目黒シネマで『ザ・セル』が1週間上映になるので、ハワード・ショアの音楽のことなど書いてみる。

別に目黒シネマでの【ターセムと石岡瑛子 美しき幻想】特別上映を予測していたわけではないのですが、先頃『ザ・セル』(00)のサントラ盤を中古で手に入れました。

Xにも書いたとおり、劇場公開当時国内盤サントラを買ったものの、仕事場も自宅も実家もいくら探してもアルバムが見つからず、学生の頃に売ったか、東日本大震災のときに被害に遭ったCDの中の一枚になってしまって完全に紛失したようでした。
「こんなマニアックな映画のサントラ、中古でも出回ってないだろうな…」とダメ元で調べてみたら、某所で至って標準的な中古価格で売られていたのを見て即購入した次第です。例えばamazonで出品されている中古品だとこんな感じ。いろいろ調べてはみたのですが、デジタル版はリリースになっていないのかな。

『ザ・セル』オリジナル・サウンドトラック(中古品) – amazon

で、久々に、本当に10数年ぶりくらいに『ザ・セル』の劇伴をしっかり聴いたのですが、「すごい、いや、すさまじい音楽だな」と改めて思いました。
モティーフとかメインテーマのバリエーションで聞かせるような、西洋的な文脈で作曲した劇伴ではない。エキゾティックなサウンドが強烈な印象を残す「異界の音楽」とでも申しましょうか。

ひとくちに「エキゾティックなサウンド」と言っても、「これは一体どこの国の音なのか?」という疑問にまず直面するわけですが、演奏を担当しているのが「ザ・マスター・ミュージシャンズ・オブ・ジャジューカ」なのでモロッコのスーフィー音楽/トランスミュージックということになります。

サイコキラーのカール・スターガー(ヴィンセント・ドノフリオ)のいびつな精神世界を、エキゾティックなトランスミュージックで描き出したというわけですな。

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Mutant から『プロジェクト・ヘイル・メアリー』のCD3枚組サントラ盤が出るらしいので予約注文&雑感(注:発売日が延びてます)。

ネットで『プロジェクト・ヘイル・メアリー』(26)のサントラ情報を漁っていたら、MutantからCD3枚組のデラックス・エディション(限定版コレクターズ・ボックスセット)でリリースされるという話だったので予約注文しました。

Project Hail Mary – The Complete Amazon MGM Studios Soundtrack (CD) – TOWER RECORDS
Project Hail Mary – The Complete Amazon MGM Studios Soundtrack (Analog) – TOWER RECORDS

Mutantというレーベルは、最近だと『フランケンシュタイン』(25)や『ランニング・マン』(25)の限定盤サントラを出しているレーベルです。
CD3枚組で6,000円くらいだから、昨今の限定盤サントラに比べたら比較的買いやすい価格設定。
6,000円でも高いのですが、昨今の物価高&円安の状況だと、La-La Land RecordsとかIntradaだったら8,000円~9,000円前後すると思うので、それよりは手が届く価格帯かなと。まあ、10年くらい前は5,000円台で限定版サントラが買えたのですが…。ほんとに何なんでしょうね近頃の止まらない価格高騰は…。

ま、それはさておきショップやレーベルの製品情報によると、限定版コレクターズ・ボックスセットの内容はこんな感じらしい。

https://madebymutant.com/products/project-hail-mary-the-complete-amazon-mgm-studios-soundtrack-3xcd

■ダニエル・ペンバートンによる拡大版オリジナル・スコア
(他フォーマットには未収録の音源を約15分間追加)
■作中で使用された既存の楽曲も収録。
■24ページのブックレット(ペンバートンによるライナーノーツを掲載)
■限定3インチ・ワッペン(パッチ)

Milanからリリースになったデジタル版のサントラはスコアアルバムが全38曲で約120分。

PROJECT HAIL MARY – Original Motion Picture Score – amazon music
PROJECT HAIL MARY – Original Motion Picture Score – amazon (CD)
PROJECT HAIL MARY – Original Motion Picture Score – amazon (Analog)

Project Hail Mary Original Motion Picture Score (CD・通常版) – TOWER RECORDS
Project Hail Mary Original Motion Picture Score <完全生産限定盤/Crystal Clear Vinyl> – TOWER RECORDS

歌曲集のアルバムがKris Kristofferson、Miriam Makeba、Carlos Di Sarli Y Su Orquesta Típica、Dennis Wilson、Scorpions、Turakina Maori Girls’ Choir、Mercedes Sosa、Neil Diamond、Ike and Tina Turnerの全9曲で29分。

PROJECT HAIL MARY – Original Motion Picture Soundtrack (Songs) – amazon music

今回のMutant盤はペンバートンの劇伴がDisc 1に25曲、Disc 2に24曲、Disc 3の歌曲集の最後(10曲目)に”Project Hail Mary (Credits)”が収録されているから50曲ということになりますかね。これは確かに「拡大版」オリジナルスコアと言えるかなと。

まあそれはそれでいいとして、今回のリリース形態で個人的に気になることがありまして。

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『国際諜報局(The Ipcress File)』の新録版サウンドトラックアルバムを購入。

先日ブログで書いた『ドラブル』(74)のサントラ盤に続き、マイケル・ケイン主演作『国際諜報局』(65)のサントラ盤を買いました(注文した順番で言えば後者のほうが先でした)。

ザ・シネマで『国際諜報局』の放送があり、マイケル・ケインの斜に構えた公務員スパイぶりが実に魅力的で、思わず見入ってしまったのでした。
ツィンバロムを用いたジョン・バリーの渋いジャズ劇伴と、ケイン演じるハリー・パーマーのシニカルなキャラクターが実にマッチしていた。

「サントラが出ているなら、ぜひバリーの音楽をCDで聴きたいな」と考えていた矢先、Quartet Recordsから新規録音盤リリースの情報が出たのでした。

サントラ盤は全35曲で、そのうち27曲が『国際諜報局』のオリジナルバージョンの劇伴(の新録音版)。ボーナストラックでメインテーマやほかの劇伴の別アレンジバージョンが6曲と、テレビシリーズ『Vendetta』(66~68)のテーマ曲、『ダンディ2 華麗な冒険』(71~72)のテーマ曲を収録。

オリジナルバージョンの劇伴が収録時間45分くらいで、ボーナストラックの収録時間が24分くらい。

The Ipcress File (New Recording of the 1966 Motion Picture Score) – amazon
The Ipcress File (New Recording of the 1966 Motion Picture Score) – TOWER RECORDS

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NHK BS「プレミアムシネマ」を観て、思わず『ドラブル』と『ザ・ファミリー』のサントラ盤を買ってしまったお話。

NHK BSの「プレミアムシネマ」は、だいたい以前放送した作品をローテーションで定期的(あるいは不定期)に放送しているのですが、中には未DVD/BD化のレアな作品や、めったにBS/CSで放送しない作品を放送してくれたりするので、毎月放送ラインナップのチェックが欠かせないのであります。

で、先日『ドラブル』(74)の放送がありまして、その少し前にザ・シネマで『国際諜報局』(65)を観ていたこともあり、同じ若き日のマイケル・ケイン主演作ということで録画して鑑賞したのですが、これが実に見ごたえのある作品でした。

“ドラブル”を名乗る人物(組織)に息子を誘拐されたイギリス諜報部員の主人公(これがマイケル・ケイン)が、ドラブルから諜報機関の保有するダイヤモンドを身代金として要求され、自身の所属する諜報機関すらも敵に回して孤軍奮闘するというのが大まかなストーリー。
「世界全てを敵に回そうが息子を取り戻そうとする男」という直線的な展開と、”ドラブル”と英国諜報部、そして主人公の騙し合いというスパイ映画らしいトリッキーな展開がうまく組み合わさっていて、最後まで一気に観てしまいました。やはりスリラー映画は携帯電話が登場しない時代の作品のほうが断然面白い。

そしてロイ・バッドによる饒舌すぎないクールなジャズ風味劇伴も実によかった。
上映時間に占める音楽の割合は決して多くないものの、要所要所で心に残る(あるいは心に楔を打つような)音楽をビシッと聴かせてくれる。
当方の世代/年齢的なものもあって、バッドの作品は『狙撃者』(71)のクールな劇伴程度しか知識がなかったのですが、『ドラブル』の劇伴もかなりいいぞと今更ながらに気づいた次第です。

とはいえ、さすがにサントラは出ていないだろうな…と思って調べてみたら、なんと発売されていたんですね
「でも発売が25年近く前ではもう手に入らないだろ」と思いつつさらに調べていくと、某所でまだ在庫があったのでした。ええ、もう、即購入ボタンを押しましたよ。
cinephileという英国のレーベルのようで、同じバッドの『狙撃者』のサントラもリリースしていました。

The Black Windmill An Original Soundtrack Recording – amazon music

当方はCDで買いましたが、そこまでフィジカルリリースにこだわらない方は、デジタル版でもアルバムが出ているので、そちらの購入をお勧めします

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BANGER!!!で書いた『ビッグ・リボウスキ』コラムをさらに深く掘り下げてみる(サントラのこと、登場キャラの裏話など)

5/29から『ビッグ・リボウスキ』(98)の2週間限定リバイバル上映が始まるということで、映画情報サイト「BANGER!!!」にコラムを書きました。

超グータラ男、なぜ世界中で愛された? 『ビッグ・リボウスキ』の“クセ強”主人公誕生の経緯と挿入歌の秘密|BANGER!!!
https://www.banger.jp/movie/171664/

当方としてはサントラ(劇中挿入歌)にテーマを絞って、音楽についてみっちり書きたかったのですが、どうも世間一般では映画の小ネタや裏話が好まれるようで、そちらのほうにかなり文字数を割くことになりました。

まあ『ビッグ・リボウスキ』は自分の好きな映画だし、裏話には事欠かない作品なので、それをご紹介することにもある程度の意義はあったと思います。
で、当方のブログでは字数の都合でBANGER!!!コラムに書き切れなかったサントラの情報と、登場キャラに関する裏話をもう少し補足していこうかなと。

早速映画の中で使われた楽曲について書かせて頂きたいと思うのですが、劇中使用曲はこんな感じ。使われた順番もたぶんこれで合っている…と思います。

Tumbling Tumbleweeds – Sons of the Pioneers
The Man In Me – Bob Dylan
Mucha Muchacha – Esquivel
I Hate You – The Monks
Her Eyes Are a Blue Million Miles – Captain Beefheart
Requiem, K. 626: Lacrimosa – Wolfgang Amadeus Mozart
Hotel California – Gipsy Kings
Glück das mir verblieb (from the Opera “Die tote Stadt”) – Erich Wolfgang Korngold
Run through the Jungle – Creedence Clearwater Revival
Behave Yourself – Booker T. & the M.G.s
Walking Song – Meredith Monk
Traffic Boom – Piero Piccioni
Standing on the Corner – Dean Martin
Tammy – Written by Ray Evans and Jay Livingston
We Venerate Thy Cross – The Rustavi Choir
My Mood Swings – Elvis Costello
Lookin’ Out My Back Door – Creedence Clearwater Revival
Pictures at an Exhibition: Gnomus – Modest Mussorgsky
Oye Como Va – Santana
Ataypura – Yma Sumac
Lujon – Henry Mancini
Piacere Sequence – Teo Usuelli
Just Dropped In (To See What Condition My Condition Was In) – Kenny Rogers & The First Edition
‘Branded’ Theme Song – Written by Alan Alch and Dominic Frontiere
Peaceful Easy Feeling – Eagles
I Got It Bad & That Ain’t Good – Nina Simone
Stamping Ground – Moondog with Orchestra
Dick on a Case – Carter Burwell
Wie Glauben – Carter Burwell
Dead Flowers – Townes van Zandt
Viva Las Vegas – Shawn Colvin

The Big Lebowski Original Motion Picture Soundtrack – amazon music

このうちサントラ収録曲は写真に載っている14曲。未収録曲が結構多いので、このあたりは自分で補完する必要があるわけです。

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