これはハンス・ジマー版『未来警察』なのか…? 全編シンセ・サウンドで贈る『チャッピー』のサウンドトラック

chappie

ニール・ブロムカンプ監督最新作『チャッピー』(15)。
『エリジウム』(13)のライアン・アモンが音楽を担当するかも…という話も一時期ありましたが(確か2013年末頃だったと思う)、最終的にはハンス・ジマーが音楽を担当することになりました。

『エリジウム』のライアン・アモンも『第9地区』(09)のクリントン・ショーターも、オーケストラにシンセや打楽器を導入して、ブロムカンプ映画特有の混沌としたパワーを感じさせる音楽を鳴らしていましたが、今回のジマーさんは「全編シンセサイザー・サウンド」という手法で本作に挑んでおります。

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ポール・マッカートニーの日本公演が終わった今こそ聴いて頂きたい、『ふたりだけの窓』サントラ盤

the family way

先日ポール・マッカートニーの来日公演がありましたが、
各会場のライヴに行かれた方は皆さん楽しまれたでしょうか?

ワタクシは諸般の事情で行かなかった(行けなかった)のですが、
今回は何事もなく全日程が無事に終わって心底ホッと致しました。
何しろ前回があんな感じでキャンセルになってしまいましたので、
今度何かあったらそりゃもう大変なことになりますから、
他人事ながらポールが全公演をやり遂げてくれて安心しました。

…というわけで、
御年72歳で3時間近いステージをやり遂げたポールに敬意を表して、
ワタクシここ数日『ふたりだけの窓』(66)のサントラ盤を延々聴いておりました。
ポールが初の映画音楽を手掛けたことでファンには有名なこの作品、
昨年ランブリング・レコーズさんの「サウンドトラック傑作選50」の企画でDSDリマスター盤が発売されていたのです。

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映画『シグナル』のサントラ盤、トレント・レズナー、クリフ・マルティネス、ブライアン・イーノあたりが好きな人は必聴です!の巻

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去年の夏頃にランブリング・レコーズさんの製作の方と「『The Signal』っていう映画、何か面白いらしいですよ?」「こういう音楽、結構好きですねー」…などと話して地味に盛り上がっていたインディーズSFスリラー『シグナル』(14)。いよいよ5月日本公開です。

ワタクシ、サントラ盤の音楽解説の仕事で3月に試写で観てきたのですが、なかなかシュールで面白かったですコレ。
レーティングも全年齢指定(本国ではPG13)だからグロ描写とか残虐描写はほとんどないんですが、妙に薄気味悪い感じでドラマが進行していって、「この話、一体どうやって収拾つけるんだろう?」と話の展開に引き込まれるという。

『CUBE』(97)とか『月に囚われた男』(09)とか、「主人公が突然ワケの分からない状況に放り込まれる」系のスリラー映画が好きな人なら結構楽しめる作品ではないかと思います。

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『ワイルド・スピード SKY MISSION』でブライアン・オコナーの”旅立ち”を見届けて参りました…。

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ポール・ウォーカー最後の出演作となった、
『ワイルド・スピード SKY MISSION』(15)を鑑賞。

何だか以前もこんなことを書いたような気もしますが、
このシリーズも1作目からずいぶん遠いところに来てしまったなぁ…というのが正直な感想です。

かつてLAで違法ストリートレースと強盗稼業に明け暮れていた連中が、
今や世界を股にかけて巨悪と戦うヒーロー軍団に。
相手が元イギリス特殊部隊員だろうがテロリストだろうが臆することなく真っ向勝負。
(そして苦戦しつつも勝ってしまうという…)
音楽が同じブライアン・タイラーだし、
ジェイソン・ステイサムとロンダ・ラウジーが出ていることも手伝って、
何だか『エクスペンダブルズ』のスピンオフ映画を観ているような錯覚になってしまいました。
まぁ超弩級アクションを景気よくドッカンドッカン見せてくれるし、
フツーに面白いからいいんですけど、
もはや1作目の「ストリートレースの世界を描いたカーアクション映画」というカラーは皆無に等しい。
ストリートレースを真面目にやっていたのは3作目の『TOKYO DRIFT』(06)まででしたね…。

まぁシリーズの方向性についてはいろいろ思うところがあるのですが、
ブライアン・オコナー=ポール・ウォーカー最後の勇姿を見届けることができたので、
個人的にはそれでOKなのであります。

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『ジョン・ウィック』の日本公開は10月だけど、それまでサントラ盤を聴いてじっと待ちましょうの巻

john_wick

「何だかこの映画スゴいらしいぜ?」

…と予告編映像が流れた段階から話題沸騰だった、
キアヌ・リーヴス主演最新作『ジョン・ウィック』(14)。
日本版オフィシャルサイトは http://johnwick.jp/

本国ではもう続編製作の話も出てるというのに、
日本では肝心の1作目の公開が10月という状態で、
何でそんなに待たるんだよぉぉぉ」という感じなのですが、
(ちゃんと劇場公開してくれるのは大変ありがたいのですが)
サントラ盤は3月末にランブリング・レコーズさんから国内盤がリリースされました。

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