マイケル・ダナ名作選 / エキゾチカ (1994)

exotica

5/15にレーベルから『ケルティック・ロマンス』もリリースした事ですし、マイケル・ダナ&ジェフ・ダナのフィルモグラフィーを振り返る意味も込めて、彼らが手掛けたサントラを不定期で紹介していこうと思います。

1回目は何にしようかなと思ったのですが、1度聴いたら忘れられない楽曲の強烈なインパクトと、アトム・エゴヤンとマイケル・ダナの名前を一躍有名にした作品という事で、1994年の映画『エキゾチカ』(94)にさせて頂きました。

いかがわしい感じのナイトクラブ「エキゾチカ」に集う人々(ワケあり国税調査官、希少動物の密輸に関与しているペットショップのオーナー、ロリータ系ストリップ・ダンサー、ネクラそうなクラブDJ)の「何の接点もなさそうで、実は奇妙な線で繋がっていた」人間模様を描いたミステリードラマとでも申しましょうか。そこはかとなくエロティックで、陰鬱で、救いがあるのかないのかよく分からない内容は、いかにもエゴヤン映画といった感じ。

ダンサー役のミア・カーシュナーは『24 -TWENTY FOUR-』の女テロリスト・マンディ役で有名。共演はブルース・グリーンウッド、イライアス・コティーズ、ドン・マッケラーとこれまた胡散臭い面々。後にエゴヤン監督の『スウィート ヒアアフター』(97)で主演級の役を演じるサラ・ポーリーが脇役で出てます。

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タイタンの逆襲

Wrath of the Titans

巷の評価はどうあれ、僕自身は『タイタンの戦い』(10)が結構好きだったりします。
出演者の顔ぶれもよかったし、神と人間の愛憎半ばの関係を描いたドラマもツボだったし、クリーチャーデザインもいい感じだったし、音楽もよかった(と思う)。

そんなわけで、続編の『タイタンの逆襲』(12)もそれなりに期待して観に行ったのですが、やっぱり1作目の方がよかったなーと思いました。まぁ映画開始早々、前作のヒロイン・イオが既に亡くなっていたり(不老不死ではなかったらしい)、アンドロメダ役がアレクサ・ダヴァロスからロザムンド・パイクに変わっていたりして、何となく嫌な予感はしていたのですが。

今回は「親子(兄弟)の絆」という限定的なテーマが題材になっているせいか、ドラマが神と半神(デミゴッド)のキャラクター中心で、前作のような「神と人間の関わり」を描いたドラマが面白かった自分には何か物足りないものがありました。

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