『オズ はじまりの戦い』の音楽について

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先日『オズ はじまりの戦い』(13)のサントラ盤リリースに関してあれこれ書きましたが、今回はダニー・エルフマンのスコアについてダラダラと。

映画ファンならご存じの通り、エルフマンとサム・ライミは『スパイダーマン2』(04)の時に音楽の方向性を巡って意見が対立して、それ以降半ば絶交状態だったわけですが、本作で9年ぶりのコンビ復活となりました。

…などとサラッと書いてしまいましたが、エルフマンは『スパイダーマン2』の時に「サムとは二度と仕事しない」的な発言をしておりましたので、これは奇跡に近いことではないかと思います。。もっとも、マイケル・ダナも『ハルク』(03)の降板トラブルでアン・リーと疎遠になっていたのが『ライフ・オブ・パイ』(12)でコンビ復活を果たしているので、皆さん9年も経つといろいろ心境の変化が出て来たり、性格が円くなってきたりするのかな、とも思います。

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「ディスク・コレクション サウンドトラック」に寄稿しました

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シンコー・ミュージック・エンタテインメント発行の”傾向別ディスク・ガイド”本、『ディスク・コレクション』シリーズの「サウンドトラック」編に寄稿させて頂きました(前回のブログで書いた「クロスビート編集部の方とのちょっとしたご縁」というのはコレです)。

馬場敏裕氏監修のもと、江守功也氏、前島秀国氏と共同でサウンドトラック盤のレビューとコラム原稿を執筆するという内容で、執筆依頼を頂いた時は「自分がこんな大御所の中に混ざっていいのかしら」と思ってしまいました。

本の構成やサントラ盤のセレクトは馬場氏の方で既にお決めになっていて、僕のところには「この(サントラの)リストの中から書けそうなものを選んで下さい」的な感じで執筆依頼が来たので、比較的新しめの作品を20タイトル強選んだ次第です(『ドライヴ』とか『ダークシティ』とか)。

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『オズ はじまりの戦い』サントラ盤用の解説原稿が映画のパンフに載ってます、という話。

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先週末に『オズ はじまりの戦い』(13)を2D・字幕版で鑑賞。
(字幕で観たかったので、泣く泣く3Dは断念しました)
映画本編の批評は他の方にお任せするとして、
ここでは音楽について数回に分けて書かせて頂こうと思います。

この映画のサントラ盤、当初はダウンロード版ではなく、
ちゃんとCD形態で国内盤の発売予定がありました。
ギリギリまでCDリリースでの発売スケジュールも組まれていましたし、
何より自分がライナーノーツを担当する事になっておりましたので。

しかしながら本国のWalt Disney Recordsの方で
「CDプレス版はIntradaの専売のみ」というような販売形態にしたため、
諸外国ではCDプレス版を出したくても出せなくなってしまったようなのです。
まぁ「CDで出るだけマシ」と考えられなくもないのですが…。

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マルコさんの音楽は頑張っていたと思う『ダイ・ハード/ラスト・デイ』

a good day to die hard

先月末、巷であまり評判のよろしくない『ダイ・ハード/ラスト・デイ』(13)を観て参りました。

自分は『ダイ・ハード4.0』(07)のサントラ盤のライナーノーツを書かせて頂いた身ですし、その時に作曲家のマルコ・ベルトラミ(以下マルコさん)ともやり取りした思い出もありますので、せっかくマルコさんが前作に続いて音楽を手掛けたのに、ムゲにスルーのもいかがなものかと思い、わざわざ映画館まで観に行った次第です。

さてその映画の感想はと申しますと、
ひとことで言えば「雑」な映画だったかな、と…。

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マイケル・ダナ、アカデミー賞最優秀作曲賞受賞!!!

life of pi

遂にこの日がやって参りました。

我らが『ケルティック・ロマンス』のマイケル・ダナが、『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』(12)の音楽で第85回アカデミー賞の最優秀作曲賞を受賞致しました。

きのうはツイッターで大喜びさせて頂きましたが、正直「まぁ喜びのツイートを発したところで、反応は皆無に等しいだろうなー」と思っておりました。でも、日頃お世話になっている人から、ツイッターでフォローさせて頂いている直接面識のない方に至るまで、いろんな人からマイケルさんの受賞祝いのツイートを頂いたり、メッセージをもらったりして、ワタクシ大変嬉しかったです。

たぶん、昨日はツイッターやってて一番楽しい日だったかもしれません。
ツイートやメッセージを下さった皆さま、ありがとうございました。

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