スティーヴン・キング『メイプル・ストリートの家』を読む

the house of maple street

ここしばらく忙しくて読書の時間がなかったのですが、自分の中で久々にスティーヴン・キング熱が再発して、短編集『メイプル・ストリートの家』をイッキ読みしました。

この短編集、最初に収録されている「かわいい子馬」が個人的にイマイチで、途中まで読んでずっと放置していたんですね…。
しかし何やら「十時の人々」が映画化されるらしいという話をネットで読んで、そんなに面白い話なのかと思って再び興味が湧いてきたというわけです。

続きを読む

『誘拐の掟』の妥協無きサイコスリラー音楽を読み解いてみる

A Walk Among The Tombstones

ローレンス・ブロック著「探偵マット・スカダー」シリーズの第10作、
『獣たちの墓』を映画化した『誘拐の掟(原題:A Walk Among The Tombstones)』(14)を観てきた。

『800万の死にざま』(86)以来約30年振りのスカダー銀幕復活作ということで、
大学時代にハードボイルド小説を読みあさっていた自分としては楽しみな作品だったのですが、
なかなか見応えのある映画でございました。
思いっきり暗いし陰鬱な話ですけどね…。

続きを読む

2015年はターミネーター・イヤーらしいので、この機会に『ターミネーター2』のDSDリマスター盤を是非!の巻

terminator2

今年は『ターミネーター:新起動/ジェニシス』(15)が7月に公開になり、
FOXの「吹き替えの帝王」で『ターミネーター』(84)が6月24日発売と、
いわゆる「ターミネーター・イヤー」なんですねー。
1作目は1984年製作ですが、
日本での劇場公開は1985年5月だったようなので、
ちょうど劇場公開30周年ってことになるわけです。

で、これから『ジェニシス』を観る前に、
過去作品のサントラでテンションを上げてから本編を鑑賞して頂きたい!ということで、
昨年Rambling RecordsさんからDSDリマスター盤となって再発売された、
『ターミネーター2』(91)のサントラ盤をご紹介させて頂きたいと思います。

続きを読む

『EX_MACHINA』のCD2枚組サントラ盤を買ってみた

ex_machina

今、人工知能を題材にした映画が人気らしい。
現在公開中の『チャッピー』(15)もそうだし、
映画じゃないけど海外ドラマ『パーソン・オブ・インタレスト』(11~)の”マシン”もそうだし、
『ターミネーター:新起動(ジェニシス)』(15)もそういう話らしい。

そんなわけで先日『EX_MACHINA』(15)のサントラ盤を購入しました。
エクスマキナといってもHASYMOがテーマソングを提供したアレではありません。
『わたしを離さないで』(10)やリブート版『ジャッジ・ドレッド』(12)の脚本を手掛けたアレックス・ガーランドの監督デビュー作品です。

続きを読む

これはハンス・ジマー版『未来警察』なのか…? 全編シンセ・サウンドで贈る『チャッピー』のサウンドトラック

chappie

ニール・ブロムカンプ監督最新作『チャッピー』(15)。
『エリジウム』(13)のライアン・アモンが音楽を担当するかも…という話も一時期ありましたが(確か2013年末頃だったと思う)、最終的にはハンス・ジマーが音楽を担当することになりました。

『エリジウム』のライアン・アモンも『第9地区』(09)のクリントン・ショーターも、オーケストラにシンセや打楽器を導入して、ブロムカンプ映画特有の混沌としたパワーを感じさせる音楽を鳴らしていましたが、今回のジマーさんは「全編シンセサイザー・サウンド」という手法で本作に挑んでおります。

続きを読む