『フェリシーと夢のトウシューズ』のサントラ盤を味わい尽くす(挿入歌・既製曲編)

ランブリング・レコーズ様からのご依頼で、
『フェリシーと夢のトウシューズ』(16)のサントラ盤にライナーノーツを書かせて頂きました。

日本盤のみクラウス・バデルトのスコアを完全収録したCD2枚組仕様ですよということで、
前回はバデルトさんのスコアについてあれこれ書かせて頂きましたが、
今回はDisc 1に収録された挿入歌や既製曲をご紹介したいと思います。

本作『フェリシーと夢のトウシューズ』の音楽は、
売れっ子音楽プロデューサーのクリス・ブレイドがほとんどの挿入歌を書き下ろしていて、
それとは別にクラウス・バデルトがオリジナル・スコアを作曲しているという構成になってます。

ディスク1収録曲は以下のとおり。
なお”マジカル・シンカー”というのはクリス・ブレイドの別名です。

1. You Know It’s About You (Magical Thinker & Stephen Wrabel)
2. Be Somebody (Chantal Kreviazuk)
3. Unstoppable (Camila Mora)
4. Blood Sweat and Tears (Magical Thinker & Dezi Paige)
5. Ballerina (Klaus Badelt)
6. Dreams and the Music Box (Klaus Badelt)
7. Escaping the Orphanage (Klaus Badelt)
8. The Liberty Chase (Klaus Badelt)
9. Swan Lake, Op. 20a: Scene (Chappell Recorded)
10. Shannon Reel (Daniel Darras & Youenn Le Berre)
11. You Know It’s About You (Piano & Voice) [Bonus Track] (Magical Thinker & Stephen Wrabel)

 

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『フェリシーと夢のトウシューズ』のサントラ盤を味わい尽くす(クラウス・バデルトのオリジナルスコア編)

ランブリング・レコーズ様からのご依頼で、
『フェリシーと夢のトウシューズ』(16)のサントラ盤にライナーノーツを書かせて頂きました。

今年の春頃だったかそれ以前だったか、
ワタクシ「Ballerinaという映画、バデルトさんが音楽を担当してるんだぁ」というのんきなツイートをした記憶があるのですが、
まさかライナーノーツを書かせて頂く機会が訪れるとは思いませんでした。
いやー嬉しいではありませんか。

で、先日もtwitterでちょこっと書いたのですが、
『フェリシー』のサントラは海外(ヨーロッパ)では「挿入歌+既製曲+バデルトさんのスコア4曲」というコンピ盤で配信のみのリリースだったのですが、
日本では上記のヨーロッパ版の内容に加えて、
クラウス・バデルトのオリジナル・スコアを完全収録したCD2枚組の豪華仕様でのリリースが実現したのでした。
しかも16ページフルカラーのブックレットつき。
そして盤面もフルカラーのピクチャーディスク。
これはもう「一筆啓上 (ランブリングさんの)本気が見えた」という感じです。
やったぜ。

 

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『ジョン・ウィック:チャプター2』雑感(音楽とかキャラ設定とか世界観などについていろいろ)

遅ればせながら先日『ジョン・ウィック:チャプター2』(17)を観て参りまして、
2年ぶりにジョンのブギーマンっぷりを楽しませて頂いたのですが、
まぁやっぱり1作目のほうが面白かったなーというか、
続編を観て「1作目は奇跡の完成度だったんだなぁ」と再認識させられた次第です。

ワタクシ「今度は世界が舞台だ!」みたいな続編の展開があまり好きではなくて、
今回「ローマが舞台になる」と聞いた時にちょっとイヤな予感がしていたのですが、
やはりというか何というか、
映画をスケールアップさせた結果、
前作でタイトにまとまっていた設定や世界観が微妙に壊れてしまった気がしてならないのです。。

 

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『必殺』シリーズの音楽は個人的に70年代の作品が一番好きです(追悼・平尾昌晃氏)

先日、平尾昌晃氏の訃報がtwitterで流れてきたわけですが、

「”よこはま・たそがれ”や”瀬戸の花嫁”などのヒット曲で知られる平尾昌晃さん」

…という略歴のまとめ方をされていて、
ああそうか、一般的には平尾さんは「昭和歌謡曲のヒットメーカー」という認識なんだなーと思った次第でして。

それじゃあお前さんはどういう認識なんだと聞かれたら、
ワタクシ的には断然「平尾さん=『必殺』シリーズの作曲家」なのです。

 

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