、全部ジャックのそれなんですもの。
オインゴ・ボインゴ時代からライヴやPVで芝居がかった歌い方で楽しませてくれたダニーさんですが、
映画音楽の”巨匠”になった現在もそのスタイルは健在でした。
マエストロでありロックスターであり、エンターテイナーでもあるカリスマティックな方です。

オインゴ・ボインゴ時代もこんな歌い方をしてました。

 

去年の『ティム&ダニー 映画音楽コンサート』で観客のハートを鷲掴みにしたヴァイオリニスト、
サンディ・キャメロンがインターミッション明けのカルテット演奏で登場したのは嬉しいサプライズでした。
彼女が出るという情報は全く聞いていなかったのですが、
今回の日本公演が世界初演だったからシークレット扱いだったのかもしれませんね。
LAなどでのナイトメアー公演が終わったら、
サンディさんのオフィシャルなステージ演奏動画がYouTubeにアップされるかもしれません。

これは昨年の『シザーハンズ』での動画。

前回の『シザーハンズ』(90)のエドワードを意識したパンクな衣装もステキでしたが、
今回のハロウィンタウンの住人のようなシマシマ・ゴスロリ系ファッションも大変キュートでございました。
ロック・ギタリストのような超絶技巧ヴァイオリン・プレイに観客の視線は釘付け。
ヴァイオリンを持った妖精さんですねー、彼女は。
妖精といっても従順で純真無垢なタイプというより、
ピクシーみたいなちょっとイタズラっ子なイメージ。

映画本編の曲を全て演奏した後、
鳴りやまぬ拍手の中、
アンコールでダニー・エルフマン版”Oogie Boogie’s Song”をやってくれましたが、
(去年のコンサートで指揮者のジョン・マウチェリと掛け合いをやったアレ)
パントマイムのような動きと狂気を感じさせるダニーさんのヴォーカルがたまりません。
ああ楽しかったなぁ。
2時間近く芸術的なマジック・サーカスを観ているようでした。

これはもう次回の公演も期待するしかないでしょ!

…というわけで、またダニー・エルフマンの日本公演を実現してもらうにはどうすればいいか。
まず会場で手渡されたDisney in コンサートのアンケート用紙。
今回のコンサートに行かれた方で、当日用紙を提出出来なかった方は、
回答を記入して、必ず先方(用紙の下に書いてある送り先)に送りましょう!
そして項目8の「本日の公演に対する感想」の部分に、
思いのこもったアツい感想を読みやすい字でしっかり書きましょう!

お客さんからポジティブな反響があって、
リピーター客のある程度の数字が読めれば、
きっと主催者側もまた何か企画してくれるはず。
ダニー・エルフマンの3度目の日本公演の実現を目指して、アンケート用紙をレッツ投函!

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…とまぁ、コンサートだけでも夢のような体験だったのですが、
ワタクシ昨年同様、終演後にバックステージでダニーさんとお会いすることが出来まして。
チケットにダニーさんのサインが入っているのはその時のものです。

話が長くなったので、バックステージでの出来事についてはまた次回。
まさに”夏の夜の夢”(NOT”ナイトメア”)といった感じの一日でございました。

 

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