キネマ旬報のムック本にコメントが載ってます

alltime best

先頃キネマ旬報社から『オールタイム・ベスト 映画遺産 映画音楽篇』という
ムック本が発売になったのですが、「映画人・評論家・作曲家が選ぶ○○」
という各コーナーで、大御所の映画人の方に混じって僕もいろいろ映画や
作曲家、主題歌など選ばせてもらってます。

去年の暮れ頃にキネ旬さんから「アンケートのお願い」みたいなメールが来て、
キネ旬から自分のところにこういう依頼が来るとは夢にも思わなかったなー、
興奮するなぁ、などと思いつつ、心に残る映画歌曲とか好きな映画音楽作曲
家とかジャンル別映画音楽ベスト10とか、いろいろ選ばせて頂きました。

で、まぁどんな映画(もしくは作曲家)を選んだかというのは本を読んで頂いた
通りなのですが、このチョイスにはちゃんとワケがあるのです。

多分、ニーノ・ロータとかジェリー・ゴールドスミスとかエンニオ・モリコーネと
いった大御所作曲家や、『ゴッド・ファーザー』や『サイコ』みたいな”定番もの”
は他のベテラン評論家の方が選ぶだろうから、若輩者の自分は比較的新しい
作品や現在活躍中の映画音楽作曲家に絞って選んでみるかと考えました。

そうやってややマイナーな映画音楽家の名前が掲載される事によって、
本を読んだ人が「マイケル・ダナってどんな作曲家だ?」と思って彼らの
名前をググったり、「こういうベスト5でマルコ・ベルトラミを挙げるってどう
いうセンスだよ」とよかれ悪しかれ読者の印象に残ってくれる事を期待して、
あえて大御所の名前を挙げずに僕が”現在”最も好きな作曲家を5人選んで
みたというわけです。

だから別にゴールドスミスの音楽に興味がないとか、モリコーネの音楽を
聴いた事がないとか、決してそういうわけではありませんので念のため。

ちなみに「心に残る映画歌曲・テーマ曲ベスト」で僕が選んだ『スカーフェイス』
の主題歌”Scarface (Push it to the Limit)”で「歌:ポール・イング」となって
おりますが、もちろん正しくは「ポール・イングマン」です。そう書いて送ったん
ですが、何か校正の段階で”マン”が消えちゃったみたいです。ああ、多分
「イング」と「マン」の間で改行が入ったんで見落とされちゃったかな・・・。

それはさておき、他の映画評論家の嗜好性や、一般に「スタンダード」とされ
る映画音楽がどんなものかが一発で分かるので、なかなか読み応えのある
本ではないかと思います。