BANGER!!!で書いた『スカーフェイス』音楽コラムの補足的なお話

先日、BANGER!!!で『スカーフェイス』(83)の音楽コラムを書きました。

『スカーフェイス』 過激なバイオレンスにセクシーなディスコ音楽!
EDM界の巨匠ジョルジオ・モロダーの功績
https://www.banger.jp/movie/59235/

ワタクシ「自分は『ゴッドファーザー』(72)より『スカーフェイス』のほうが好きです」と公言すると、友人・知人からは十中八九「え~マジですか~?」というリアクションをされるのですが、そういう反応を返してくる人の6割ぐらいは『スカーフェイス』を観たことがなくて、残りの4割くらいはそもそも映画の存在自体を知らなかったりして、四半世紀くらい非常に肩身の狭い思いをしてきたのですね。

で、まぁそんな当方の憤懣やるかたない思いと、溢れんばかりの『スカーフェイス』愛を今回のBANGER!!!コラムにまとめて注ぎ込んだ次第です。

そんなわけで、自分が長年書きたいと思っていたことはほとんど書けたと思うのですが、もうちょっと補足しておいた方がいいかなというネタもあるので、少しばかり自分のブログで書かせて頂きます。

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最近買ったサントラ 『X-メン』2枚組エクスパンデッド盤/『アトランティスのこころ』スコアアルバム/『ブルータル・ジャスティス』

年齢的なこともあるのか、ワタクシは90年代~2000年代前半の映画に思い入れのある作品が多かったり、映画を観た時の記憶が鮮明な作品が多かったりします。
そんなわけで、この時期の完全版サントラが発売されるとつい買ってしまうのです。

最近買ったサントラはこんな感じ。

その1:『X-メン』(00) 2枚組エクスパンデッド盤

映画公開当時はDeccaからサントラが発売されましたが、21年の時を経てLa-La Land Recordsから2枚組完全盤が発売になりました
音楽は『ダイ・ハード』(88,90,95)、『リーサル・ウェポン』(87~98)シリーズのマイケル・ケイメン。
Deccaの通常盤が収録時間40分程度だったのに対して、今回のエクスパンデッド盤は収録時間2時間30分強の大ボリューム(映画で使われたスコア+別バージョンのスコア、通常盤に収録されたバージョンのスコアを収録)。待った甲斐がありました。

ケイメンは本作で「オーケストラ+シンセ」のスコアを作曲していますが、いわゆるハンス・ジマー一派とも違うシンセの使い方をしている印象。
ケイメンはあくまでフルオケスコアがメインで、シンセのサンプリング音や打ち込みのリズムを隠し味で使っている感じ。
「パーパーパーパッパッパパパパパッ!」というブラスの和音とか、「チャラリ~チャラリラリラッ!」というストリングスのサスペンスフルなフレーズなど、『ダイ・ハード』の音楽でおなじみの音が随所で使われていて、「あー、ケイメンの音楽だなぁ」と一発で分かるのが面白い。

アメコミヒーロー映画黎明期の作品らしい、近年主流になったスーパーヒーロー音楽とはちょっと趣の異なるスコアです。

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映画『コンティニュー』の劇中で使われた曲リスト(当方の分かる範囲でご紹介)

ランブリング・レコーズ様のご依頼で、映画『コンティニュー』(21)のサントラ盤に音楽解説を書かせて頂きました。
音楽担当は『第9地区』(09)のクリントン・ショーター。

サントラ盤(クリントン・ショーターのスコア)に関するお話は前回のブログで大体のことは書きましたが「俺はスコアじゃなくて映画の中で使われた歌モノについて知りてぇんだよ!」という方も一定数いらっしゃると思うので、今回は劇中で使われた既製曲を自分がオンライン試写を観て把握出来た範囲でざっくりご紹介します。
ダウンロード購入やサブスクを利用して曲をかき集めて頂ければと思います。

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『第9地区』の作曲家クリントン・ショーター、久々のサントラ!『コンティニュー』のサントラ盤はスコア盤です。

ランブリング・レコーズ様のご依頼で、6月4日公開の映画『コンティニュー』(21)のサントラ盤に音楽解説を書かせて頂きました。
音楽担当は『第9地区』(09)のクリントン・ショーター。

なんか、この方の名前を映画で聞くのは久々な気がしたのですが、『ポンペイ』(14)以降はテレビシリーズの作曲の仕事が中心だったようですね。

「オケ+打ち込みのリズム」にアフリカ音楽の要素をミックスした『第9地区』の音楽が好評だったので、映画のヒットと共にショーターもブレイクするんじゃないかと当時思っていたのですが、メガヒット作やメジャータイトルの作品を担当する機会があまりなかったし、ショーターの母国でもあるカナダ映画の仕事が多いこともあって、大ブレイクの機会をちょっと逸してしまったかなという印象でした。

ショーターの「オケ+打ち込み」という音楽は『ハード・ラッシュ』(12)や『2ガンズ』(13)でもキレッキレだったし、この二つは映画自体も面白かったんですが、マーク・ウォールバーグ主演作としても比較的マイナーな作品なので、語られる機会が少なかったんですよね…(ワタクシは『ハード・ラッシュ』結構好きです)。

で、今回満を持してサントラ盤が発売された『コンティニュー』ですが、まずこちらのサントラはショーターの劇伴を収録した「スコアアルバム」であることをお知らせしておきたいと思います。

…というのも、この映画は『スモーキン・エース/暗殺者がいっぱい』(06)のジョー・カーナハン監督作ということで、あの映画と同様に劇中で既製曲(今回は懐メロ)がガンガン流れまくるんですね。
だから歌モノが収録されていると思ってサントラを買って、いざ聴いてみたら「歌が入ってない!」という理由で製品に低評価をつけられてしまうと、映画音楽物書きとしては大変遺憾に思うわけです。
『コンティニュー』のサントラ盤はスコア盤なので、くれぐれもお間違いなく。
(映画本編で使われた歌モノについては次回のブログで何か書きます)

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Chromebook x360 14を修理に出したお話

近頃すっかりご無沙汰していたChromebookネタですが、実はゴールデンウィーク明けにx360 14をメーカー修理に出していました。

なぜだかよく分からないのですが、ある時から急に本体の電源が入りにくくなったのです。

Chromebookは畳んだ状態からパカッと開くと本体電源が入って爆速で立ち上がるのがウリですが、当方のx360 14は3回に1回くらい画面が真っ黒なまま、きちんと起動してくれない症状が出るようになりました。

本体の電源が入ってないっぽい割には、側面にある電源ボタンのLEDがチカッチカッと点滅しておりまして、どうも本体を立ち上げてもスリープモードになったまま、一切の操作を受け付けてくれなくなっている感じ。

で、まず引き取り修理依頼の電話をすることになるわけですが、以前HP ENVY 13の修理を頼んだ時、HPのサポセンの担当者は「日本語が出来るアジアンな外国人の方」ということが分かったので、このビミョーな不具合は口頭で説明してもちゃんと伝わらないんじゃないかと思いました。

先方から「これこれこういう作業を試してみて下さい」と言われても、毎回この不具合が出るわけではないし、不具合の再現性の不確かさという点でも実に厄介な症状です。

さらに今回の担当者の方は、前回の人よりも日本語がカタコトな感じでした。
これは細かなやり取りは出来そうにないなと思い、「不具合をそちらで一度見てみて下さい」とお願いして、メールで送られてきた修理依頼票に詳細な障害内容を記入して、我がx360 14は日本HPの修理センター行きとなりました。

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