『おとなの恋は、まわり道』の音楽は、作曲家ウィリアム・ロスの「ベテランの味」がよく出ています。

ランブリング・レコーズ様からのご依頼で、ウィノナ・ライダー&キアヌ・リーブス4度目の共演作『おとなの恋は、まわり道』(18)のサントラ盤にライナーノーツを書かせて頂きました。
音楽を手掛けたのは、作曲家・編曲家・指揮者・音楽監督として活躍するベテラン、ウィリアム・ロス。

ワタクシの記憶が確かならば、ロス名義のサントラ盤が日本盤として発売されるのは『マイ・ドッグ・スキップ』(00)以来18年ぶりではないかと。
『炎のメモリアル』(04)の音楽もロスが手掛けていましたが、こちらのサントラはソング・コンピレーション盤で、ロスのスコアは1曲しか収録されていませんでしたので。

この方はオーケストレーターやアレンジャー、指揮者としての仕事が多いので、ハンス・ジマーやジョン・ウィリアムズのような形でサントラリスナーの間で語られる機会が少ないのですね。
ご本人も映画音楽家として活動しているのだけれども、日本未公開作やテレビ映画が多いので、サントラ盤ライナーノーツなどで紹介される機会も少ない。

今回はものすごく久々にロスのサントラ盤が日本盤としてリリースされるし、CD形態でリリースされるのは日本だけということで(海外はダウンロードのみ)、ワタクシもしっかりしたライナーノーツを書こうと思い、いろいろ頑張ってウィリアム・ロス氏にインタビューを行いました

 

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「友よ、サラヴァと言おう」 高橋ユキヒロ Saravah! 40th Anniversary Liveに行ってきた。

先日の3連休にお休みを頂きまして、高橋ユキヒロ Saravah! 40th Anniversary Live(場所:東京国際フォーラム ホールC)に行ってきました。
ちなみに本日のブログタイトルはフレッド・カヴァイエ監督の映画『友よ、さらばと言おう』(14)が元ネタです。

1978年のアルバム「Saravah!」のボーカル新録+最新リマスタリング盤「Saravah Saravah!」の発売に合わせての「Saravah!」全曲完全再現ライブということで、いやもう最高に素晴らしい音楽体験をさせて頂きました。

「Saravah!」の曲はストリングスやブラス(ホーンセクション)を多用したゴージャスなサウンドなので、ライブでの完全再現が非常に難しいだろうなと思っておりました。
生でやるなら弦とブラスの人をそれなりの人数雇わないといけないだろうし、当時のアルバムに参加したゲストミュージシャンも大御所ばかりだから、気軽にサポートで呼べないだろうし(故人の方もいらっしゃるし)、だからといってハードディスクのオケを多用してしまったら、それはそれで味気ない。
そういう意味では、バンドスタイルでのライブ演奏に向かなそうなアルバムなのではないかと。

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『イコライザー2』の音楽でも”マッコール 仕置のテーマ”は健在でした。

ワタクシ『イコライザー』(14)は脇役の顔を全員覚えるぐらい本編を観たし、
ライナーノーツ執筆の仕事の関係上、
サントラ盤も何十回と聴きまくったこともあり、
この映画にとても思い入れがありまして。

あれだけヒットしたらそりゃ続編も作られるだろうけど、
果たしてその出来栄えはどんなものかな…と、
ワタクシ『イコライザー2』(18)は期待半分・不安半分で観に行きました。
“1作目超え”の続編というものはなかなかありませんからね。。

ペドロ・パスカルの使い方が『キングスマン:ゴールデン・サークル』(17)とほとんど同じでヒネリがないのを除けば、なかなかしっかりした作りの続編になっていて、今回もバッチリ楽しませて頂きました。
「スーザン殺しの黒幕が実は夫でした」みたいな無茶苦茶な展開にならなくて本当によかった(ビル・プルマンが好きなので…)。

 

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『マンディ 地獄のロード・ウォリアー』のサントラ盤、無事CDで購入できました。

ワタクシはヨハン・ヨハンソンの音楽が大好きだし、ニコラス・ケイジの映画も好きなので、両者が異色のコラボを果たした『マンディ 地獄のロード・ウォリアー』(17)のサントラ盤をものすごく楽しみにしていたわけです。
B級映画の帝王と化したニコラス・ケイジの主演作に、アイスランドの鬼才ミュージシャンにしてアカデミー賞ノミネート作曲家のヨハン・ヨハンソンが音楽をつける日が来ようとは、一体誰が予想していたでしょうか??

で、当然のようにリリースインフォが出てから即サントラ盤を予約注文したのですが、いざ発売日という段階になって、タワーレコードから強制予約キャンセルのお知らせメールが送られてきたのでした…。

え~~~何でぇぇ?と思ってキャンセル理由を見たら「発売中止」となっていて、ヨハンソンの遺作がCDで出ないとかおかしくないですか!?と、ものすごく納得いかなくて悶々としたうえにひどく落ち込んだりもしまして。

残る選択肢はダウンロード版を購入するか、アナログ盤を購入するかの2択だったのですが、(「何でレコードでは出るのにCDで出ないんだよぅ」と思いましたが)「これはダウンロード版を買うしかないなぁ」と考えていたところ、twitterのフォロワー様から「海外のサイトではCDのオーダー受けてるからまだ分かりませんよ!」的なリプライを頂きまして、それならもうちょっと待ってみようかなと思い直したのでした。

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先月買ったサントラ盤4点(『張り込みプラス』『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』『ヴィクター・フランケンシュタイン』『必殺商売人』)

10月は結構前に予約注文していたサントラ盤の入荷・発送連絡が続々と来まして、
本来だったらタイミング的に分散して手に入れる予定だったものが、集中的に送られて参りました。。

まだじっくり聴きこんでいないアルバムもいろいろあるのですが、
とりあえず「こんなものを買ってみました」ということでご報告です。

その1:『張り込みプラス』(93)サントラ盤
Intradaからリリースされたジョン・バダム監督作のサントラ盤。
音楽はバダム監督の盟友アーサー・B・ルビンスタイン。

ワタクシ的には、正直言って粋なシンセ・サウンドを聴かせた1作目の『張り込み』(87)のサントラ盤の方が欲しかったのですが、
ルビンスタインのサントラは『ハード・ウェイ』(91)や『ニック・オブ・タイム』(95)も持っているので、
やはりバダム作品好きのルビンスタイナー的に『張り込みプラス』のサントラも押さえておいた方がいいだろうと思って購入。
全35曲の収録時間60分ちょっとで、タワレコで3,800円くらい。
ルビンスタインも知る人ぞ知る作曲家という感じなので、
ハッキリ言ってマニア向けのコレクターズアイテムですね。。
しかしルビンスタインの90年代的な「オケ+シンセ」のキレのあるスコアが堪能できるので、
ワタクシ的には満足度の高い買い物でした。

■タワーレコードの商品紹介ページ
Another Stakeout – Original Soundtrack

 

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