来週公開の『機動戦士ガンダムUC』エピソード7「虹の彼方に」で、かれこれ4年近く続いたOVAシリーズもいよいよ完結。感慨深いですね…。
というわけで、今回はガンダムに関連したネタなどをひとつ。
PCエンジンCD-ROM2用ソフト『ネクスザール』
製作:KANEKO/インターステイト、販売:ナグザットのストイックなシューティングゲームです。
1992年作品。
一部のゲーマーとガノタには有名な作品ですが、若い方々は分からないかもしれないので一応補足説明しておきますと、このゲームの半分(7割くらいかもしれない)は製作者のガンダム愛で出来ているのです。いわゆるガンダムへのオマージュで作られた硬派シューティングゲーム。
まずビジュアルシーンで熱演する声優さんのキャスティング。
主人公ランディが古谷徹さん、ラスボス・ヘックナーの声が池田秀一さん、そしてオープニングで戦死するヒロイン・シルディの声が弥生みつきさん(自機スラッシャーのコンピューターボイス「レイ」役も兼任)。
アムロとシャアとチェーン・アギという『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』そのままのキャスティング。しかも池田秀一声のヘックナーは赤い機体(ジャケ絵参照)に乗ってます。
そしてその赤い機体の武装はビームショットライフル、ファンネル、拡散メガ粒子砲、ミサイルというサザビーそのまんまの装備。さらに池田秀一氏はビジュアルシーンで、
「私自らの手で、地球人類を粛正するという計画だよ」
…と、どこかで聞いたことがあるようなセリフを披露して下さいます。
ただヘックナーはアムロ声のランディに「貴様…いったい何者だ!?」と言われて、
「私か?私は神だよ。大いなる宇宙の意思によって遣わされたな」
…などと、赤い彗星ですら口にしなかった尊大なセリフを仰りますが。
主人公ランディの搭乗する機体「スラッシャー」も、ファンネルが装備可能という高性能戦闘機。
言うなればサイコフレームを実装したGディフェンサー、あるいはコアブースターといったところでしょうか。
そういえばCD-ROMトラック1に収録されている警告メッセージも面白かったですね。
「2曲目はコンピュータ用データだ。聞いた者の耳を破壊する究極兵器。神の裁きの声を聞くがよい!」…という池田秀一氏のアツいセリフを聞くことができます(しかもカウントダウンつき)。
このゲーム、自分も「声優買い」したクチですが、ヌルゲーマーゆえなかなかキビしい難易度でした…。
敵がカタいうえに攻撃パターンがシビアな、いわゆる「死んで覚えろ」系STGだったのです。
通常のプレイでは全6面中4面まで行くのがやっとでした。
スロー装置つきのパッドでプレイして何とか全面クリア出来ましたが。
当時のゲーム雑誌のレビューでも、高難度が災いして10点満点中5点とか6点というスコアをつけられていましたが、後に『首領蜂』のような激ムズSTGがスポットライトを浴びる時代が来ましたから、3年くらい先の時代を行くゲームだったのかもしれません。
『ネクスザール』はビジュアルシーンも少ないし(最初と最後だけ)、東亜プラン系STGのようなド派手なボムもありませんが、ゲームシステムはしっかりしているので、同社の『サマーカーニバル’92 烈火』やコンパイル系STGの流れを組む、ストイックな本格派と言えるでしょう。
あとこのゲーム、音楽がすごくイイです。
シンセ主体でロックとテクノの中間のような、90年代的SFアクション音楽と申しましょうか。
STAGE 3の疾走感溢れるサウンドとか、STAGE 6の壮大さの中に悲壮感を漂わせたサウンドが秀逸
赤い機体とのラストバトルで流れる音楽もなかなかテンションが上がります。
自分は数年前にPCエンジンDUOが壊れてしまったので、このゲームがプレイ出来る環境ではないのですが、音楽はCD音源で収録されているので、ソフトをサントラ盤代わりに楽しむことも出来たりするのでした(データトラックは絶対読み込ませないようにしないといけないけど)。何だかんだで愛着のあるゲームです。
自分の記憶が確かならば、1992年当時の雑誌(確かPCエンジンマガジン)に開発者インタビューが載っていて、「エンディングの曲は森口博子に歌ってもらいたかったですねー(笑)」みたいなことを言っていたと思います。
『Zガンダム』の後期OP…というか、時期的には『F91』の主題歌でしょうか。
ゲーム業界もなかなかバブリーな時代だったらしい。
ま、企画書の段階で「金がかかるからダメ」とボツになったと思いますが。
ちなみにOPであっさり撃墜されるストライクリーダーの声は沼田祐介さん、「スラッシャー、発進せよ!」などのオペレーターの声は、後に『SATC』のキャリーをアテレコすることになる永島由子さんだったりします。どちらも1992年当時は青二プロの新人声優でした。
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