『月に囚われた男』(09)で注目された、ダンカン・ジョーンズ監督の長編映画第2弾。
英語オフィシャルサイトで予告編を見た時から非常に期待していたこの作品、なるべく雑誌のレビューやクチコミ記事などを事前に見ないようにして本編を鑑賞したのですが、これが大正解。『恋はデジャ・ブ』(93)が大好きな自分としては、断然贔屓にしたくなってしまう作品でした。
『月に囚われた男』(09)で注目された、ダンカン・ジョーンズ監督の長編映画第2弾。
英語オフィシャルサイトで予告編を見た時から非常に期待していたこの作品、なるべく雑誌のレビューやクチコミ記事などを事前に見ないようにして本編を鑑賞したのですが、これが大正解。『恋はデジャ・ブ』(93)が大好きな自分としては、断然贔屓にしたくなってしまう作品でした。
先日『アジャストメント』(11)のDVDを借りて観たのですが、何か予告編から受けた印象と映画本編の内容が全然違ってた気がする。
予告編は劇中の映像をうまく編集してSFアクションみたいな内容に見せてますが、実際は何だかユルい雰囲気の映画だった。
ハット・スクワッド風の「調整局員」が、世界の秩序を保つために人間の未来を秘密裏に「調整」する・・・というあらすじを聞いた時には、僕の好きな映画『ダークシティ』(98)みたいなSFスリラー的な話なんだろうなーと思ったのですが、どっちかというとSFラブストーリーですねぇ、これは。
『ワイルド・スピードMEGA MAX』(11)の音楽を手掛けたのは、ジャスティン・リン監督の”ダチ”とでも言うべき作曲家のブライアン・タイラー。このシリーズには『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』(06)、『ワイルド・スピードMAX』(09)に続いての登板。
例によってスケール感のあるオーケストラにロック楽器(ギターとかドラム)をミックスしたド派手なスコアを聞かせてくれているのですが、今回はブラジル音楽の要素を大胆に導入しているのがポイント。ドラムスとパーカッションを聞かせたノリのいいサウンドがなかなか新鮮。
打楽器をふんだんに使ったスコア、というと真っ先に思い出されるのがジョン・パウエルではないかと思うのですが、ノリ的には彼の『ナイト&デイ』(10)とか『ミニミニ大作戦』(03)あたりの音楽に近い。本作のタイラーの場合、それに加えてロック、ヒップホップ、エレクトロニカなどの音楽もガンガン取り入れてます。「ロック感覚で聴けるオリジナル・スコア」という感じで、一見さんにも敷居の低いスコア・アルバムに仕上がってます。映画を見たら、「ああ、そういやあの場面の曲ノリノリだったなー」みたいな感じで、スコア盤が欲しくなるようなサウンドではないかと思います。
私事で恐縮ですが、今年の夏はライナー原稿を書き終えてからもこのサントラを聴きまくりました。何度聴いても飽きないんだ、これが。
自分は以前『マイ・ボディガード』(04)の国内盤サントラに音楽解説を書かせて頂きました。もう時間(というか”年月”ですね…)が経ってしまったので廃盤&在庫切れですが、デジタル版では容易に手に入ります。
Man On Fire (Original Motion Picture Soundtrack) – amazon music
こちらはハリー・グレッグソン=ウィリアムズの劇伴を収録したスコアアルバムなので、本編で使われた既存の楽曲は未収録です。したがって完全版サントラ作りたければ劇中でどんな既製曲が使われたか自分で調べて、自前で補完しなければなりません。
とりあえず「このあたりの曲は押さえておきたい」という有名どころの曲をざっとご紹介したいと思います。
続きを読むアトム・エゴヤン監督作『クロエ』(09)を見てきた。
このタイミングならDVD化されるまで待っていてもよかったんですが、エゴヤンの映像美とマイケル・ダナの官能的な音楽の融合を劇場で味わってみたかったので、あえて映画館にて鑑賞。
夫デビッド(リーアム・ニーソン)の不倫を疑った妻キャサリン(ジュリアン・ムーア)が、若く美しい娼婦クロエ(アマンダ・セイフライド)に「自分の夫を誘惑して、彼がどんな行動を取ったか報告してほしい」と”仕事”を依頼した事から、夫婦関係・親子関係が破綻していくというお話。「疑惑」と「嘘」がジワジワと人間関係を蝕んでいく展開とか、キャサリンとクロエが倒錯した性の世界にのめり込んでいくアヤしい展開なんかは、いかにもエゴヤン映画というノリ。とはいえ、この映画を「悪女もの」とか「官能サスペンス」とジャンル分けするにはあまりにも悲しい物語ではありますが。