『誘拐の掟』の妥協無きサイコスリラー音楽を読み解いてみる

A Walk Among The Tombstones

ローレンス・ブロック著「探偵マット・スカダー」シリーズの第10作、
『獣たちの墓』を映画化した『誘拐の掟(原題:A Walk Among The Tombstones)』(14)を観てきた。

『800万の死にざま』(86)以来約30年振りのスカダー銀幕復活作ということで、
大学時代にハードボイルド小説を読みあさっていた自分としては楽しみな作品だったのですが、
なかなか見応えのある映画でございました。
思いっきり暗いし陰鬱な話ですけどね…。

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2015年はターミネーター・イヤーらしいので、この機会に『ターミネーター2』のDSDリマスター盤を是非!の巻

terminator2

今年は『ターミネーター:新起動/ジェニシス』(15)が7月に公開になり、
FOXの「吹き替えの帝王」で『ターミネーター』(84)が6月24日発売と、
いわゆる「ターミネーター・イヤー」なんですねー。
1作目は1984年製作ですが、
日本での劇場公開は1985年5月だったようなので、
ちょうど劇場公開30周年ってことになるわけです。

で、これから『ジェニシス』を観る前に、
過去作品のサントラでテンションを上げてから本編を鑑賞して頂きたい!ということで、
昨年Rambling RecordsさんからDSDリマスター盤となって再発売された、
『ターミネーター2』(91)のサントラ盤をご紹介させて頂きたいと思います。

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『EX_MACHINA』のCD2枚組サントラ盤を買ってみた

ex_machina

今、人工知能を題材にした映画が人気らしい。
現在公開中の『チャッピー』(15)もそうだし、
映画じゃないけど海外ドラマ『パーソン・オブ・インタレスト』(11~)の”マシン”もそうだし、
『ターミネーター:新起動(ジェニシス)』(15)もそういう話らしい。

そんなわけで先日『EX_MACHINA』(15)のサントラ盤を購入しました。
エクスマキナといってもHASYMOがテーマソングを提供したアレではありません。
『わたしを離さないで』(10)やリブート版『ジャッジ・ドレッド』(12)の脚本を手掛けたアレックス・ガーランドの監督デビュー作品です。

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老舗喫茶放浪記(その4:仙台・珈巣多夢のトーストの巻)

custom01

「珈巣多夢」と書いて「カスタム」と読む。
仙台市内の年季の入った珈琲通なら知らなきゃモグリらしい(真偽は不明)。
ワタクシが老舗喫茶店巡りを始めて最初に入ったお店です。

初訪問は5、6年くらい前になるのかなー。
そりゃまたいきなりハードル高いお店に入りましたねー」とよく言われるのですが、
ワタクシ自身、珈巣多夢には度胸試しのつもりで入ってみたところもあります。

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BLURの新譜が思った以上にポップで安心したというお話

the magic whip

ジャケ写がコレだし、
先行シングル「Go Out」のミュージックビデオがあんな感じだったので、
期待半分・不安半分という状態だったブラーのニューアルバム『The Magic Whip』。
発売日当日にタワレコで購入して約1ヶ月が経ちましたが、
今回のアルバムは個人的にかなり気に入ってます。

中国語のジャケット(裏面とか背面のデザインも限りなく中国的)、
香港のスタジオでのレコーディング、
トラック10のPyongyangという曲タイトルから、
『モンキー:ジャーニー・トゥ・ザ・ウエスト』とかゴリラズのHong Kongみたいな曲が多いのかなとか、
政治風刺ソングが多いのかなとか、
当初は何かと不安要素が多かったのですが、
いざアルバムを聴いてみたら、なかなかポップな曲が詰まっているじゃありませんか。

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