スティーヴン・キング/『ビッグ・ドライバー』を読む。

big driver

先週、スティーヴン・キングの新刊『ビッグ・ドライバー』を読み終えました。
4編の中編小説を収録した『Full Dark, No Stars』のうち、『ビッグ・ドライバー』と『素晴らしき結婚生活』の2編を収録したもの(残りの2編は『1922』に収録)。
原作者のキング曰く「不愉快で手厳しい(=Harsh)」作品だそうです。

 

図書館の講演会からの帰り道、暴漢に襲われて殺害されかかるも、辛くも一命を取り留めた女性作家テスが、自分を襲った相手への復讐を決意する『ビッグ・ドライバー』。

長年連れ添ってきた夫の「裏の顔」に気づいてしまった平凡な主婦の、恐怖と疑惑に満ちた日々を描く『素晴らしき結婚生活』。
キング自ら”Harsh”と言うぐらいだから、どちらも残虐描写が結構キツい。

『ビッグ・ドライバー』で心身共にボロボロになったテスの描写は痛々しいし、『素晴らしき結婚生活』のほうも、自分の夫が殺人鬼だと知って動揺する主婦ダーシーの心理描写が実に生々しい。ダーシーと夫のボブが対峙するシーンのネットリした会話劇も不気味極まりない。まさに”Harsh”。

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これはこれでアリではないかと思う 『コズモポリス』

cosmopolis

どちらかというと苦手なのに、つい観てしまうもの。
それはデヴィッド・クローネンバーグの映画。

自分はクローネンバーグ映画で好きな作品もあるけれども、
それ以上に苦手な作品も多かったりもするので、
今回の『コズモポリス』(12)は果たしてどっちだろうなーと、
期待と不安が入り交じった状態で本編を鑑賞しました。

ちなみに、
好き→『デッドゾーン』(83)、『ヒストリー・オブ・バイオレンス』(05)、『イースタン・プロミス』(07)
苦手→『クラッシュ』(96)、『スパイダー/少年は蜘蛛にキスをする』(02)
…という感じ。まだまだ甘ちゃんですね…。

 

『コズモポリス』は決して面白い話とは言えませんが、
クローネンバーグらしさという点で言えば「これはこれでアリ」だったのではないかと。
エリック(ロバート・パティンソン)がボディーガードのトーヴァル(ケヴィン・デュランド)を唐突にアレする所とか、
ベノ・レヴィン(ポール・ジアマッティ)の粘液質なキャラとか、
「不均衡(=左右非対称)」に固執する後半のストーリー展開などは、
特にクローネンバーグ度の高い要素だったような気がします。

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Brian Tylerによる映画『Now You See Me』テーマ曲のPV

ジェシー・アイゼンバーグ、ウディ・ハレルソン、メラニー・ロラン、
マーク・ラファロ、マイケル・ケイン、モーガン・フリーマン、アイラ・フィッシャーほか、
豪華キャストが勢揃いしたマジシャン銀行強盗映画『Now You See Me』(13)。

 

日本でも『グランド・イリュージョン』の邦題で10月公開予定らしいですが、
ブライアン・タイラー作曲のメインテーマのPVがYouTubeにアップされてました。

※2016年9月3日追記:
『グランド・イリュージョン』続編のブログ記事はコチラ(↓)です。

シンフォニックでグルーヴィー。
ブライアン・タイラーが『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』で目指した曲作りとは?
https://www.marigold-mu.net/blog/archives/7995

それにしても毎度の事ながら、イカすPVを作ってくれますなー。
(タイラー本人もイケメンの自覚があるのだろうか?)
ドラムスティックのトリックなど、さりげなく映画を意識してるあたりがニクい。
そしてラモーンズのTシャツを着ているあたりもニクい。

 

先日の『アイアンマン3』(13)の音楽でグッと評価を上げたタイラーさんですが、
今回もいい感じのスコアを書いてくれていそうです。期待大。

 

 

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P+M magazine 13でEliot Lewisの写真作品を紹介しています

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名古屋のレーベル、abcdefg*recordのオニマガ社長が発行している、写真と音楽のPDFマガジン「P+M magazine」。

最新の13号の誌上で、弊社アーティストのエリオット・ルイスが撮ったアーティスティックな写真を5点紹介させて頂きました。

 

エリオットさんがマルチ・ミュージシャンというだけでなく、
写真の腕前もプロ級という事はブログやライナーノーツでも何度か書いたし、

「ホール&オーツの『Our Kind of Soul』のジャケ写はエリオットさんが撮ったんだよー」とか、

「ダリルさんのソロアルバム『Laughing Down Crying』のバックインレイの写真もエリオットさんが撮ったんだよー」

…という事もブログで書いたのですが、
どうも「写真家エリオット・ルイス」としての一面がまだ浸透していないなーという気がしておりました。

 

そこで何とかしてエリオットさんの写真を多くの人に見てもらう方法はないものかと考えたところ、「そういえばP+M magazineに毎回写真のコーナーがあったではありませんか」と思いつきまして、まずオニマガ社長に直談判。二つ返事でOKを頂いたので、今度はエリオットさんに「PDFマガジンを発行している知り合いがいるので、その誌上でエリオットさんの写真を紹介したいと考えているのですが…」と相談してみたところ、「僕の写真に興味を持ってくれてありがとう。リクエストに沿ったものをいくつか送るから」とこちらもスンナリOKが出たのでした。

まぁ百聞は一見にしかずという事で、まずはP+M magazineをダウンロードしてみて下さい。

◎P+M magazine 13
http://onimaga.com/archives/3778

今回のエリオットさんのアルバムタイトルが『Enjoy The Ride』という事で、
収録曲の歌詞などにもちなんで”Road”とか”Tour”とか、
どことなく旅を感じさせるものを選んでもらいました。
モノクロってのがまた味があっていいですね。

 

写真ページの下段には『Enjoy The Ride+Master Plan』のiTunesへのリンクも貼ってありますので、エリオットさんの写真を見て「いいね!」と思ったら、寄付というか投げ銭感覚でiTunesで曲のほうをお買い求め頂けると、大変ありがたいです。よろしくお願い致します。

 

ちなみに「Our Best 5」のコーナーには、ワタクシが「仙台市内のカフェ 本気でおいしいスイーツベスト5」という記事を書かせて頂きましたので、そちらも併せてご覧下さいませ。

 

 

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HGUC ドラッツェ(袖付き仕様)

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クロネコ男子が商品の集荷に来るのを待つ間、
袖付き仕様のHGUCドラッツェを部分塗装して時間を潰しておりました。
こいつはプレミアムバンダイの期間限定発売品なので、
塗装失敗したら取り返しのつかない事になるよなーと思い、
以前ほぼ素組み同然で作ってしまったキットです。

まぁ簡単な塗装ぐらいなら…という事で、
付属のシールが貼りにくい肩部スラスターポッドのスラスター部分とか、
戦艦の装甲板を流用したというリサイクル精神溢れるシールドの裏側とか、
バックパックのバーニアスラスターなどをグレーで塗りました。
あとはスミ入れを少々。

 

いやしかし「袖付き」で運用しているドラッツェはスゴい色です。
「いわゆるガザC色って事よね」と思いましたが、成形色はアイツより濃い目。
宇宙空間でこの色では、もはや射撃の的(まと)以外の何ものでもありません。

UC0096年の時点でのドラッツェの運用方法は「哨戒・偵察用」だそうですが、
こんな目立つ色で偵察任務は正直難しいのではないかと。
「敵に見つかっても自慢の直線加速性能で逃げ切る」という事なのでしょうか。
陽動にはうってつけという気もしますが。

『機動戦士ガンダムUC』のep3『ラプラスの亡霊』を観た限りでは、
偵察はアイザック任せなので、ドラッツェの役割は専ら哨戒任務なのでしょう。
コンロイ少佐のロトに撃ち落とされたのと、
デルタプラスに2機小隊で挑んで返り討ちにされたのが唯一の見せ場でしたが。

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