『ハンターキラー 潜航せよ』のトレヴァー・モリスの音楽がとても親切設計な件

『ハンターキラー 潜航せよ』オリジナル・サウンドトラック(amazon)
『ハンターキラー 潜航せよ』オリジナル・サウンドトラック (TOWER RECORDS)

先日『ハンターキラー 潜航せよ』(18)を観てきました。

この手の映画で前評判が高いというのはちょっと珍しいケースだなと思っていたのですが、いやいや前評判に違わぬ大変見応えのある映画でございました。

潜水艦映画と特殊部隊映画のアクションいいとこどりで、そこにペンタゴンとロシア政府、クーデター組織の駆け引きのドラマを加えて、米露潜水艦艦長の男のドラマと、ネイビーシールズ隊員の男の友情ドラマまで描いてしまう欲張り仕様。
しかも絶妙なタイミングで潜水艦と司令部・シールズの場面を切り替えるので、122分ずっと緊張感が維持されてダレ場が全くないのが素晴らしい。

ドノヴァン・マーシュ監督すごいよ!…と思いました。

『ハンターキラー』を観た後マーシュ監督の『裏切りの獣たち』(13)を観たのですが、これもまたよく出来た犯罪映画でした。
限定された空間でのスピード感のあるカメラワークとか、極限状況下での緊迫した人間ドラマの見せ方とか、犯罪者集団と軍人/政治家という違いこそあれ、両作品に共通する部分がかなりあったなーという印象。『裏切りの獣たち』を観て『ハンターキラー』の監督に抜擢したという製作陣はいいセンスしてます。

で、ドラマのテンション(和製英語のほうではなく、本来の”緊張”の意味)を高める音楽を作曲したのは、『エンド・オブ・ホワイトハウス』(13)、『エンド・オブ・キングダム』(16)の作曲家のトレヴァー・モリス。『ハンターキラー』はジェラルド・バトラーの製作会社「G-BASE」も携わっているので、「それじゃあ音楽もモリスで」ということになったのでしょう。

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