都内での劇場公開から遅れること約一ヶ月、
先日遅ればせながらヒエラルキー崩壊スリラー『ハイ・ライズ』(15)を観てきました。
そういう映画だということは分かっていましたが、
ポスタービジュアルなどでスタイリッシュさを前面に出しつつ、
映画開始数分でゴミ屋敷のような不潔でカオスな映像を見せられるという構成が強烈でしたね。。。
その後はエロ・グロ・インモラル・デカダンスな展開の連続。
「上層階に行くにつれて住民が富裕層になっていく」
「電力などの供給は上層階優先」
「下層階の住人の陳情は基本的に後回し(もしくは放置)」
…というとんでもないマンションですが、
「入居時に管理者側からルールの説明があったんじゃないの?」と思ったものの、
マンションの設計者ロイヤル氏(ジェレミー・アイアンズ)の言動を見ていると、
たぶん肝心なことは一切説明しなかったんだろうなと思いました。
こんなマンション、お金があっても絶対住みたくない…。
ことほどさようにイギリスの階級社会を痛烈に皮肉った本作ですが、
音楽もなかなかシニカルでした。