『ドラゴン・タトゥーの女』:トレント・レズナーの音楽

the girl with the dragon tattoo

MOVIX仙台の木曜のメンズデーまで待ちきれなくて、公開初日に観に行ってきました。
期待に違わぬ見応えのある映画で、ワタクシ的には大満足。
やっぱりデヴィッド・フィンチャーの撮る映画は毎回クオリティ高いです。
(巷では評価がイマイチな『ゲーム』(97)も結構好き)

深みのある映像とシャープでエッジィな編集で、158分の長尺もあっという間。
「人間の心の闇」を巧みに表現する実力派俳優の顔ぶれも素晴らしい。
ダニエル・クレイグは翳りのあるいい役者ですねぇ。無骨な感じなのもイイ。
ジョエリー・リチャードソンも素敵なマダムだった(ちょっと年を感じさせたけど)。

オリジナル・スコアは『ソーシャル・ネットワーク』(10)に続いてトレント・レズナーとアッティカス・ロスの二人。前回の音楽も凄かったけど、今回の『ドラゴン・タトゥーの女』(11)のスコアも、かなり手の込んだ造りになってます。

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シリーズで最もキャッチーな『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』の音楽

ghost protocol

やっとこさサントラ盤が手元に届いたので、
『ゴースト・プロトコル』(11)の音楽についてざっくりと。
音楽は前作『M:I:3』(06)に引き続きマイケル・ジアッキーノ。

前作の時は、映画誌のサントラレビューか何かで
「オケの編成がムダに大きい」とか手厳しい事が書かれてあって、
うーんそうかなぁ、とか思ってしまったのですが、
それと比べると今回はかなり音がシェイプアップされた感じで、
結果としてスコアのテンポもよくなっている印象。
『M:I:3』よりキャッチーなアルバムに仕上がっていると思います。

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フライトナイト/恐怖の夜

fright night

ヴァンパイア映画だけに夜のシーンとか屋内の暗いシーンが多そうだったので、3Dでなくあえて2D上映の回の『フライトナイト/恐怖の夜』(11)を鑑賞。
3Dメガネをかけると3割増しくらいで画面が暗くなるので、この選択は正解だったと思います。

オリジナル版は去年WOWOWで放送したやつを観ましたが、特に映画に思い入れがあったわけでもなく、「まぁ普通かなー」という印象でした。で、オリジナルでクリス・サランドンが演じたジェリー(ヴァンパイア)を今回はコリン・ファレルが演じているのですが、この人選がドンピシャ。コリンはこういうワイルドで傍若無人なキャラクターが最高にハマる。「チャーリー(アントン・イェルチン)が大人になるために乗り越えなくてはいけない障壁」としては申し分ない存在感と言えるでしょう。のび太に対するジャイアンみたいなもんです。

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ハーヴェイ・カイテル 銃撃のレクイエム

the ministers

またもや日本劇場未公開作ですが、ハーヴェイ・カイテルの主演作が見られるぜーって事で『ハーヴェイ・カイテル 銃撃のレクイエム』(09:原題『The Ministers』)のDVDを鑑賞。

結論から申しますと、カイテルは(出番は多いけど)主演ではありませんでした。
まぁ「メジャーな俳優の助演作品をいかにも主演作のように装う」ってのはこのテのDVDスルー作品にはよくある話ですけども。

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ヒラリー・スワンク in 『The Resident』

the resident

遅ればせながら、新年あけましておめでとうございます。
今月は主に年末年始にDVDで見た映画について、なんやかんやと書こうと思います。

というわけで、1発目は『ヒラリー・スワンク / ストーカー』(11)。いきなり日本未公開作です。

邦題が全てを物語っている映画なのですが、ひとことで申しますとヒラリー・スワンク版『硝子の塔』(93)といった感じ。ただし舞台は築60年以上の旧式アパートメントで、ハイテク設備は一切ナシ。犯人捜しを最後まで引っ張った『硝子の塔』と違って、映画開始30分ちょっとでストーカー犯をバラすという大胆な演出に目が点になりましたが、登場人物も少ないので、こういう見せ方もアリかな、と。

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