『ゴールデン・リバー』のサントラ盤は、輸入盤より日本盤(国内盤)をオススメしたいその理由。

ランブリング・レコーズ様からのご依頼で、
『ゴールデン・リバー』(18)のサントラ盤にライナーノーツを書かせて頂きました。

音楽担当は超売れっ子にして天才作曲家のアレクサンドル・デスプラ。
ワタクシの大好きな作曲家の一人なのですが、
『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』(17)以来のライナーノーツのお仕事だったので嬉しかったですね~。

ワタクシ、こちらのサントラ盤は映画の邦題が決まる前の『The Sisters Brothers』の時から既に自費で買って聴いておりまして、
たぶん仕事で聴きこんだ分も合わせて80回くらいアルバムを聴いたんじゃないかと思うのですが、そのワタクシからあえて言わせて頂きますと、

『ゴールデン・リバー』のサントラ盤は、輸入盤ではなく国内盤のご購入をオススメします。

「そりゃアンタがライナーノーツを書いたんだから国内盤を勧めるよね~」と思われるかもしれませんが、それ以外にもちゃんと理由があるんです。
割と大事なことなので、今回はまずそれをお話ししようかなと。

Lakeshore盤ブックレットの写真はこんな感じ。

ワタクシが昨年自費で購入したのはLakeshore Recordsからリリースになっている輸入盤だったのですが、
こちらはデジパック仕様でブックレットは4ページ。
写真は主役の4人が若干むさ苦しく写っている(”濃く写っている”ともいう)ものと、
ブックレットの中のページにモノクロの写真が4種類。
ジャケットでジョン・C・ライリーとホアキン・フェニックスが”どアップ”で迫っている割には、全体的に写真の量が少ないのです。

 

一方ランブリング・レコーズさんからリリースになっている国内盤は、
ブックレットがフルカラー8ページで写真は10種類くらい。

国内盤のバックインレイ写真。

「馬に乗って旅するモリス(ジェイク・ギレンホール)とウォーム(リズ・アーメッド)」
「弟チャーリー(ホアキン・フェニックス)の髪を切る兄イーライ(ジョン・C・ライリー)」
「銃撃戦になり、成り行きで共闘することになる4人」
「チャーリーの陰影のある横顔」
「たき火を囲んで語らう4人」
「ぬかるみに板を渡してある細い道の上でバランスを取るモリス」
「アレクサンドル・デスプラ、レコーディング中のひとコマ」

…といった場面写真(+α)がカラーで載ってます。
ギレンホーラーやアーメッダー、
ホアキニストやライリーのファンはこりゃ買いですよ、と。

 

ランブリングさんから発売になったサントラは、
LakeshoreではなくQuartet Recordsからリリースになったものを基にしているので、
ワタクシが買った輸入盤とはジャケ写も写真素材も全く異なるのだと思われます。

「それじゃあ俺はQuartet盤を買うぜ!輸入盤のほうが安いし」…と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、
Quartet Recordsの製品はヨーロッパ盤なので、ショップによっては国内盤よりも値段が高いことが多いのです。

で、まぁそれだったら写真も多いし、差し込み解説書(拙稿ですね)も封入されている国内盤の方がオススメですよ、と。こういうわけでして。

劇場用パンフレットの内容がどうなるか分かりませんが、
少なくとも試写の時に頂いたプレスシートには、デスプラのフィルモグラフィーや本作の音楽に関するコラムは載っていなかったので、
そのあたりはサントラ盤の差し込み解説書の内容で大体補完して頂けるのではないかと。

…というわけで、『ゴールデン・リバー』のサントラ盤は是非ぜひ国内盤をお買い求め下さいませ。
アレクサンドル・デスプラの音楽もちょっと変わっていて面白いですよ。
(デスプラの音楽については次回ざっくりご紹介します)

 

『ゴールデン・リバー』オリジナル・サウンドトラック(amazon)
ゴールデン・リバー オリジナル・サウンドトラック (TOWER RECORDS)

『ゴールデン・リバー』オリジナル・サウンドトラック
音楽:アレクサンドル・デスプラ
レーベル:Rambling RECORDS
発売日:2019/06/19
品番:RBCP-3320
価格:2,400円(税抜)

 

Mychael Danna & Jeff Danna『A Celtic Romance』好評発売中!
レーベルショップ
iTunes A Celtic Romance: The Legend of Liadain and Curithir - Mychael Danna & Jeff Danna