80年代・90年代の映画の拡張版サントラをいろいろ買いましたの巻。

去年は新旧サントラ盤が豊作だったなーという印象でしたが、今年も次から次にサントラの名盤がリリースされていて、片っ端からあれもこれもと買っていった結果、仕事場の棚の空きスペースがどんどんサントラ盤で埋まっていっている今日この頃です。

ワタクシはどちらかというと新しい映画音楽家の方々の作品を好んで買う傾向があるのですが、過去作品の完全盤や拡張盤などもいろいろ買ってます。
ワタクシの場合、映画を見始めたのが80年代半ばから90年代あたりなので、個人的に思い入れのある作品もその時期のものが多くて、80年代・90年代のサントラの拡張盤とか完全盤が出るとつい買ってしまうのです。

人によっては「え?この映画の完全盤を買うの?わざわざ高いお金を出して?」と思うような作品でも、好きな作曲家だったりするとコレクター根性を出してつい限定盤を買ってしまう。
ちなみに『キリング・ミー・ソフトリー』(02)のサントラ盤を買った時には「マジで買ったんですか?」と言われました(「パトリック・ドイルの音楽が好きなんだから別にいいでしょ」と思いましたが)。

…というわけで、今年の上半期に購入した拡張盤・完全盤は以下の通り。

『レインマン』(88)
言わずと知れたハンス・ジマー初期の代表作にして出世作。
スコア完全盤は2010年にPERSEVERANCEからリリースされたものの、音質がイマイチだったそうで、今回notefornoteから発売になったのは音質改善リマスター盤ということになります。
したがって収録曲は2010年盤と同じで全16曲・収録時間46分弱。
ワタクシはPERSEVERANCE盤を持っていないので音質の向上具合については何とも言えませんが、notefornote盤はクリアな音質ではないかと。
『レインマン』といえばあのメインテーマのメロディが印象的ですが、モロに80年代ロックな”Las Vegas”のアッパーなノリもなかなか面白い。

■TOWER RECORDS ONLINEの製品紹介ページ
Rain Man: Original Soundtrack

『エイリアン3』(92)
La-La Land Recordsから発売になった2枚組エクスパンデッド盤。
巷の評価や興行成績はさておき、ワタクシ『エイリアン3』はシリーズの中でも割と好きな作品だったりします(密室ホラー的な世界観と銃火器が使えない設定がストイックでいいなと)。

音楽はエリオット・ゴールデンサール。
初めて聴いた時から先鋭的かつ難解で重暗い音楽だなーと思いましたが、そのゴールデンサールのアヴァンギャルドなスコアをCD2枚組・収録時間150分楽しめるという超ボリューム。
(ディスク2にディスク1に入りきらなかったスコア8曲と、当時発売された通常盤の内容をまるまる収録してます)
通常盤1曲目の曲タイトルが”Agnus Dei”だったり、ラストを締めくくる曲のタイトルが”Adagio”だったり、これはもう映画のスコアというより、「エイリアン」の世界をモチーフにしたエリオット・ゴールデンサールの宗教音楽集とか現代音楽集といった趣のアルバムです。

■TOWER RECORDS ONLINEの製品紹介ページ
ALIEN 3 (2-CD SET)

『羊たちの沈黙』(91)
『セブン』(95)のスコア盤のように、そのうちハワード・ショアの自主レーベル(Howe Records)から出るんじゃないかと思っていた『羊たちの沈黙』の拡張盤。quartet RECORDSから発売になりました。

ディスク1枚の容量ギリギリまで詰め込んだ全25曲・収録時間77分。
まあショアの音楽をざっくり楽しむだけであれば、先頃ユニバーサルミュージックの「サントラ1000キャンペーン」(期間限定)で再発売された通常盤でもいいと思うのですが、『羊たちの沈黙』の世界観をこよなく愛する映画ファンであれば、やはり拡張盤を手元に置いておきたいところ。
『セブン』と『羊たちの沈黙』のスコア完全盤でハワード・ショアの鬱サイコスリラー音楽をめいっぱい楽しめるなんて、ぼかぁ幸せだなぁ。

■TOWER RECORDS ONLINEの製品紹介ページ
The Silence Of Lambs (Expanded Edition)

■2021/03/02追記
ランブリング・レコーズさんが輸入盤を枚数限定で取り扱ってくれたようです。
【全世界追加300枚限定】羊たちの沈黙(The Silence of the Lambs)【輸入盤】- amazon

『ロマンシング・ストーン 秘宝の谷』(84)
ちょっと前にLa-La Land Recordsから発売になったスコア完全盤。
音楽は本作からロバート・ゼメキス監督作の常連作曲家になったアラン・シルヴェストリ。

ワタクシ数年前に「20世紀フォックス映画 75周年記念盤」のライナーノーツの仕事をした時にこの映画のテーマ曲を聴きまして、「あー、そういえばこの映画のメインテーマは80年代フュージョンっぽくていい感じだったなぁ」と懐かしくなって、せっかくだから全曲聴きたいなと思って完全盤を買っちゃいました。
今年は『レディ・プレイヤー1』(18)で”あの頃、少年少女だった大人”を大喜びさせたシルヴェストリですが、その”あの頃”のシルヴェストリの音楽が楽しめるという意味では、なかなか貴重なアルバムではないかと。

■TOWER RECORDS ONLINEの製品紹介ページ
Romancing The Stone (Original Soundtrack)

わざわざ言うまでもありませんが、こういった完全盤や拡張盤は枚数限定のものがほとんどなので、「気になったら即買い」が基本です。「あの時買っておけばよかった…」と後悔しないよう、納得できるお買いものをして下さいませ。

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