仙台市内の『Like the Weather』『6 & One』+『A Celtic Romance』取扱い店

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ただいま絶賛発売中のマイケル・ダナ&ジェフ・ダナ兄弟によるケルト音楽アルバム『ケルティック・ロマンス』。仙台市内ではCDショップよりも、どちらかというと独自の世界観やこだわりを持ったオシャレカフェ/ユニークカフェでの店頭販売に力を入れております。

それはまぁ単に僕がカフェ好きだからという理由もありますが、カフェのオーナーさんには音楽通な方が多くて、僕が「食事しに来たフツーの客」として会話のネタで「この人はこれこれこういう音楽をやっていて…」とアーティストのバックグラウンドを説明して、彼らの音楽がオーナーさん方のツボにハマったりすると、「このアルバムいいな!気に入ったから店で置いてやってもいいぜ!」と何とも有難い事を言って下さるのです。で、こうして皆さまのご厚意に甘えさせて頂いて今日に至ると。

というわけで、前回「Cafe & Dining Bar MORADO」でチャーリーさんの『ライク・ザ・ウェザー』とエリオットさんの『シックス・アンド・ワン』を取扱ってもらえるようになりましたーとお伝えしましたが、さらに本町のカフェ「Cafe et Bar Deux」さんでもウチのレーベルのアルバムを取扱ってもらえる事になりました。

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マイケル・ダナ名作選 / ニュースの天才 -Shattered Glass- (2003)

shattered glass

『ケルティック・ロマンス』のアーティスト、
マイケル・ダナ&ジェフ・ダナのフィルモグラフィーを振り返る不定期連載企画。

今回はマイケルの作品から『ニュースの天才』(03)をご紹介します。

アメリカの由緒ある(らしい)政治雑誌『ニュー・リパブリック』の若手人気記者スティーヴン・グラス(ヘイデン・クリステンセン)が、
過去複数回に渡って記事を捏造していたという実話を元にした映画。
ヘイデンは「救いようのない嘘つきなのに、人当たりが良くてイケメンなのでつい周りもダマされて甘やかしてしまう」という、
同性からするとかなりイヤな男を好演。
『スター・ウォーズ』のep2と3でラジー賞を受賞してしまったヘイデンですが、
本作ではその汚名返上を果たしております。
この人いい役者だと思うんだけどなぁ。『アウェイク』(07)もよかったし。

ちなみに雑誌編集長のチャックを演じたピーター・サースガードは、
この映画でインディペンデント・スピリット賞とゴールデン・グローブ賞の助演男優賞の候補になり、
全米批評家協会賞で同賞を受賞しました。
相変わらず堅実な芝居をしてます。

さて本作の音楽についてなのですが、
サントラ盤のブックレットにビリー・レイ監督が寄稿したライナーノーツが載っておりまして、
まずこの内容が結構スゴイ。
何しろ書き出しが「マイケル・ダナは私をマヌケ野郎だと思った事だろう」ですから。

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ジェフ・ダナ名作選 / At Sachem Farm (1998)

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『ケルティック・ロマンス』のアーティスト、マイケル・ダナ&ジェフ・ダナのフィルモグラフィーを振り返る不定期連載企画。

今回は弟ジェフの作品から『At Sachem Farm』(98)をご紹介します。

・・・といっても、この映画は日本未公開でDVD化もされてないんですよねー。ノース・カリフォルニアの広大な敷地に住むイギリス人青年ロス(ルーファス・シーウェル)と、婚約者(ミニー・ドライヴァー)、変わり者の叔父(ナイジェル・ホーソーン)、ロスの弟らの人間模様を描いたヒューマン・ドラマといった内容。

映画の内容も地味だし、劇場公開やDVDリリース、TV放映の度にタイトルが”At Sachem Farm”、”Higher Love”、”Uncorked”とコロコロ変わるなど不遇な扱いを受けた映画でもあるのですが、「音楽がいい映画」と当時そこそこ話題になりました。

この映画の途中で、ロスがギターコンサートを開くシーンがあるのですが、この場面の音楽に注目が集まりました。ここで実際にギターを弾いているのが、ルーファス・シーウェル・・・ではなく、映画のオリジナル・スコアを作曲しているジェフ・ダナ本人というわけです。

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イリュージョン -The Woman in The Fifth-

ツタヤに行ったら、『イリュージョン』(11)なるイーサン・ホークの日本未公開作品がレンタル開始になっていたので借りてみた(イーサン・ホーク好きなので)。
共演はクリスティン・スコット・トーマス。
監督・脚本は『マイ・サマー・オブ・ラブ』(04)のパヴェル・パヴリコフスキー。
上映時間83分。やけに短いです。

離婚した妻とその娘を追ってフランスにやってきたスランプ気味の作家(ホーク)が、
現地で荷物を盗まれて文無しになったり、
胡散臭い男から怪しげな仕事を頼まれたり、
何だか謎めいたマダム(トーマス)と関わったりするうちに、
不条理な世界へズブズブとハマっていくお話。

DVDパッケージの裏とか予告編で「衝撃の結末」みたいな事が書いてあったけど、
どっちかというと「呆気にとられる結末」でした。”あのー、それで・・・?”みたいな。

 

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DARK SHADOWS(音楽について)

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ジョニー・デップ×ティム・バートンのタッグ作品という事で、それなりにスマッシュヒットが見込める映画と判断させたせいか、『ダーク・シャドウ』(12)のサントラは劇中使われた歌モノを収録したコンピ盤と、ダニー・エルフマンのスコア盤の2種類がリリースされました。

しかもスコア盤は配信のみとかではなく、ちゃんとしたプレスCDでのリリース。素晴らしい。

エルフマンの音楽は、オーケストラとコーラス隊、打楽器をドコドコ鳴らす「いつもの」スコア。滑稽さは抑えめにして、割と本格的なゴシックホラー音楽を聞かせてくれています。メインテーマのメロディーも、いかにもエルフマンらしい感じ。正確には「ティム・バートンと組んだ時のエルフマンらしいメロディー」と言うべきか。

本編を観る前にこのアルバムを聴いていたら、「『ビートルジュース』(88)みたいな映画なのかな?」なんて間違った先入観を持たずに『ダーク・シャドウ』の世界にどっぷり浸かれたのかもしれません。どうでもいい事ですが、アルバムのトリを飾る”We Will End You!”のイントロのリズムがQueenの”We Will Rock You”に似ている(ように聞こえる)のはワザとでしょうか。

活劇タッチの大仰なスコアもよいのですが、バーナバスとジョゼット(18世紀の元恋人)/ヴィクトリア(現代のワケあり家庭教師)の悲恋を予兆させる物悲しいスコアも素晴らしい出来です。

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