『ウォール・ストリート』の音楽

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「ぴあ映画生活」でこの映画の上映時間を調べていたら、映画のあらすじ紹介で思いっきりあるサプライズ演出をネタバレされてしまったので、正直凹みました。

「それをここで書くか!」と思った。
せっかく映画を見に行く直前まで、可能な限り予備知識をゼロにしてたのにぃ。

この事を知らなかったら、映画を見ていて例のシーンになった時に「おお!あの人が!」と心地よく驚く事が出来たのになぁ。

ま、それはさておき、映画本編はまぎれもなく『ウォール街』(87)の正当なる続編でした。矢継ぎ早のセリフ、スプリット・スクリーンの活用、トレーディング・シーンのガチャガチャした編集、摩天楼の空撮、オリヴァー・ストーンのカメオ出演、ゴードン・ゲッコー(マイケル・ダグラス)の昔と変わらぬ冷血漢っぷりなど、1作目をきちんと踏襲した作りになってます。

ただ、中・後半の展開は「あの”金持ちのゲス野郎”だったゴードンもずいぶん変わったなー」と思ってしまいましたが。歳を取ると、あの人ですら娘や孫が愛おしくなるものらしい。1作目ではそんな一面は微塵も感じさせなかったけど。

映画を見ていて気になったので調べてみたのですが、イーライ・ウォーラックは今年で御年96歳なのですね。元気なおじいちゃんだ・・・。この映画でもいい味出しまくりでした。

とはいえ、僕がこの映画で一番楽しみにしていたのは、物語云々よりも音楽の使い方でした。

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エリオット・ルイスのフライヤーが置いてあるお店(その3)

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先日NHK総合の『SONGS』のホール&オーツ特集を見たのですが、ダリルさんの独占インタビューがなかなか興味深かったです。

「ブルー・アイド・ソウル」という表現は、彼にとって決して気持ちのいいものではないらしい。当時そう言われた時に「それじゃあ、黒人がオペラを歌ったら”ブラウン・アイド・オペラ”って言うのかい?」とシニカルな冗談を言っていたそうで。このへんの切り返し方が実にダリルさんらしいと思いました。

ライブ映像でチャーリーさんとエリオットがどれくらい映るかなーと思いながら見ていたのですが、あんまり映ってなかったです(泣)。まぁ、番組の主役はあくまでダリルとジョンですから、別にいいのですが。

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ザ・タウン

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いやー、前評判通りなかなか面白い映画だった。

初監督作『ゴーン・ベイビー・ゴーン』(07)も地味ながらよく出来たハードボイルド映画でしたが、ベン・アフレックは娯楽色の強いクライム・アクションも撮れるんだなー、と感銘を受けた次第。2000年代中頃までロクな映画に出てなかったけど、(脚本家の素養はあったとはいえ)この人に監督の才能があったとは意外でした。

雑誌とか映画情報サイトでアフレックとイーストウッドの作品を比較・検証する記事がいろいろあったけど、作品傾向としてはアフレックはイーストウッドというよりマイケル・マン系と言った方がいいでしょう。ハードボイルドでありながら、どこかロマンティストな一面が垣間見えるストーリーテリングなんかが特に。

『ザ・タウン』(10)で個人的に見応えがあってよかったなと思ったのは、強盗の手口が極めてアナログな所。僕は「セキュリティシステムにハッキングして云々」みたいなハイテク強盗映画があまり好きではないので(強盗の手口でハイテクを使われると”何でもアリ”な気がして興ざめなのです)、本作のように強盗グループが綿密な計画と徹底した役割分担で”仕事”をこなす過程を描いた映画はグッと来るものがあります。このへんもマイケル・マンの映画に雰囲気が似ているかも(『ザ・クラッカー/真夜中のアウトロー』とか)。アフレックもお気に入りに挙げている『ヒート』(95)とか『バンク・ジョブ』(08)とか『ハートブルー』(91)がお好きな方は、この映画も楽しんで頂けるのではないかと。個人的にショーン・ペンの最高傑作と思っている『ステート・オブ・グレース』(90)の雰囲気にも近いかもしれない。ロビン・ライトとレベッカ・ホールも女優として傾向が似てるし。

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エリオット・ルイスのフライヤーが置いてあるお店(その2)

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レーベルのホームページでもお知らせしてありますが、青葉区本町のオシャレなカフェバー「Cafe et Bar Deux (カフェ エ バール ドゥ)」さんのご厚意で、エリオット・ルイスとチャーリー・デシャントのフライヤーを置いて頂けたうえに、アルバム『6 & One』と『ライク・ザ・ウェザー』を店内BGMとして随時流してもらえる事になりました。

お店のオーナーやスタッフの方に頼めば、これらのアルバムを試聴させてもらえるとの事でしたので、「まずは何曲か聴いてから買いたいわー」という方は、こちらのお店でコーヒーを飲みながら音源を試聴してみてはいかがでしょうか。バータイムは『ライク・ザ・ウェザー』の曲が店内BGMで合いそうだなーと思っているのですが。

お店の情報は以下の通り。ブレンドコーヒー(中濃)+ガトー・フロマージュ・クリュというのが自分の”いつもの”になりつつあります。

■Cafe et Bar Deux
〒980-0014
仙台市青葉区本町2丁目19-20 荒木洋服店2F

http://www.living-arts.jp/

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エリオット・ルイスのフライヤーが置いてあるお店(その1)

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一般発売に先駆けて、レーベルのオンラインショップで取り扱いを開始したエリオット・ルイスの『6 & One』ですが、アルバムを聴いて下さった方から感想のメールをちょくちょく頂いてます。どうもありがとうございます。頂いたご感想から一部を引用させて頂くと、

「とても聴きやすく、耳馴染みのいい心地よいアルバム」
(東京都 Aさん)

「男くさくもありながら、耳馴染みがいい感じ」
(神奈川県 Hさん)

・・・という感じ。偶然とは思いますが、”耳馴染みがいい”という感想で一致しました。ちなみに感想メールを下さったのは、どちらも女性のリスナーさん。『6 & One』は女性のハートをグッと掴むサウンドという事になるでしょうか。

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