ダウト 偽りの代償 (BEYOND A REASONABLE DOUBT)

アメリカでいつの間にかひっそりと公開されて、日本で劇場公開される事もなく、これまたいつの間にかDVD化されていた映画『ダウト 偽りの代償』(09)を借りて見てみました。

ピーター・ハイアムズ監督×マイケル・ダグラスの『密殺集団』(83)コンビによる、フリッツ・ラング監督作『条理ある疑いの彼方に』(56)のリメイクという何ともシブい映画です。リメイク作品の選択眼とか着眼点はなかなかいいと思うのですが、いかんせん地味。日本で劇場未公開だったのも何となく分かるような気がする。

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pupaのライブに行ってきた

先日ブログに書いたアメリカの中間選挙ですが、共和党から立候補したリンダ・マクマホン女史は落選したそうです。民主党が大敗したと報道される中で負けちゃうあたりが何ともWWEっぽいなーという感じなのですが、まぁ今後はWWEもあまり政治には手を出さず、エンターテインメントとボランティア活動に絞って活動していって頂きたいと思います。

それはさておき、先日のシャルロット・ゲンズブールに続いて、11/3に東京国際フォーラムで開催されたpupaのライブ”dreaming 6 pupas”に行ってきました。

2008年のpupaのライブに2回行ってるし、去年は幸宏さんのソロライブ(@SHIBUYA-AX)にも行っているので、割と頻繁かつコンスタントにpupaの皆さんの演奏を聴いているのですが、何度見ても飽きません。いやー今回もいいライブでした。

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米中間選挙とWWE

何週間か前の毎日新聞で、「戦うプロレス界の女傑」という見出しでリンダ・マクマホン女史の選挙の話題が載ってました。

「WWE元CEO 必殺技は”雇用創出”」っていう小見出しがイカす。

しかも中の記事では「(リンダ・)マクマホン氏自身もしばしばリングに登場し、レスラーにパイルドライバーを食らって失神するなど、体を張って会社の成長を支えてきた」なんて書いてあって笑ってしまった。WWEを知らない人が読んだら「え? この人本当に失神したの? 女だてらによくやるわー」と思われそうですが、これはそういうアングル(お芝居)だったので念のため。ちなみに下手人はケインでした。

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Charlotte Gainsbourgのライブに行ってきた

日曜に東京国際フォーラムで開催されたシャルロット・ゲンズブールのコンサートに行ってきました。

今回のアルバム「IRM」は鬼才ベックの全面プロデュースなので音にクセがあって、購入当初は僕もとっつきにくい印象を受けたのですが(ファンの間でも賛否真っ二つに分かれていたような気がする)、いざライブで「IRM」のナンバーを聞いてみると非常にカッコよかった。特にノれそうでノれないぶっといリズムがナマで聞くと最高。前作「5:55」の収録曲も演奏していたけど、ベック色の強い前者とプロデュース:ナイジェル・ゴッドリッチ、作曲:AIRのドリーミン&メランコリックな雰囲気の後者が一緒に演奏されても、楽曲に統一感があったのが見事。これも編曲の妙というやつでしょうか。

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クロッシング -Brooklyn’s Finest- (音楽について)

crossing

というわけで、前回のつづきで『クロッシング』に関するあれやこれやを。
今日はサントラ盤の発売も近いので音楽について。

アントワン・フークア作品の音楽と言えば、

『リプレイスメント・キラー』(98):ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ
『ワイルド・チェイス』(00):マーク・マンシーナ
『トレーニング デイ』(01):マーク・マンシーナ
『ティアーズ・オブ・ザ・サン』(03):ハンス・ジマー
『キング・アーサー』(04):ハンス・ジマー
『ザ・シューター/極大射程』(07):マーク・マンシーナ

・・・と、実に分かり易い作曲家の選び方をしています。この感じで行けば、今回の『クロッシング』もマンシーナか、あるいは他のRC系コンポーザーに落ち着くだろうと予想するわけですが、実際に白羽の矢が立ったのは『グッド・シェパード』(06)、『闇の列車、光の旅』(09)のマーセロ・ザーヴォスという意外な人選。「え?マンシーナじゃないの?」と、まずここで驚く。

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